「_つまり、らっだぁは元々人間で昏睡状態やった時に魔界に行っとったんか!?」
「そういうこと。」
俺は驚きと関心ではぇーとこぼれてしまう
ゾムとらっだぁにそんな関係があったとは…魔界でもかなり仲が良い()と噂だったらしい
俺もその噂を耳にしたことはあった気がするがすっかり忘れていた
「んで…らっだぁ、お前なんで俺らと同じ学校におるん?」
ゾムは少し不満そうに言う
いや、態度は不満そうだけどちょっと嬉しそうやな
「この前お参りに行ったらお前らの“子守”を頼まれたからさ」
らっだぁもそれに反抗するかのように上から目線でにやりと微笑む
ゾムもそれに負けないよう少し圧をかける
…この2人の間にいたら生まれたての子鹿みたいになりそうやな
「らっだぁ〜?帰ろうよ…」
らっだぁと呼ぶ声が後ろから聞こえて俺達は振り向く
そこにはリュックを背負ったレウとコンタミが立っていた
「えっと…ゾム、とシャオロンだっけ?俺はレウ。レウ・クラウド。よろしくね」
「俺はシャオロンや!よろしく」
「俺はゾム!よろしく!」
俺とゾムはそう言って挨拶をする
らっだぁはコンタミと話をしているようだった
「らっだぁの知り合い?」
「せや、俺の知り合い」
ゾムはそう言って自分を指差す
「レウ〜、ゾムとシャオロンもこっち来て!」
らっだぁは大声で俺達を呼ぶ
なんやなんやと行ってみるとそこには
「ぶかつどうせいさく?」
そう書かれた紙をらっだぁは持っている
「そう。せっかく同じクラスなんだし部活も一緒の方が楽しくない?」
らっだぁは紙を持ってにやりと笑って見せる
さっきからコンタミと話していたのはそのことについてのようだった
「でもどうやって部活作るん?俺ら知らんで?」
ゾムがそう言うとらっだぁはえーっと…と言いながら紙を確認する
「顧問がいて部員がいればすればOKらしい」
「ゆるっ!」
俺とゾムの声が重なる
レウは冷静な声で言う
「顧問探しが大変なんじゃない?」
「んー…じゃあ、あれは?担任の…」
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