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心と逆に、抜け落ちていく。

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心と逆に、抜け落ちていく。

第4話 - 第3話「忘れたくない」

412

2023年08月28日

#vvt

#BL

#長編

#学パロ

鮫と笑顔を愛す者。🦈😊

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心と逆に、抜け落ちていく。
#4 第3話「忘れたくない」 / 鮫と笑顔を愛す者。🦈😊

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smside.

『』→電話

sm『……もしもし、久しぶり』

？？？『久しぶり。スマイルの方から電話なんて珍しいじゃん。どうしたの？』

sm『いきなりでごめんな。きんとき』

kn『ホントだよ〜』

kn『久しぶりに通話かけてきたと思ったらすごい落ち込んだような声だしさ〜』

kn『それで？どうしたの？何か悩み？』

sm『……俺さ、消恋病っていう病気にかかっちゃってさ』

kn『しょう、れん……？』

sm『消恋病。俺さ、片想いの相手がいるんだ』

kn『あらあら〜wスマイルくんに好きな子ですか〜？w』

sm『うるさい……/今はそういうんじゃないから』

sm『……で、落ち着いて聞いてほしいんだけど……』

sm『あと4ヶ月以内にソイツと両想いになってキスをしないと、俺は死ぬ』

kn『…………はっ？』

kn『え……死ぬ……？何、言ってんの？そんなわけ……』

sm『俺も最初は冗談だと思ったよ。でも、ホントなんだ』

sm『この病気は、相手を好きになればなるほど記憶がなくなっていくんだ』

sm『もうそれは進行してきてる。最近は頭痛が酷くて、その度に少しづつ記憶がなくなっていってるんだよ』

sm『最近は……自分が住んでる地域の名前とか、学校の名前とか……そういうことも、思い出せなくなってきてる』

kn『…………そ、それ……結構ヤバくない……？』

sm『だから、そこで頼みがある』

sm『俺と俺の好きな人を、両想いにする手助けをしてほしいんだ』

kn『……普段だったら絶対OKしないけど』

kn『今回は特別。お前の命がかかってるなら、仕方ない。頼まれてやる』

sm『……！ありがとう、きんとき』

kn『あと、俺の高校の友達にも手伝ってもらおうと思ってる。3人いるんだけど』

sm『その人たちにもお願いしたい』

kn『OK。言っておくわ』

sm『いきなり電話かけてごめんな。ありがと』

kn『はいはい。じゃあね』

sm『ああ』

…………あと、4ヶ月……

4ヶ月で、死ぬのか……

なんだか、まだ実感がわかない。

両想いになってキスをしなきゃ死ぬなんて状況、普通はありえないんだから。

でも、身体は正直だ。

だんだん、俺にとって大切なことも、するすると頭の中から抜け落ちていっている。

─────忘れたく、ないなぁ……

クラスメイトのことも、友達のことも、家族のことも、

…………Broooockのことも。

全部全部、忘れたくない……

全てを忘れてから死ぬのなら、

まだ大切な人のことを覚えている今のうちに死にたい。

けどそれも、

─────ただの俺のワガママだ……