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三日月ステップ妄想小説
空は赤紫に染まり、壮大に広がるその夜空を見上げれば、一つ一つが逞しく輝く、様々な星が広がっている。
その夜空をキミと2人で見詰め、惚けた表情を浮かべながらキミは言う。
「…ねぇ、ミクちゃん。」
「ん、なあに、?」
「…ボクね」
そこまで言いかけたキミは、とても暗い顔をしていた。
そこまで言うなら、全部話して欲しい。
キミの全てを、私に捧げて欲しい。
「…ボク、仲の良い人がいてね。」
「その人と…関係を持っちゃったんだ。」
はは、体のね…と、すこし涙を浮かべているのを必死に隠すキミを見るのは、とても辛かった。
キミは私とたくさん遊んでくれたし、いつも私と夜空を見上げてくれた。
キミへの恩返しになれば…そんな気持ちで、キミに問いかける。
「…私と、踊ってくれませんか?」
「…喜んで」
少し照れくさそうに、キミは言ってくれた。
キミは、私の手を取って、軽やかにステップをふむ。
「…あと少しだけ、このままでいたいな。」