キャンドルと君
パチ パチ チッ チッ メラメラ…
あの日の君は、悲しすぎるほど綺麗だった。透き通る肌に、あなたの横顔の陰影が細波の様に揺れ、暗がりの中に炎のように浮かび上がる。
「とてもきれい、七色のキャンドル!来年も、再来年もずっと一緒に灯しましょうね」
あなたの瞳の奥に、一途な想いが炎の如く燃え上がる…。
妖しくも美しく哀しい!
それほど長くも無い七色のキャンドルは、暫くは揚々と、パチパチと激しく音をたてて、主張する。そして長く短く揺れながら、自分の命を燃やし続ける…そして、酸素が薄くなるように、だんだん静まり、消え入る……
それは、まるで、
映画のエンディングロールのよう、
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