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アリス『形だけって…何…?』そうとしか言えなかった。信じられない。形だけ…?
???『あの方は君を殺した後、君の記憶を弄ったんだ。…君の持っている羅針盤でね。そして君の魂を分けて魔力が暴走しないようにしたのさ。そこで元からあった私の人格で行動するつもりだった。』そこでアイツの微笑みは消えて、今度はわたしを睨むような目をした。血に染められた水晶にわたしが映っているのがよくわかった。相手の感情がよくわからないが、その目には愛憎の意思があった。ああ、魅入られている。
???『あのマグル贔屓の老害め…思えばアイツに何度も挫かれていた。アイツは知っていたみたいだね。私があの方につくということを。だからアイツは体に別の名前をつけて別の人格に体の主導権を与えたんだ…』アリス『何で貴方がそのことにいちいち拘るの?貴方に関係があるの?』 ???『甘いね、アリス。私が誰だかまだわからないのかい?君は聡明な筈だ。少し考えたらわかるだろう?私が誰で君は何者なのか?』 アリス『…!まさか、貴方は…』
???『そうだよ、アリス。改めて初めましてと言っておくべきかな?そうだね、名乗らないとダメだな…いいよ教えてあげる。』そういうとコイツは羽根ペンを取り出し、どこから取り出したのだろうか?インクをつけてスラスラと空気に書き始めた。こう書いてあった。
アリス『貴方が…私だったの?』 テイミア『その通りさ。哀れなことに、君はダンブルドアに作られた木偶の坊、人形に過ぎないものだったのさ。しかしながら、人形に体の主導権をずっと奪われっぱなしだったのは痛いね。君が度々気絶したり悪夢を見るのは私が体を奪おうとしていたからだ。まあ、君はあくまで作られたものだから、結局のところ時間稼ぎにしかならなかった。そして、私達を形作る魂のカード…ソウルカードは誓いの印として17枚作られたのさ。』相手は笑いながら杖をクルクル回していた。しかし疑問が生まれた。
アリス『…一ついいかな?』テイミア『…?』テイミアは不思議そうに首を傾けながら私を見つめた。微笑みが消え、少し不機嫌そうになった。
アリス『わたしと貴方の魂を17個に分けたんだよね?なら可笑しいよ。』テイミア『…?』相手の頭にハテナマークが浮かんだ。やっぱりコイツは気づいていないな。アリス『だから、貴方は二ヶ月程前に私の魂を残り17個と言っていただろう?だから魂は18個になっていたんじゃ?』 テイミア『…は?』相手は動揺しているようだ。畳み掛けてみよう。アリス『まず、ハートのA、スペードのA、クローバーのA、ダイヤのA、後はハートのキング、クイーン、ジャック、あとそれぞれでしょ?後はジョーカーと騎士。はい、足し算できるならわかるでしょ?』テイミア『…!』
アリス『悪いけど、そう言うことだから』わたしはそう言って立ち上がった。この空間にいつまでもいるわけにはいかなかったから。アリス『どうやったら出られるかな?』テイミアに問いかけた。答えてくれないだろうけど。
アリス『あれ…?』テイミアは消えていた。逃げたのか。それとも…いや、考えるのはやめよう。アイツがどこにいようと知ったこっちゃない。
?『………ス!…リ…ス!』アリス『だ、誰?』誰かが呼んでいる、誰だろう。?『アリス!』そうはっきり聞こえた瞬間、わたしの意識は遠のいた。