悪いのは全部"私"

「紫雲ー！」

「は゛ぁーぃ」

返事はしたのはいいが布団から出たくない

……

グチグチうるさく言われそうだからさすがに出よう

「おはよう」

「おはよ」

「朝ごはんはそこから適当にとって！行ってきます！」

「うん、わかった、いってらっしゃい」

「あ、！ばあば来るからね！」

「うん気をつけてね」

ばあば来るのか…

私とばあばは性格相性が合わない

私は呑気だけどばあばはしっかり者だし

私が話したことに文句言ってくるし

まぁ私も悪いんだけど…

グチグチ言いながら朝ごはんを口に入れていく

ガチャ

「おはよーう」

「おはよう」

黙々と学校に行く準備をする

普段ここでなにか話すが今回は話題がない

「紫雲、歯磨いた？」

「磨いた」

「いつまに！見てなかった 」

歯磨きチェク…助かるけどもう家を出るから言われても間に合わない

「忘れ物確認！左よし！中心よし！右よし！行ってきます！」

文字に移すと恥ずかしい人だけれど

忘れ物をしないためには大切だ

小学校から忘れ物が怖くてつけた習慣

「いってらっしゃい」

私は友達と一緒に学校に行く約束をしている

だからいつもと同じ時間に家を出ている

しばらく歩いて集合場所に着く

「まだ居ないか…」

一緒に行く約束をしている沙弥

あと一人は明未

明未は来る時は連絡してくるのだけど今日は来ない

休みか寝坊かトイレにこもってるか、だろう

「おはよ」

「おはよう！」

同じクラスの男子委員長である …雅宗だ

挨拶をしてくれるなんて流石委員長だ

奥から沙弥が来ていることに気がついた

やっぱり明未は居ないか

そろそろ私も動き出そうと足を動かした

「沙弥ちゃんおはよー」

「おはよ」

やっぱり朝は挨拶の声に元気がない

「ねね、聞いて！ 」

「ん？どうしたの？」

これは…また始まる

「晴人がさー！」

晴人…沙弥の彼氏だ

沙弥と晴人が会って1.2週間程度で付き合った

もちろん両者猫を被っていた

そのため付き合う前の性格とのギャップが激しく…

しかも女の子との仲がよく

何故か分からないがもてている…らしい

彼氏が女の子にもてていて彼自身”もてている”という自覚はあるようだ

そんな彼氏は不安になるだろう。

それは私でもわかっている

でも…でも…

沙弥の場合は…