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いふくんに、みんなに、話してないこと。
付き合ってる以外にも、秘密があること。
知ったら、どんな顔するかな。
知ってるのは、しょうちゃんだけ。
だって、言えないじゃん。
僕が_
奇病持ちなんて。
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奇病だって教えられたのは、今から1年前。
本当はもう死んでてもおかしくないんだけど、薬とかで上手く命を繋げてるんだって。
だから、その反動で死ぬ可能性もある。
でも、いふくんと付き合っていたかった。
だからこそ、別れなくちゃいけなかった。
僕の病気は治しようがないものだから。
病名は…なんだったっけ?
ああ、そうだ__
____《透明病》、だった。
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今、僕の足_正確には、左の膝下まで_が既に見えなくなっている。
見えなくなっちゃう悲しさ、不安などから、この症状を悪化させる患者さんが多い、とお医者さんは言っていた。
だから、なるべく悲しさは感じないように頑張ってきたんだけど……
いふくんと別れる時だけは、無理だったな。
悲しくて、僕のことすぐ忘れるんじゃないかって、怖かった。
それが災いしてしまって、今はもう、左の膝下がない。布団は両足分膨らんでいる。
あるけど、ない。その言葉が1番しっくり来た。
このことはみんなには話したくない。
でも、なんだろう。今、すごく嫌な感じがする。
来てしまうかもしれない未来に怯えながら、僕は病院を後にした。
診断書には、『余命約3ヶ月』と書かれている。