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そして、
『やほー甘師匠!』
桜乃さんが待っていた。
『お待たせしました。』
今日は、
攻撃された時の守り方を教える。
『目を閉じたらダメですよ。しっかり、相手の動きを見てくださいね。』
少しずつ、防御の方も上手くなってきた。
これはどうだ?
『やぁ!』
こうなら?
『はあ!』
僕の攻撃をほとんど防いだ。
まだ、ゆっくりではあるけど。
前より、確実に防げている。
『銅師匠!銅師匠はどうやってそんなに強くなったんですか?』
僕は強いのだろうか?
僕は、
『痛いのは嫌だからこそ、自分を守ろうとしてるって感じかな。とにかく相手の動きを見てどう動いてくるか、どう動けばいいかを予想しながら動くようにしてますね。』
もちろん、僕だって怖いとは思う。
だけど、怖がっていたらダメだ。
『なるほど〜』
桜乃さんがメモを取っていた。
『もう暗くなってきたから、今日はこれくらいにしようか。』
『はい!甘師匠!ありがとうございました!』
桜乃さんは最後まで元気そうだった。
そうだ、
『桜乃さん、』
『どーしたんですか!甘師匠!』
『女性でも剣士になれるようお願いしたら、認めると言ってましたよ。桜乃さん、剣士に…』
『ええ‼︎ほんとですか‼︎なりますなります‼︎』
今までで一番元気だった。
良かった。
言った甲斐があった。
『ありがとうございます!甘師匠!』
ははは、
『明日…は休みか。だから、明後日から行きます?』
『行く‼︎』
とのことで、
明後日、桜乃さんを連れて行くことになった。
桜乃さんと別れ、家に向かって歩く。
また、レインはいるのだろうか。
でも、今日は現れなかった。
家に帰る。
はぁ〜
まだ、手が痛い。
桜乃さんのところでちょっと無理したからなぁ。
琥珀さんと夕食を食べる。
今日は、生姜焼きだ。
うん、美味しい。
初めて会った時は張り切りすぎてしまったみたいだけど、琥珀さんの作る料理はどれも美味しかった。
『いてぇー』
だけど、ちょっと食べづらい。
怪我は左手、利き手ではないけど皿を持つのが難しいな。
『甘ちゃん、あーん、』
琥珀さんにあーんをされる。
恥ずかしいけど琥珀さんしか見てないし、ありがたい。
今日は仕方ないな。
琥珀さんに、少し食べさせてもらった…
問題はお風呂だなぁ、
大丈夫かな。
肩の傷はだいぶ治ってきた。
そう喜んでたのに…
『う〜‼︎』
痛い。
あの時、ちょっと力を入れて握り締めすぎたなと後悔したのだった。
お風呂を出て、あとは眠るだけ。
『甘ちゃん、お風呂ですごく痛そうだったけど、おてて大丈夫?』
琥珀さんに心配かけてしまった。
『大丈夫だよ。』
まぁ、肩を痛めた時よりは全然マシだ。
だけど、
今は包帯を外している。
風呂に入ったあとだし、あの時はまだ出血してたし。
今はもう止まった。
『絆創膏いる?』
あぁ、どうしようかな。
夜中にまた出血したら嫌だしなぁ。
『あぁぁ、お願いしてもいいかな?』
琥珀さんが絆創膏を持ってきた。
わあ!
ピンク色の絆創膏だ!
え?
『はい甘ちゃん、貼るね?』
ぺたり、
なんとも可愛らしい絆創膏が4枚も貼られた。
『えへへ、かわいい♡』
琥珀さんは嬉しそうだった。
まあ、いいか?
さて、明日はどうしようかな。
まぁ、明日のことは明日考えよう。
寝よう。
電気を消して、ベッドに寝転がる。
琥珀さんが隣に。
『今日もぎゅってしてねよ?』
琥珀さんが甘い声で言った。
琥珀さんが抱きしめてくる。
なぜか、安心した。