sha「俺、これヤバい感じ?」
家を出てから、スマホの地図アプリで学校まで向かおうとした。が、そう、俺は重度の方向音痴だった。
背中に冷や汗が流れる。ここは俺が一切知らない世界。当然迷えば最後。の状況で迷う俺、逆に凄いのでは?
周りには学校らしき建物は見えない。というか、人があんま居ない。、、やっぱ登校時間的に?もう全員着いてますよみたいな?
うっわ、もっと早く家出とけば登校中の生徒にさり気なく道聞けたのに、!俺のアホ!
1人ショックで首を90度折り曲げ沈んでいると、後ろから声を掛けられた。
??「あんさん、何しとんの?」
sha「ぇあ…?」
肩をビクッと跳ねさせては、声を掛けた人物が誰かを確かめようと後ろを振り返る。
sha「…?、チビ、、」
そう、俺の後ろに居たのは、俺の首元くらいまでの身長の男だった。
??「ぁ?゛、誰がチビや。嫌味?」
そのチビは俺の言葉を聞くなり、あからさまに嫌そうな顔をした。
あ、俺初対面の人にチビって言うとか普通に最低やん。パシッと自分の口を抑えれば「ご、ごめん…」と目を逸らしながら呟く。
悪いと思ったから謝った。それだけなのに、そいつは俺が謝った瞬間目をこれでもかって程見開いた、気がした。
なぜ曖昧なのかって聞かれれば、そいつが「天」と書かれた布を顔に貼り付けてるからだ。特に何も問い詰めないが。だって俺、大人だし?ふふん。
と、それは置いといて。なんでこいつこんなびっくりしとん。この世界じゃ謝るって概念無いん?
??「、謝れるんやな…。」
はい?俺に聞こえるか聞こえないかくらいの声量で発せられた言葉は俺をバカにしてるような言葉だった。謝るくらい出来るわ、アホ。
sha「謝れるけど、、なんなん。」
??「ぇ?ぃや、あんさんが謝っとる所とか初めて見た、から…」
え、俺の本体そんな非常識な奴なん?つーか、こいつ俺のこと知っとん?
sha「…お前、俺のこと知っとん?」
??「、知っ、とるも何も…、、あんさんが毎回しつこく声掛けてくるんやん。」
sha「…ぅーん?」
そーなん?何、俺こいつのこと好きなん?…んー、、別にタイプちゃうな、俺は。
sha「ぁー、、おん。すまんかった、はは。もう話しかけんで許してや」
俺が面倒臭い奴と思われるのも嫌なので適当に返しておいた。そしたらまたこいつは目を見開いた。やからなんやねん。
sha「ぁ、、そーいえば学校ってどこなん?」
??「は、…ッ?」
ぁ。
sha「ぃゃ、!なんかド忘れしたというか、な…?ほら、そういう時もあるやん?」
??「んな時ないわ!…、」
??「ほんまに学校の道分からんのやったら、着いてきィ、けど横は歩くなよ」
よし、やり過ごせた。流石俺!!ていうかこいつ俺の事嫌い過ぎん?嫌悪感丸出しやん、泣くぞ。
、、いや、着いて行かせてくれるだけ有難いと思うか。
〿〿
校門付近にはまだ結構の人数が居た。どうやら時間的には全然大丈夫のようだ。俺は一安心して胸を撫で下ろす。案内してくれたチビに最後お礼を言おうと近付いた。
すると、「キャーッ!!」と耳に刺さる甲高い悲鳴、、いや、歓声?が聞こえてきた。
え、何何アイドルでも居るん?
声のする方に目を向ければ、そこには尋常じゃない程の人集りが出来ていた。多過ぎて中に居る奴見えへんわ。
俺は棒立ちしてその輪を見ていたが、突然中心からスルッと腕が伸びてきた。
??「ぉーいロボロォ!ちょっと助けろや!」
誰だよロボロ。俺は呼ばれているロボロとやらを見付けようと辺りをキョロキョロと見回した。
??「んー?嫌やわ。面倒臭いで自分でどうにかしぃや」
、、ロボロお前かよ。
輪の中から聞こえる声に返答したのは、先程まで俺と歩いていた。、、俺が付けていたチビだった。
なんか、面倒臭そう。お礼は後日ということで、ここはさっさと立ち去ってしまおう。そう思っていると、案の定「キャー!ロボロ様が登校されてる!!」やら「はぁ、、今日も美しい、、まじ王子、、」やら。なんだよ、こいつそういうポジなん?クソ美味しいやん、羨まし。
断じて嫉妬ではない、嫉妬ではないが。ここに居るのはちょっとだけ気分が悪いのでさっさと教室に行こう。そう思い足を進めていると、なんだかクスクスと笑い声が聞こえてきた。その方へ視線をやると、話してる奴らは俺を見ていた。
内容までは聞こえなかったが、どこか俺をバカにしているような顔だ。何こいつら。俺は益々気分が悪くなって、小走りで校舎内に向かう。
〿〿
なんとか教室までは来れた。途中で、歩いてる一般生徒に俺が何組か聞いた所、苦い顔で5組だと教えてもらった。そんな教えるの嫌なん?なんかすまんな。
そういう事でなんなく教室まで来た俺だが、次の問題。、、俺の席どこ。
はぁ、ここは俺のコミュ力で心優しい生徒に聞くとでもしますか!俺今日聞いてばっかやな。
sha「なぁなぁ!俺の席って、、どこやっけ?…w」
??「…は、?」
俺が声を掛けたのは、フードを深く被っていて目元はあまり見えない。が、The、イケメンオーラを放ってる男子生徒であった。
コメント
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やばい続き気になりすぎます😶 無理せず頑張ってくださいっ!!