また子の話によると
高杉の命令で二手に別れ、敵地に突撃した頃、入口は塞がれ、敵に囲まれ絶体絶命という時。
「また子達はこやつらの相手を、拙者は先を急ぎ、原因を突き止める。」
と言う、万斉の言葉を聞き、彼が強いことを知っている2人は自信に満ちた表情で頷き周りを囲う敵に振り向く。
万斉は敵を切り倒して行く中、また子は違和感を覚えていた。
_人数が少ない…。
その予感は高杉の話を聞く当たり予測できる。
「武市先輩!アンタは一応戦えるんスよね!足ガックガクだったら打ちますよ!? 」
「誰の足がガクガクですか。志村剣と言って…」
「もうそれいいから!つか敵に囲まれてるんすよ!?」
そんな会話が続いてる中武市と協力し、後残り僅かとなった。
また子は安堵し力を抜こうとした時、後ろから近づく者に気づかず。
「覚悟ォォォォ!」
その声でやっと気がついた。
_まだ後ろに…!!
死ぬという恐怖に包まれそうな時だった、武市が走って刀を突き出し、背後に居た敵の脳天を付く。
「私は、ロリコンじゃなく、フェミニストですからね。例えまたがシミだらけな女性も平等に扱いますよ。」
「またがシミだらけって!違ぇから!関係ねぇだろ!」
セリフこそ不格好。だけど輝いて見えたには違いない。
「ま、何はともあれ、ご無事で何より。」
「またがシミだらけっつったの許してませんからね。」
「またがシミだらけなのは事実でしょうに、なんせあの純粋っ子チャイナちゃんが言ってましたからね」
「やっぱアンタロリコンだろ!後またがシミだらけって一々入れんなぁ!」
相手は空気を読んでか動かなかった。
それどころか余裕を持て余し、瀕死の獲物を見るかのようににやにやした目で見ている。
「ロリコンが!周りに舐められてんでしょ!」
「ロリコンじゃない、フェミニストです。」
「あーはいはいそこまで認めないんすねー!」
「また子さんを幼い女子と見れば痒くも痛くもありませんよ心も体も」
「ドMとロリコン混ざってんだろ完璧に!」
「ロリコンじゃないフェミニストですってば」
「黙れぇ!あー!むしゃくしゃしてきたっす敵を打ってストレス発散しようかなぁ!」
「ご自由に。」
また子が周りを打ち行けると思った時弾が切れ、2人程が襲いかかってきた。
また子は何も動いてないのに鮮血が飛び散った。
鮮血の元は今となれば辿りたくなかったらしい。
「うあああああああああ!!!」
また子は一心不乱に倒れた敵から拾った銃を撃ちまくる。
鮮血の元は武市だったらしい。
敵を撃ち終わった後、武市の脈を取ったが、止まっていた。
仲間を失った悲しみ、今後の絶望、様々な感情が浮かんでき、どうすればいいか分からなかったらしい。
だがひとまずは万斉の方に向かったらしい。
また子は万斉の方に走って向かい、合流した。万斉はまだボスらしき人物を見つけておらず。部屋を巡ってる途中だった。
「万斉先輩!終わりましたッス!」
「…武市は…」
万斉がそう聞くとまた子は下を向くしかなかった。
「…そうか。」
察せれたのだろう。眉を下げて悲しげな表情を浮かべるが一瞬で前を向き走り出した。
それにまた子は合わせてついて行く。
「…ここが最後でござる。」
「もしかしたらここに原因が…」
怪しげな雰囲気なドアの前に立ち万斉が切り開ける。
「ありゃ?もう来られた。鬼兵隊さん。」
万斉は相手を見るなり目を見開いて、相手も万斉らしき方向に目をやると目を細めた。
「知り合い…なんスか?」
「嗚呼、昔に少しな。」
万斉が軽く頷きまた子の問に答えれば敵も
「…河上万斉と言ったかな。人斬りさん。久しいね。覚えてるかい?君の切った… 」
「…佐久間 減山であろう?」
珍しく生き生きとした目にまた子は驚き。
「久々にやろうじゃないか。河上くん」
「ああ、少々相手をしてもらおう。晋助も主の仲間らしき者を相手中故。」
「その女はどうする。」
「入口を見張らす。邪魔者が入らぬように。頼めるか?」
その会話の後また子の方を向き首を傾げ問
「もちろんッス!」
「…えっ!その後は?」
「ッ…で、でも万斉先輩は僅かながら生きてるッスよ!?」
話が途切れ、山崎が驚きつつ問う。
だがまた子は一瞬唇をかみしめて焦るように言い直す。
「…ジミ男は下がってな、また子と俺だけで話す。背中摩りありがとうな。」
「ジッじじじ、ジミ男!?高杉捕まえた時覚えてろ!?」
ジミ男が何やら騒ぎながら立ち去る。
「…真選組ぃー!?」
また子がやっと落ち着いたのかジミ男を見て驚く。
「……今か。」
まぁ、次回も過去回想から始まるが、耐えて頂きたい。
…今の語り手は誰かって?
悪いが今は答えれない。
予想しててくれ、黒幕か、もう登場した人物の中の誰かか。
これだけは言おうか。
『この戦いの生存者』だと。