――アメリカの荒野。
ライアに吹き飛ばされ、クレーターの中心に横たわる霧島。血に染まった体は動かず、息も浅い。
霧島(心の声):「……このまま……死ぬのか……?」
砂漠の風が彼の髪を撫でる。視界がぼやけ、過去の記憶がフラッシュバックする。
――幼いころ、図書館で本を読みふけっていた日々。心を動かした一冊の本があった。
霧島(心の声):「……シートン……動物記……」
それは、野生と理性、自由と共存の物語。力強く生き抜く動物たちの姿に、幼き霧島は憧れを抱いた。
――そのとき、彼の体の中で何かが弾けた。
霧島:「……俺は……まだ……死ねねぇッ!!!」
轟音。
霧島の体から荒々しいオーラが噴き出した。血まみれの彼が立ち上がる。その目には、獣のような光が宿っていた。
ライア:「……ほう?」
ライアは口元をゆがめ、興味深そうに霧島を見つめた。
霧島:「異能演舞――”シートン動物記”!!!」
世界が歪んだ。
ライアが気づいた時には、景色が一変していた。見渡す限りの原生林。肉食獣の咆哮と、さえずりが響く。生命に満ちた世界。
ライア:「……これは?」
霧島:「俺の異能が創り出した物語の世界だ。”シートン動物記”――ここでは、お前も俺も”役”を与えられる。さあ、開幕だぜ。」
ライアの足元に、影が広がった。次の瞬間、ジャガーのような巨大な獣がライアに襲いかかる。
ライア:「チッ!」
瞬時に後方へ跳び、蹴りで迎撃する。しかし、獣はすばやく回避し、再び茂みに消えた。
霧島:「この世界では、俺の”異能”は進化する。”シートン動物記”の動物たちが、俺の意志に従ってお前を狩る!」
言葉通り、次々と現れる狼の群れ、鷲の急襲、熊の咆哮。ライアは次々と来る猛獣たちを捌くが、湧き出る敵に動きが鈍くなる。
ライア:「は……ははっ……面白えじゃねぇか……!」
血を流しながらも、ライアの目は狂気に光る。
ライア:「なら、こっちも本気で遊んでやるよッ!!!」
ライアが拳を構えた瞬間、世界がさらに荒れ狂った。戦いは、これからが本番だった――。
解説
異能演舞は異能の根源をモチーフとした異能の最終段階であり、異能と己の関係性を「物語」という形で創り出して敵と己を閉じ込め、その物語に異能の進化を付与。簡単に言えば領域◯開(((
コメント
6件
今回も神ってましたぁぁぁぁ!!!!! うわぁお、、何かヤバそうな異能キタァ、、、(? んー、、、まあ何かあれば平和お姉さんが何とかしてくれるでしょう!!((( 次回もめっっっっさ楽しみンゴ!!!!!!!
最強だぜ… てことで吉田と白川は?どこいった、? 吉田が主人公…逮捕!(?)