主人公は希心
静かに私は目を開ける
カーテンは開いていてそこから光が入ってきている
朝がやってきたようだ
希心(眩しい)
そんな事を思いながらベッドの横に母から貰った時計を見ると
もうそろそろ朝ごはんの時間だということが分かった
希心(昨日は夜遅くまで少し考えてたからかな…)
確かに寝る直前まで色々考えてしまっていた
今日は自由時間あるのだろうか…お医者様に診てもらわないと
分からないその事を考えているうちにノックがされ
部屋のドアが開いたら看護師さんが入ってきた
看「今日のご飯を持ってきました。」
そう言うと私が寝ているベッドの上に小さな
テーブルを置き、その上に食事が置かれる
希心「ありがとうございます」
続けて私は言う
希心「あの、昨日よく寝れなかったんです…」
看護師さんは私の話を聞いた後少し驚いた
顔をしたがすぐ冷静になりこう言った
看「分かりました、すぐお医者様を呼んできますね 」
丁寧に優しく返事をした後
少し焦り混じりに早歩きをして部屋から出ていった
私はその後ろ姿を見た後出された食事の方に目を向かせる
きちんと健康を考えられた食事だ、ある程度好き嫌いない私だが
この食事には苦手なものでも食べられるように工夫がされてある
スプーンを手に取りいただきますをして食事を始める
希心(お母さんまだかなぁ…)
私は弟やお父さんよりもお母さんを先に考える
お母さんは忙しい仕事から急いで帰ってきたあと家事や育児を
大半はやっていた、勿論お父さんも手伝っているがお父さんは不器用
かつ見た目が怖すぎるあまり幼い頃の私や弟にも泣かれて
少し避けられているため 育児には不向きなのだ、だがお父さんも
私たち家族をちゃんと愛してくれているし時間も空けてくれる
希心(そんな優しいお父さんには申し訳ないけどまだ防衛反応が…)
そんな事を考えて、またお母さんの事を考える…
暇はなかったすぐノックがされてドアが開きお医者様が来てくれた
後ろにはさっきの看護師さんとは別の人がいた
医「少し喰い気味で来てしまって申し訳ございません 」
医「緊急なので許してください」
私は食べながらこくりと頷く
別にこれくらいは気にしない
医「では少しお話と診察させて頂きますね」
「はい」と私は答える
私はもうそろそろ詩愛が来る時間だということを思い出す
急いでパジャマに着替えいつ来ても対応できるようにした
その時、丁度よくノックがされてこの部屋の扉が開かれた
綺麗な銀髪でエメラルドグリーン色の綺麗な瞳が私を映し出し
私を映し出している瞳を持った詩愛、しー君が私に近づき話しかけてくる
詩「お姉ちゃん!今日の宿題教えて!」
明るい声で私にお願いをしてくる
希心「いいよ、でもまずは荷物置こうか」
詩愛「分かったよ!」
そう言って荷物を置いてランドセルからノートと
ドリル、筆箱を取り出し元々置いてあったテーブルに置く
そして開いてまずは自分から考えて解く
分からないところがあれば私は教えたりヒントを与えるだけ
その間に私は本を読むか、お母さんやお父さんに連絡を入れる
詩愛「お姉ちゃん、ここがどうしても分からない…」
希心「どれどれ……」
そうして私はしー君が言っていた分からない問題を教えて
あげた、そこから雑談も加わるようになって楽しい時間が続いた
だが宿題を終わった頃には外は薄暗く青紫がかっていて
もう帰る時間になっていた
詩愛「外暗くなっちゃった…」
希心「しょうがないよ、また来れる日においで」
優しく私は答える
詩愛「そうだよね…」
少し悲しそうにしー君は言う
そして丁度この部屋のノックがされた
そしてドアが開く
母「迎えに来たよしー君」
しー君はお母さんの方に歩いていく
私はしー君が片付けていないドリルやノートを
カバンの中に入れてしー君に渡しに行く
母「今日もありがとう…」
希心「どうって事ないよ母さん!」
笑顔で私は答える
お母さんはとても心配そうにしていたが
無理やり笑顔を見せた
母「今日ね希心にプレゼントもってきたの」
希心「何何?」
母「はいどうぞ」
お母さんから貰ったものはカメラだった
母「それで思い出を沢山詰め込めましょう」
お母さんの気遣いがとても嬉しかった、勿論この宝物《プレゼント》も
私の中でとても大切な物となった
希心「嬉しい、ありがとうお母さん(*ˊᗜˋ)」
母「喜んでもらえて良かった(*´˘`*)」
希心「お母さん、また来てくれる?」
母「勿論」
希心「そう、今度話したいことがあるからお母さんだけで来て欲しい」
私がそう言うとお母さんは驚いた顔をしたがすぐ落ち着いた笑顔
に戻って、お母さんは言った
母「分かった、丁度次の休みは明後日だよ」
希心「ありがとう!明後日来てね!」
母「うん」
詩愛「お母さんだけずるい〜」
しー君が羨ましそうな顔で言う
それにお母さんは少し困った顔になる
私はしー君に説得するように言う
希心「しー君、しー君はいつも来て私と話せるけど
お母さんとは話せてないから話させて欲しいの」
詩愛「…確かに僕が一人占めはダメだよね分かった、ずるいって言わない!」
母「ありがとう二人とも」
お母さんが感謝の言葉を伝えたらそろそろ帰らないと行けないと
いけないらしくて「またね」と二人が言ったあとまたこの部屋は
私1人の静かな空間に戻った、私はパジャマから患者服に着替え直し
明後日を楽しみにしながら私は寝た
「今日もお疲れ様」
そう言う私の想い人の声を思い出して
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