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平穏
アイが死んでから12年が経った
俺の復讐心は今も水 を知らず燃えている
…はずなのに、今日も対した情報は得られず
高校入学とかいう、呑気な事をしている
アクア「芸能科は流石だな。
言葉遣いや立ち振る舞いに隙がない」
ルビー「もうっ、すぐ初対面の人を観察するんだから」
人聞きが悪いな。
俺は情報収集に励んでいるだけなのに、
かな「ずっと喋ってないで早く歩きなさい。
お店が混む前に行きたいでしょ?」
ルビー「は〜い、先輩」
俺は、こんな事をしてていいんだろうか
知らない人
有馬が勧めてきた『アテナ・ツリー』は
どこか落ち着く雰囲気で、
騒がしすぎない小洒落た店だった
ルビー「ん〜!/// おいひ〜!」
かな「糖分ばっか摂って… 太っても知らないわよ〜」
ルビー「大丈夫!私代謝いいから!」
ルビーはジャンボパフェ、有馬はガトーショコラを食後のデザートとして食べている
俺は頼まず、2人の会話を聞いている
少し喉が渇いたと思って席を立った
ルビー「ど〜したのお兄ちゃん」
アクア「飲み物取ってくる」
ルビー「じゃあ私メロンソーダ!」
かな「ルビーあんたねぇ…カフェオレよろしく」
なんでこんな奴らと食事に来たんだ
3つはキツイな…2人の分だけ先に持って行って自分のは後にするか
?「おや、お友達の分を運ぶんですか?」
アクア「あ…はい」
びっくりした…
随分と顔の整った男だな
服装も目立ちにくい組み合わせ
芸能人側か?
?「あそこにトレイがあるので、使っては如何ですか?」
アクア「…ありがとうございます」
店員でもないのに随分と親切な人だな
?「星野アクアさんですよね?昔の、ホラー番組に出てた」
アクア「ホラー番組…あぁ、凄く昔の…」
?「子供ながらにしてあの演技、視線を釘付けにされてのを今でも覚えています」
アクア「そう言って貰えて光栄です」
なんだ、ただのファンか
見た所20代後半だが、物好きな奴も居たもんだな。
それにしても…なんだこれは
この人といると…安心感があって
同時に、恐怖を感じる
初対面でグイグイ来られたからか
ならこの安心感はなんだ…?
?「僕、演技の経験があるんです。今はもうやっていませんが」
アクア「それは…勿体ないですね、あの、」
?「はい、」
アクア「よかったら、連絡先繋ぎませんか?
その、演技の先輩に、聞きたいというか
周りに聞ける人が少なくて」
?「僕でよろしければ、是非」
俺は一刻も早くアイを殺した奴を見つけないといけないのに…
この安心感の正体を、知りたくなってしまった