20XX年12月31日 京王永山駅
「着いたよ。ここから何キロも歩くんでしょ?」
「飲み物買う?」
「じゃあ俺お茶で」
「私は水でいい」
「俺スポーツドリンクで」
「私もお茶でいい」
「分かった、買ってくる。」
舞ちゃんが自動販売機に向かっていく。
「だいたい2時間だよね?」
「そのくらい。」
「頑張るしかないでしょ!」
「うん。」
舞ちゃんが戻ってきた。
「舞ちゃん、ありがとう。」
「じゃあ、行くぞ。」
20XX年12月31日 町田市内
「あとどのくらい?」
「まだまだだよ!」
「君たち、こんな遅くにどうしたんだ?」
警察?
「逃げるぞ。」
「本郷くん?」
みんなが駆け出す。私もそれに続く。
「ちょっと、待ちなさい!」
「振り切ったか。」
「疲れた…」
「で、玉川学園前駅ってどっち?」
「こっち。あと1kmないよ。」
「予定より早く着きそうね。」
20XX年12月31日 玉川学園前駅
「着いたぞ!立川!」
「あら、早いじゃない。」
「立川さん、このあたりでホテルとれますか?」
「ここから近い町田駅前にとっておくわ。じゃあ、次のミッションは明日の朝9時にホテルのロビーで。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ俺らは電車で町田に行くか。1駅だ。」
「うん。」
20XX年12月31日 町田市内 ホテル 部屋
私は、部屋でおもむろにテレビを点ける。
放送されていたのは、アイドルのカウントダウンコンサートだろうか。
とても輝いている。
東京ドームを自由に使う色々なグループ。
同じ東京に、こんなに素敵な場所があるなんて。
『忘れられないよ』
そうテレビの中で言うアイドルの彼の顔は、とても綺麗だった。まるで、この世に存在していないかのように。自発光していたと思う。
コメント
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忘れられないよって山田くんの歌の一言とやん((語彙力(👊 ॑꒳ ॑ )