コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『 なんや… お前顔めっちゃ赤いで? 』
そう言って、キョトンとした顔でこちらをじーっと見てくる。
「 それは汐恩の方やん!! 」
あからさまに、いつもよりぽわぽわしてて目がきゅるきゅる。ㅎ
普段は大人っぽくて頼りがいのある汐恩なのに … ㅎㅎ
これは間違いなく酔ってる。
『 はぁ?酔ってへんわ 』
ゴニョゴニョと呟きながら、ぐいっと顔の近くに近づいてくる。
いつもはこんなことしないのに …
「 ねえ汐恩!!近いって! 」
と、慌てて返答すると汐恩はそれを払い除けるように
『 何?俺が近づいたらあかんの 』
って、すこし不機嫌そうに問いかけてきた。
「 そんな事じゃない、、、 」
汐恩の意外な質問におどおどとしながらも、
顔をあげると、不意に頭をポンポンとしてきた。
『 ホンマ?ならええわ…。 』
そう言って、再度ソファーにもたれかかってしまった。
やっぱり酔ってるなんて汐恩には有り得ないこと …?
なんて馬鹿みたいに落ち込んでいると
『 …い。 』
『 …う……や。 』
『 翔也 』
「 うわ!? 」
『 何回呼んでも気付かへんって、お前の方が酔ってんと
ちゃうん?ㅎㅎ 』
「 酔ってないし! 」
『 ほら翔也こっち、 』
と’ 酔っている ‘ なんて言葉に反抗している僕に
大きく手を広げてやさしく微笑んでいる。
「 え…… 急に? 」
急な振りかけに対して、動揺していると、
『 ええからはよ。 』という汐恩。
言い方はどこか尖ってて、ツンツンとしているけれど
目が ’ 甘えたい ‘ と言っているよう。
僕には分かる。
そんな汐恩の大きな手の中に収まると
汐恩が無言で、頭を僕の肩の上にきょとん、と乗せた。
戸惑っている僕の耳元で
『 今はこうさせとってや…。 』
なんて拗ねたような声で言ってきた。
「 いつも甘えてばかりでごめんね? 」
「 今日の汐恩も、とーってもかわいいよㅎ 」
と、’ かわいいなあ ‘ なんて思いながらも笑う。
ツンツンとした汐恩の不器用な甘え方に
なぜか胸がドキドキとしてしまう。