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・捏造注意
・死ネタ含まれます
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・こちら旧wrwrd!様の作品となっております
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わんくっしょん。
ut side
僕らは戦争に負けてしまった。… ん?なんで今生きてるかって? 転生したんだよ、転生。漫画みたいな話やけど、本当。今生きとるし。十四人集まったんだ。十四人。…そう、十四人だけ。当時、コネシマが拾ってきていた、エーミールという少年が、居ないのだ。彼は城に居たが、城も完全崩壊していたから、一緒にタヒんだと思っていたが…いつまでも現れない。
kn「エーミール…」
ut「大丈夫、きっとどこかで平穏に過ごしとるよ。」
gr「………、ふむ。」
tn「?どうしたんやグルさん。」
gr「何でもないゾ。俺は用事があるから先に帰るな。 」
ut「おー、じゃあな〜。」
何故かグルッペンは急いでいる様だった。そんなに急ぐ用事なんて滅多に作らないのに。あとなんか知ってそうな顔してたな…また今度聞いてみるか。それにしても今日は夕焼けが綺麗だな。道端にある花壇に咲く花に、蝶が舞い、羽には夕焼けが反射して煌めいていた。
gr side
俺は毎週金曜日だけ、とある場所に決まった時間で訪れる。ここは俺とここの管理人以外は知らない場所だ。ピンポーン、と古ぼけた屋敷には似合わない軽快なチャイムを鳴らす。ギギギ….と音を鳴らして開いた扉からクリーム色の綺麗な髪が顔を出す。
em「…こんにちは、グルッペンさん。」
gr「やぁ、元気にしてたか?エーミール。」
em「一週間前にも会ったでしょう?」
「… というか、一週間ごとに私に会いに来ることに意味ありますか?」
「私もそこまで暇な訳では無いんですけど…」
gr「まぁな。こんな頻繁でなくてもいいかもしれないが、」
「お前は昔から人一倍体が弱いだろう。一人暮らしで倒れたら、」
「誰も救急車を呼んでくれたりはしない。しかもこんなに山奥だ。」
「更に可能性は低くなる。だから頻繁に見に来る…悪いか?」
em「…まぁ、お好きにどうぞ。」
「…っ、ゲホゴホッ…ッ」
やはり体調が悪いのか。来る度来る度、顔色が悪くなっていってる気もしたしな。昔から此奴は風邪を引くと一週間は引きずるぐらいには体が弱かった。大人になったら治っているのかと思っていたが、どうやら治っていなさそうだ。
gr「家の中に入ろう。今は冬だ。体も冷えてしまう。」
em「すいません…っ゙」
そう言って家の中に入る。家の中には、ガラスケースに丁寧に飾られた、ヒョウ柄の上着、懐中時計、ヘルメット、緑の某爆発モブのパーカー、「天」と書かれた雑面、紫のストール、「神」と書かれた雑面、豚のピンがついたニット帽、よれよれのスーツ、水色のマント、トルコ帽、バツの書かれたマスク、赤いマフラー、そして前世の俺が来ていた服一式と、後ろには国旗。壁に飾られている額縁には、幹部の印であるバッチが丁寧に飾られてあった。
gr「…よく守ってくれたな。」
em「大切な人達、なのでね。」
gr「ふっ…お前らしいな。」
「今日はそろそろ帰るとしよう。また来週。」
em「はい、また。」
em side
あの日、戦争に負けた日。丁度…そうですね、十五年ほど前、私が十歳の頃でした。行く先々で、銃声、銃声、銃声。それに加え、砲撃音や刃物のぶつかり合う甲高い音。建物が崩れる音だってしていた。そんな中、私は一人、図書館の中で一人縮こまっていた。
em「きっと…きっと今回もかちます。」
「大丈夫、だいじょう…(( 」
そうやって自分に言い聞かせていた時。一際大きい爆発音が、耳を通過するような轟音で鳴り響いた。それと同時に、グラリ、と自分の視界が傾き、天井も崩れだし、棚も倒れてきた。急いで図書館から出て、司令室に行けばロボロさんが居るはず、と向かった。…しかし、そこには彼の姿は無かった。いや、司令室"が"無かった。
em「ろ、ロボロさん…?」
「司令隊のみんな、?どこ、?」(泣
ここがダメなら医務室、と医務室にも走った。その最中にも、先程のような轟音が二度聞こえ、より早く、早く。と急いで医務室に着いた時、呆気にとられて固まってしまった。…完全に崩れた医務室、沢山の血、所々からはみ出る下敷きになったであろう人々の手や足。そして入口で瓦礫の下敷きになり、呻き声を上げているしんぺい神さん。
psn「ゔぅ…あ、エミさん゙…?」
em「だ、大丈夫ですか!?早く手当…!! 」
psn「僕は助からなぃ゙…!!だから、早く総統室行って…!!」
「グルッペンのところに敵がいるかもだけど…!!」
「きっと安全な方に逃がしてくれるよ…!!」
em「でもぉ…っ」(泣
psn「ね、行って。」
em「…っ、ゔん…っ」(泣
もう一度走った。走って走って走って、もう足の感覚すらない気がするほどで。総統室の前について、思いっきり扉を開けた。すると、なんで来たんだ、と言うような顔でグルッペンさんがこちらを見ていた。足元には、いくつかの敵のタヒ体と、鮮血が広がっていた。
gr「なんで来たんだ、!?」
em「しんぺいさんに、行けって…」
「図書館も、こわれちゃった。」
tn「…グルさん、エーミール連れて逃げて。」
gr「しかし…!」
tn「ええから。敵は止めとく。」
em「トントンさん…?」
os「行け。子供の未来だけは壊しちゃダメだ。」
gr「…行くゾ、エーミール。」
そう言ってグルッペンさんは私を担いで裏口から逃げた。…が、途中でグルッペンさんが肩を撃ち抜かれてしまい、ドサッと音を立てて倒れる。グルッペンさんが大事に守ってくれたから、私に傷は無かったが、グルッペンさんは肩に重傷を負ってしまった。
em「グルッペンさん、!」
gr「ここから真っ直ぐ…!!そのまま突き進め。」
「日常国の彼らに事情を話せ…ッ、俺はもう持たん。」
em「う、わ、わかりました、!」
gr「生き延びろよ、エーミール。」
その後、私は無事日常国で保護してもらい、そこから五年ほど経った時にここに戻ってきて、ゾムさんに教えてもらった家の建て方で家を建てて、トントンさんに教えてもらった作り方で料理を作り、そして彼らの大切なものを大事に保管した。いつか帰ってきてくれると、ずっと思っていた。だがいつからか、来ないで欲しいと思った。私は体が弱いから、また、迷惑をかけると思ったから。今、私と出会うことで壊れてしまう彼らの幸せがあるかもしれないと思ったから。
em「…ケホッ、今日はそろそろ寝ましょうか…」
ut side
やっぱりグルちゃん、何か知ってる。最近よくボーッとしてる。らしくない。だから今日聞いてみることにしたんや!アイツ、頼まれ事完璧にこなすから、結構詰め寄らないと多分ダメだよな…?あいつは毎週金曜日だけ、何故か早く帰ってしまうから、今日、金曜日の下駄箱で待ち伏せして捕まえる。んで話を聞く。よし。
gr「……」
ut「グルちゃーん!」
gr「うぉ、なんだ鬱かよ…」
ut「辛辣ッッ!!」
gr「なんだ?急いでいるんだが…」
ut「グルちゃん、毎週金曜日だけさ、」
「急ぎの用事〜とか言ってどっか行ってるけど、」
「なんか俺らに隠してることあんじゃないの?」
gr「……」
ut「例えば、エーミールの事とか。」
gr「………」
kn「ん、あれ、二人とも何してるん?」
あ、シッマや。シッマも多分引っ掛ってるやろな…コイツは俺よりグルッペンと付き合いが長い。だからこそどんな行動で、どんな発言でどんなことをするかをきっと理解している。シッマにも聞いてみるか。
ut「なぁ、グルちゃんってなんか隠してるよなぁ?シッマ。」
kn「ん?あぁ、そうやな。グルッペン、何隠しとるん?」
gr「…全員呼べ。一分以内にな。」
tn「呼ばれたけど…どした?」
rbr「せやで。シッマが呼ぶなんて珍しい…」
gr「呼べと言ったのは俺だ。」
「着いて来い。お前らが気になっているものを見せてやろう。」
そう言ってグルッペンはスタスタと歩いていく。前世でも今世でも、背中は偉大なものに見えた。変わんないなぁ…と思いながらみんなで着いていく。だんだん険しい道になってきて、周りには木が生い茂って、道端には伸びきった雑草が沢山生えていた。そして、とある場所でグルッペンがピタッと止まった。そこには、古めかしい大きな館と、横に小さなログハウスの様なものがあった。ピンポーン、とチャイムがなる。そして、館の扉がギギギ….と音を立てて開く。古い館には似つかわしいクリーム色が顔を出したと思えば、懐かしい顔がこちらを見る。
ut「エーミール…ッ!?」
em「…ぇッ」
em side
なんでこの人たちがここにいる?バレないように生活していたはず。だからバレることもなかったはずだが…、まさか…と思い彼の方を見るも、ニコニコしながら私を眺めているだけ。少し頭にきたので、彼に駆け寄り指を指して言う。
em「何で連れてきたんですか!?」
「連れてこないって約束でしたでしょう!?」
gr「すまんな、どうもしつこくて…」
em「はぁ…っ!?」
本当にどうしようもない人ですよこの人は…そして振り返り皆さんの方を見る。あぁ、懐かしい。この景色がやはり私は大好きだ。でも私は今やこの人達よりもずっと年上。前は年下だったのに…立場大逆転ですね。皆さんは「え!?え!?」「嘘やろ…!!」などと、皆さん凄く驚いている様で。思わずプッ、と吹き出してしまいました。
em「皆さん、お変わりなくて良かったです。」(笑
zm「エミさぁ゙〜んッッ!!」(抱
em「うわぁ゙ッ!?」
「ふふ、お久しぶりです、ゾムさ…っケホケホッ」
os「大丈夫?体調悪いんじゃない?」
em「まぁ、ちょっと…みなさん、屋敷に入りましょう。」
「ちょうど、渡したい物があるんです。」
そう言って皆さんを中へ案内する。入ると直ぐにガラスケースが並んでいて、壁には額縁があり、一番奥には旗を立てている。みなさんはその光景を見て、物凄く喜んだ。
ht「俺のマスク…!!」
shp「ヘルメット…っ!」
ci「懐中時計!懐かし〜…」
kn「あ、これ…やっぱりあると安心するわァ…」
ut「こんなよれよれスーツ捨てても良かったんに…」
sho「ニット帽〜ッ!」
rbr「これがあった方が落ち着くわ!」
ni「ストール、!大事に取っておいてくれたんだな。」
psn「僕の雑面〜!ありがとエミさん!」
os「トルコ帽〜♪」
tn「マフラー…!ありがとうな!」
zm「このパーカー…!拾ってくれたん!?」
em「どれも皆さんの大切なものでしょう。」
「いつかもし来た時のために、大切に保管していたんですよ。」
「ほら、幹部証明バッチも…ね。」
zm「あ!俺の!」
em「全員分ありますよ。」
喜んでくれて良かった…保管しておいたのは正解やったな。その後は色々話をした。今はこんな生活をしてて〜とか、学校の先生が〜とか、面白い話を沢山聞かせてくれました。ただ、その中に私は居ない。居るはずがない。まるで、初めから居なかったかのように、ぽっかりと空いた穴のように、私の事だけ何も出てこない。そりゃそうか。今までここで静かに暮らしてきていたのだから。
zm「エミさんってさ、結局タヒんだん?」
em「…日常国に保護されましたよ。」
「今は跡地に、家とこの館を建てて、一人暮らしです。」
rbr「生き延びたってことは、年齢は?」
em「二十五歳ですよ。」
sho「むっちゃ年上やんけ!!」
em「そうですね…ケホケホッ」
zm「大丈夫か?」
em「大丈夫ですよ。」
ああ…やっぱりこの人たち好きだ、私。この空気が好きだ。今まで十五年間、すごく寂しかったのが、何も無かったかのように晴れた気持ちになった。今からまた新しい生活が、新しい世界が始まるのだと。また彼らとの日々が始まる。私の中で眠らせていた彼らとの楽しい日々が、目覚める。good morning . world。おはよう、世界。
おまけ⥥
em side
皆さんは全員親が居ない一人暮らし、ということで、私の家に住まうことになった。つまり、私は保護者枠に入ったのだ。今日は高校の体育祭。ショッピくんとチーノくん、そしてレパロウくんは一年生。鬱先生、コネシマさん、シャオロンさん、ゾムさん、ロボロさんは二年生。グルッペンさん、トントンさん、ひとらんらんさん、オスマンさんが三年生。しんぺい神さん、兄さんは先生らしい。
mob「あ゙?おい!肩ぶつかったぞ!」
em「ひッ、す、すいませんッ」
mob「慰謝料払えよ。あぁ゙?」
em「え、えと、あ、あの…」
zm「お前エミさんに何しちゃってんの??」(睨
mob「ひぃッ、ゾ、ゾムだぁああぁあ!!」
「すいませんでしたぁああぁ!!!」
zm「大丈夫か!エミさん!」
em「はい、ありがとうございます。」
zm「もうすぐ一年の演技やで!行ってき!」
em「はい!では、後で!」
その後、一年生の演技を見た。旗や小物は何も使っていないのにも関わらず、大きく、華やかで、綺麗な演技だった。凄いですね。途中でショッピくんが見えたが、すごく真顔だった。あんな真顔で演技するものなのか…チーノくんは笑顔で楽しそうに踊っていた。レパロウくんはドヤ顔気味て真剣な顔をして踊っていた。
em「わぁ…!」(拍手
ci「エミさんエミさん!どやった!?」
em「すごかったです!」
rp「でしょ!」(ドヤ
em「ふふ、次は二年生じゃないですか?」
shp「そっすね。クs先輩が転けたらいいのに。」
em「ははは、転けたら面白いですね。」
なんて言いながら二年生のリレーを見る。コネシマさんと鬱先生、あとはシャオロンさんが出場している種目だ。男女混合リレー。案の定、コネシマさんは転けた。生徒席ではショッピくんが爆笑していた。鬱先生は途中で熱中症になり運ばれていた。大丈夫だろうか。シャオロンさんは最下位から一位まで一瞬で上がった。スゴすぎるやろ。
em「大丈夫ですか?コネシマさん。」
kn「鼻痛ってぇ…」
sho「ふっ、乙〜!!」
ut「もうちょっと静かにしてくれん…??」
「頭痛いから…」
sho「あ…すまん!」
ut「ゔ…ん、寝る…」
psn「俺、先に車で連れて帰るね。」
em「はい。三年生のが終わったら、私たちも帰りますね。」
次に三年生の騎馬戦だ。オスマンさん、ひとらんらんさんの騎馬と、グルッペンさん、トントンさんの騎馬は、あっという間に他の人の帽子を取ってしまい、最後は二騎の一騎打ちになった。そして、結果はグルッペンさん達の作戦勝ち。流石だなぁ…と思いながら拍手をする。
em「さて…帰りますよ!」
gr「ああ!帰ったら甘味を!」
os「俺も俺も〜!」
em「はいはい。分かりましたから帰りましょう。」
「鬱先生が待っているはずです。」
tn「分かったわ。ほら帰るぞ〜。」
帰ってからはみんなで大先生の看病をしました。大先生はこういうのにかかりにくい代わりに、一回一回がとてつもなく重いタイプで、一日目は特に色んな症状が出るため、みんなで付きっきり。これからもこの楽しい日々は続くと思います。