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晴れ渡る、アメジスト

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晴れ渡る、アメジスト

9 - 第8話 「呪いと保証」

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2023年05月15日

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最終話




brside.


br「……ここだよ。スマイルがいるところ」


sha「こんなところに何日も……」


br「ここは、僕とスマイルの思い出の場所なんだ。小さい頃、2人で散歩してる時に見つけた」


kn「へぇ……」


br「……早く、スマイルに会いに行こう」


kr「ああ、早く苦しい気持ちから解放してやらなきゃ」


br「……スマイル。」


sm「……何?もう来ないでって言ったよな……?」


nk「……オレたち、スマイルを救いたくて……!」

sm「…………またそれ?悪いけど、俺はもう疲れた。だから消えたい。お前らに救われる筋合いはない」


スマイルが纏う雰囲気は、重く冷たく、そして暗い。


瞳に光は宿っていない。悪天候の雲のようだ。


sha「……でも、オレたちはお前を救いたい。少しでも長くお前といたいから」


sm「……うるさい……」


br「…………スマイル。なんで消えたいと思ってるの?」


sm「────何も感じられないまま生きるのが疲れたから。」


sm「前も同じことを言ったけど、お前たちといても、足りなかった。なら俺はもう……消えるしかない」


br「…………………………」


nk「…………じゃあ、オレたちが絶対変える」


nk「スマイルが、『嬉しい』とか『面白い』とか『悲しい』とか……感じられるようになるまでオレたちがそばにいる」


nk「それが、5年先でも、10年先でも、オレたちは絶対にスマイルを……笑わせてみせるよ」


sm「……………………………………」


br「……だからさ、スマイル。どうか、僕に────僕たちに、スマイルを救わせてよ」


sm「………………俺を救える保証はあるのか?もし時間がかかったら、それは永遠にお前たちの呪いになるんだぞ……?」


br「呪いだって構わない。僕たちはいつか、スマイルに笑ってほしいから。昔みたいにたくさん遊んで、たくさん笑い合いたいから」


nk「それはオレたちも保証するよ。オレたちも、スマイルとたくさん笑いあって、ケンカして……ずっとずっと、スマイルと一緒にいたい」


br「そしていつか、またこの場所で、みんなで集まってたくさん話そうね」


sm「……………………もう……知らないから……」


sm「…………お前らがそばにいてくれるなら……もう少しだけ……生きてみるよ」


sm「いつか俺を……救ってくれよな……」


br「……!……うん……!!」


kr「……ホント……よかった……っ……」


sha「……ホント、心配かけんなよな……」


kn「……Broooock。お疲れ様」


br「……きんさん……うん。ありがとう」


sm「みんな、ありがとう」


そう言ったスマイルの瞳は、少しだけ晴れ渡ったアメジストの輝きを取り戻していた────。




完結です!


ここまで読んでくださった方、ありがとうございました🙏


ハート、コメントお待ちしてます🌟

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