第9話「最強のコードビースト計画、始動!」
🛠【シーン1:残されたデータ】
「……見てみろよ、こいつ。」
ナナがポニーテールを揺らしながら、ゴーグル越しにデータを解析していた。
黄色い作業ジャケットの袖をまくり、端末の画面を見せる。
そこには、ヴァルドが作っていた違法コードビーストのデータが映し出されていた。
「最強のコードビースト計画……?」
ユウキが青と白のジャケットを翻し、興味津々に画面を覗き込む。
「これは……」
レンが銀色の前髪をかき上げながら、白いコートのポケットに片手を突っ込んだ。
青い瞳が画面を鋭く見つめる。
「……ヴァルドが、最強のコードビーストを作ろうとしていた計画のデータだな。」
「最強って……どれくらいヤバいんだ?」
ナナはガムを噛みながら画面をスクロールし、ため息をついた。
「えーっと、こいつのスペックを見る限り……全属性の力を持ち、戦闘時に最適な属性に変化できる。」
「なっ……!?」
ユウキが驚きの声を上げる。
「つまり、相手の弱点をつきながら、こっちの攻撃を全部無効化するってことか。」
「そういうこと。完全にバランスブレイカー。」
「マジかよ……そんなヤツが動き出したら、世界が滅ぶんじゃねぇのか?」
「だから阻止するんだよ!」
ユウキは拳を握り、ボルトランのカードをポケットにしまう。
「よし……! 最強のコードビースト計画、俺たちが止めるぞ!!」
🏭【シーン2:ヴァルドの隠し工場】
「……ここが奴の拠点か。」
ユウキたちは、巨大な地下施設の前に立っていた。
レンがデジタルリングを弾き、工場内のセンサーを解析する。
「……熱源反応あり。何かが動いている。」
「どうせ、また違法コードビーストが出てくるんだろ。」
ユウキが笑いながら、バトルカードを構えた。
「なら、ブッ倒すだけだ!!」
🐉【シーン3:最強のコードビースト、降臨】
💥 「コードビースト、アーク・ファントム(全属性変化型)、起動!」
施設の奥から、巨大な黒い影が現れる。
それは……今までのどのコードビーストとも違う、異様な存在だった。
「……な、なんだコイツ。」
全身を黒いエネルギーで覆い、背中に6つの光るクリスタルを持つ。
その体は不定形で、あらゆる属性に変化する能力を持つ最強の存在だった。
「……これは、厄介だな。」
レンが低く呟く。
「ボルトラン、行くぞ!!」
ユウキがカードをスキャンし、青白い稲妻が走る!
⚡ 「コードビースト、ボルトラン、出撃!!」
青い電流をまとった狼型コードビーストがフィールドに降り立ち、鋭く吠える!
「フロストバイザー、空中支援!」
❄ 「フロストバイザー、起動!」
氷の翼を持つ巨大なオオワシが宙を舞い、冷気の波を巻き起こす!
「よし、バトル開始だ!!」
⚔【シーン4:激闘!】
「ボルトラン、雷撃!」
⚡ 「雷×闇=システムジャミング!!」
ボルトランの電撃がアーク・ファントムに直撃するが――
「……無効化。」
アーク・ファントムの体が瞬時に「雷属性」に変化し、ダメージを完全に吸収した。
「なっ……!?」
「やはり、変幻型か。」
レンが白いコートを翻しながら冷静に分析する。
「フロストバイザー、極寒ブレス!」
❄ 「氷×火=熱衝撃!」
フロストバイザーの冷気がアーク・ファントムを包み込むが――
「……氷属性に変化。」
「またかよ!!」
ユウキが歯を食いしばる。
「どんな攻撃をしても、全部無効化されるってことか!?」
「違う……奴が属性を変える前に、一気に攻めれば……!」
レンが目を細める。
🔥【シーン5:逆転の策】
「ナナ、工場の電力を最大出力にできるか?」
「やろうと思えばできるけど……一体何を?」
「アーク・ファントムは相手の攻撃を見て属性を変化させる。つまり、同時に複数の属性をぶつければ、変化が間に合わない。」
「なるほど……!」
ユウキはボルトランを指差し、叫んだ。
「ボルトラン、最大雷撃!!」
⚡ 「雷×光=閃光ブレイク!!」
雷と光が混ざり合い、眩い光線がアーク・ファントムを包み込む!
「フロストバイザー、氷結ストーム!!」
❄ 「氷×風=吹雪の嵐!!」
「ナナ、スイッチオン!!」
💥 「全システム、オーバーロード!!」
アーク・ファントムが全属性のエネルギーを受け、制御不能に――!
「今だ!! トドメを!!」
⚡ 「ボルトラン、雷神ストライク!!」
❄ 「フロストバイザー、氷結タロン!!」
💥 アーク・ファントム、システムダウン!!
🚀【シーン6:勝利と新たな脅威】
「やった……!」
ユウキがボルトランの頭を撫で、ナナがガムを噛みながらデータを確認する。
「……でも、まだ完全じゃない。」
「どういうことだ?」
レンが冷静に訊ねると、ナナが端末を指差した。
「これ、アーク・ファントムは試作型だったみたい。」
「ってことは……?」
「本命の”最強のコードビースト”は、まだ別に存在するってこと。」
ユウキは拳を握りしめ、青と白のジャケットの袖をまくった。
「なら、次はそいつを止める番だ!!」
🚀 次回、「最強のコードビースト、完全体との決戦!」 お楽しみに!
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