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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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少し早かっただろうか .

いや、そんなことは無い .


一般生徒がゆっくり 登校する中 ,

部活動生が急いで登校しているのを

目前とする .




教室へ入ると 15人程度 生徒が来ている.

課題が終わらず 悩んでいる人 .

最新の情報を共有している人 .

無駄話をしている人 .


これもまた いつもと同じ .




ひとつ気になったのは隣の席の女生徒だ .



この人はどこかで見たことがある …… 





あ … 確か名前は ____


ユメノ  セイラ

“ 夢乃 星愛 ”




同じクラスだから見たことあるのは

当然だろう .




…… いや、 つい最近会ったような …




「星愛 ~ !」



隣の彼女を呼ぶ男子生徒の声 .

ふと振り向くとそこには____



「 彰人くん .おはよう .」




そうだ …… 思い出した…

新相棒 の 夢乃星愛 だ .


嗚呼、思い出したくなかった .

胸が苦しくなる .



いや、気にしても何もならないだろう…


机の中に入れっぱなしにしていた本を取り

淡々と読み始めた .








____ピコン





突然のメッセージ音に驚く.

ちょうど読み始めたのだから

ゆっくり読ませて欲しいものだ .


そんなことを思いながらメッセージを見る.



『 放課後裏庭に来て欲しい 』


そんなメッセージを送ってきたのは

つい最近会ったばかりの彼女,白石だった.


また話し合いだろうと思い”無理だ”と

返信をした.


『 無理なら 明日 ! 』


はぁ … そういう問題では無い……

彼女は図太いということを思い出した .

このまま断り続けても明日,明日の

繰り返しだろう .



『 今日で大丈夫だ . 』


『 じゃあ待ってるね ! 』



呑気な事だ .

何度傷つかれれば済むのだろうか …









┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈






「冬弥 ~ !」


裏庭にあるベンチに座っている彼女を

明らかに今から帰ります.という

格好で迎え撃つ.


「何の用だ .」


「あ~ちょっとまって!」


ちょっと待つ? 意味がわからないが

彼女の言う通りにベンチに座り

待ってみる .



「 おい , 用事 って なんだ ___って は?」



俯いていると校舎の方から声が聞こえる

ぱっと顔を上げるとそこには元相棒が

歩いて向かってきていた .


「ちょっと~!彰人遅い!」


ぷりぷりと怒りながら彼女は彰人の

腕をガシッと掴み此方へ連れてくる .


何故連れてくるんだ …… ?


「いや、は?」


“は?”は俺もなんだが .

今1番会いたくない人間に会わされた.

それは彰人も同じだろうが……



「は?って何~?」


「いや、惚けんなよ,なんでここに……」


「それはこっちのセリフだ .」


「ま、まぁまぁ… 昨日の事本当なのか  

 なって……」


白石…そんなことを聞くのであれば

俺を連れて来ずに2人だけで

会話すれば良かっただろう?


そこで” 本当だ ”と言われて傷ついた顔が

彼女は見たいのだろうか .



「本当以外何があんだよ .」


あっけらかんとした顔で彼は呟く.

やはり… …… あれ 、?

意外と傷つかない……

あ、そうか…


もう どうでもよくなったんだ .



こんな風にはなりたくなかったが…



「で?それだけかよ話って .」



ちらゞと俺の様子を彰人は伺ってくる .

別に怒ってなんかいないのに .



「ちょっと!そんなにハッキリ言わなくて

 も!!」



「白石,俺は気にしていない .

 それに,何故俺を呼んだのか未だに

 分からないんだが……」


彼女は驚いた顔をして此方を見てくる.

何か変なことを言ってしまったのだろうか.

ふとそんなことを思う .



「 冬弥 … 」


「ほら、冬弥も気にしてるじゃん!(小声)」



白石……俺は気にしていない .

本当なんだ, こんなにスッキリしている

ことはなんだか久しぶりなんだ .


スッキリというか…… 

ポッカリ かもしれないが …



「 あ~ でも、 オレ . 中途半端 な 奴とは

 組みたく ねぇ から . 」



彰人はズバッと言い切る .流石だ



「本当に大丈夫だ . 俺はもう クラシックに戻る、だからもう話しかけないでくれ.」



これでいいだろう 、 俺は帰ってから

ヴァイオリンの練習をしなければ

ならないんだ .



「 は …… ? 」


「え … ? あんなに 嫌がってたのに…?」


「嗚呼 . もういいんだ 、 もう ____」



俺はそう言って鞄から落ちた紙に気付かず

そそくさと歩いていった .







┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

(ごめんなさい!彰人視点です!ここから)



「あ、冬弥 !」


杏が冬弥を呼ぼうとする.

が、オレは気づいた.



彼の鞄から落ちた紙に .


オレは拾い上げ封筒のようなものを

勝手に開けた.



「あ、彰人!何それ……?」


杏がオレの肩に乗ってくる .




ん? 誰かが見てるような……

視線を感じて周りを見渡すが誰もいない


気のせいか .



「さぁな? 落ちてた .」


オレは嘘をつく.

本当は冬弥のだってことを


「中身何かな?」



勝手に見てはいけないことは分かってるが

彼女も乗り気だ .

気持ちを無くし,開けてみる .








そこには……


1枚の手紙とビリビリの音楽譜面が.



「え… これって……」


彼女が驚くのも分かる.

なんて言ったってこのビリビリの譜面は

頑張ってオレと冬弥が作った

想い出の曲の譜面だからだ .



「て、手紙見てみようよ……」



少し悲しそうな顔をして彼女は言う.

オレは悪気が勝ちながら開けてみる.










(中身)


冬弥さん,



すみません、この間に

お部屋を掃除した時に見つけたものです.

私は知っています.

冬弥さんが心を込めてこの曲を

作っていることを , 作っている

和やかな表情も 、全てです .


ちぎり捨ててあったので,

何かあったのかと心配しています .


本当に要らなくなったのなら

ごめんなさい . でも 私は

この紙を破っている時の冬弥さんの

顔も知っています .




母より _____ .










この手紙を見て彼女は泣いている.

アホらしい. 

そんなオレも泣いていることを

5分経っても気づかなかった .


だってよ…紙がところどころ濡れてんだ.

こんなん見たらオレだって

あいつが破り捨てる時の表情なんて

分かりたくもないのに分かっちまう.



「 どうしようかな .」



ふと彼女が声を出す .



「 何が だよ . 」



オレも声を出す .




「 本当に 辞めるの ? 」



聞いてきた .



「 … 辞めたい けどな ……」



本当はやめたくなんかない.

キッパリ言っていた最初とは違い

不断な声でそう言うと,不自然な

視線は感じなくなった .










┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「よく出来てるじゃないか.

  クラシックに戻って正解だな.

 あんな場所二度と行くんじゃないぞ」


「 …… はい 、父さん .」



嗚呼…嫌だ……クラシックにまた

染まっていく…

自分が自分で居られなくなる 。



「……冬弥 。」



「? はい、」


「お前の腕もよく出来てきた.

今度パリへ行かなければならないんだ.

そこで、お前も一緒に成人するまで

居させようと思っているんだが

どうだろう 。 返事は明日でも____」



「行きます 。」



「…へ? よく考えて決めてもいいんだぞ」


「考えました.」



明日まで考えていると、きっと俺は

vividbadsquadのことを考えて

希望を持ってしまうかもしれない 。



「…… 分かった . 引越しは2週間後だ.

学校にも伝えておこう 。」


「わかりました。ではおやすみなさい。」


「嗚呼。おやすみ」

















____これで……良かったんだ____






┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

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コメント

7

ユーザー

初コメ失礼します🙇‍♀️ ストーリーがドタイプすぎました……😇💕 続き全裸待機します😉これからも応援してます!

ユーザー

どうも、プリ小説の0613ことすいそすいです🥰 続きありがと~(泣) 続きに全裸期待

ユーザー

とやぁぁぁ🥲‎🥲‎🥲‎ ☕のままはだいたいどの作品でも良い人なんだよね。 解釈一致助かる

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