テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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Wizarding World

第2話 - 第2話　🕊️

2025年02月22日

#ハリポタ

#へたくそだけど許して

Determination

ロンドンまで来た。ホグワーツについて、入学については道すがらハリーやハグリッドに聞いた。ホグワーツは魔法を学ぶ場所｡僕が魔法使いなんてありえない、そう言ったが動物の言葉がわかる時点で普通の人ではないから納得した。

目についてはハグリッドに話そうとしたが、

ハグリッド「いーや、わかっちょる、ダンブルドア先生が何とかしてくださる。」

祈るような声な気がした。

わかってるって、なにが？

会ったばかりなのに？

途中の列車でハグリッドが改札につっかえたりとあったが、何とかロンドンには着いた。

ソイミュ「ロンドンでみんな揃うって言っていたよね？これじゃ誰が魔法使いかわからないよ」

ハグリッド「安心しちょれ、みんな店に集まるからな、誰が魔法使いとかは今は考えなくてええ、まさかお前さん、みんなが人だと思ったんか？」

ハリー「ハグリッド、ソイミュは見えてないよ、話だってよく聞こえなかっただろうし」

ハグリッド「おお、そいつは済まんかった…ところで、着いたぞ…『漏れ鍋』だ」

漏れ鍋？お店の名前だろうか？

ハグリッド「ソイミュ、一度にたくさんの人に会ったことあるか？」

ソイミュ「え？ないよ」

ハグリッド「そうかい、じゃあ人混みがすごいだろうから呼んだ後に来い」

ドアを開いてくれたのか、軋むような音が鳴ったと同時に、二人が入っていくのがわかった。中からは店主の声、ハグリッドの声が聞こえた。

＿＿＿十分後｡

ハグリッド「ソイミュ、入ってこい！」

声が聞こえた。ドアが開いていたが、自分以外の…マグルの人は誰も気付いていないんじゃないか？

人混みを抜け、ハグリッドとハリーと合流した。途中で明らかに僕に向かって上擦った…というより恐ろしいものを見たような声を漏らした人がいたが、気のせいだろう。

ハグリッド「クィレル先生はついに子供にビビるようになっちまったか」

ソイミュ「今の声の人、クィレル先生って言うの？」

ハリー「そうだよ、闇の魔術に対する防衛術の担当だってさ…」

ハグリッド「可哀想に、鬼ババとなんかあったんだとよ」

ハグリッドがレンガを叩いているような音がした。

ハグリッド「よしと。二人とも下がってろよ」

三回叩いたかと思ったら、形が変わるような形で、漏れ鍋からの声とは違うガヤガヤした声が聞こえ始めた。

ハリー「…！？」

ソイミュ「なに？何が起きたの？」

ハグリッド「ダイアゴン横丁にようこそ！何はともあれ、グリンゴッツに行くぞ！」

ソイミュ「僕、お金持ってないけど」

ハグリッド「大丈夫だ、お前さんのも、ハリーのも、ちゃんと俺が持っとる」

ハリー「ソイミュ、階段あるから気をつけて」

白杖があってもキツイ。ハリーに手を引いてもらい、何とか登り終えた。

ハグリッド「ここから盗むなんて、狂気の沙汰だわい…さよう、あれが小鬼だ」

ハグリッドは小鬼に話しかけた。

ハグリッド「おはよう」

ハグリッド「ハリー・ポッターさんとソイミュ・ノーウェアさんの金庫から金を出しに来たんだが」

小鬼「鍵はお持ちでいらっしゃいますか？」

ハグリッド「おお、どっかにあるはずだが…」

ポケットから何かをひっくり返す音がした。

ソイミュ「ハリー、なんかすごい音するんだけど？」

ハリー「うーんと…ハグリッドのポケットがドラえ⚪︎んに出てくる四⚪︎元ポケットみたいに、いろいろ出てきたんだよ」

ソイミュ「例えわかりやす」

ハグリッド「あったぞ」

三分後

小鬼「…承知いたしました」

ハグリッド「それから、ダンブルドア教授からの手紙を預かっとる」

手紙？何かの預け物か？

ハグリッド「七一三番金庫にある、例の物だ。それと…“件の子“についてだ」

例の物？件の子？一体どういうことだ？

小鬼「了解しました」

小鬼「誰かに金庫を案内させましょう｡グリップフック！」

ハリー「七一三番金庫にある例の物って、何？」

それ、僕も思った。口に出すのはやめた｡

ハグリッド「それは言えん」

ハグリッド「極秘じゃ｡ホグワーツの仕事でな｡ダンブルドアはおれを信用してくださる。お前さん達に喋ったりしたら、おれがクビになるだけではすまんよ」

そのことを言って良いのか？それすらもわからないですが、あまり勘繰るわけにはいかない。ハグリッドがクビにされるだけですまない｡すむはずがない｡

ハグリッド「ソイミュ、おいで｡足元に気を付けな」

よくわからないままトロッコのような物に乗り込み、ほぼ同時に発車した。

ハリー「僕、いつもわからなくなるんだけど＿＿鍾乳石と石筍ってどう違うの？」

ハグリッド「三文字と二文字の違いだろ。頼む、いまは何にも聞いてくれるな｡吐きそうだ」

ソイミュ「本で読んだことあるんだけど、鍾乳石は上から氷柱みたいに、石筍は地面から生えてくるみたいなやつだよ」

ハグリッド「…ソイミュに聞いてくれや」

グリップフック「着きました。」

冷静な声で伝えられた。

何やらザクザクした音がする。見えなくともわかる、たくさんの金貨とかが山積みになっているのだろう。

ハグリッド「ソイミュも聞いとけ。金貨がガリオンだ。銀貨がシックル、銅貨がクヌートだ。十七シックルが一ガリオン、一シックルは二十九クヌートだ。簡単だろうが。よーしと。これで二、三学期分は大丈夫だろう…残りはちゃーんとしまっといてやるからな」

ハグリッド「次はソイミュんとこだ…」

またトロッコは加速し、周りの景色が流れるように過ぎていく…まあ、景色はあまり変わらないだろうし、そもそも見えていないのだが。

それにしても随分と深いところまで降り…

グリップフック「到着しました」

ハグリッド「そろそろダメかもしんねぇなぁ…」

ハグリッドが降りる音が聞こえてきた。とりあえず僕とハリーも降りた。

グリップフック「危険な品もあるため、注意してください」

危険な品だって？銀行にそんなものを預けるか？

ハグリッド「さっきは金貨とか銀貨とか言ったが…おまえさんは大きさとかで判断したほうがいいな…わかるとは思うが大きい順にガリオン、シックル、クヌートだ」

何とか判断できた。ハグリッドにどのくらい必要なのか聞き、詰めるのを手伝ってもらった｡今後は一掴みでどのくらいなのか判断するひつようがあるかもしれない。

ハグリッド「次は七一三番金庫を頼む。ところでもうちーっとゆっくり行けんか？」

グリップフック「速度は一定となっております」

かなり下に来ただろうか？寒くなり、風が体に八つ当たりでもしているようだった。

トロッコから降りると、

グリップフック「下がってください」

グリップフック「グリンゴッツの小鬼以外の者がこれをやりますと、扉に吸い込まれて、中に閉じ込められてしまいます」

ハリー「中にだれか閉じ込められていないかどうか、ときどき調べるの？」

グリップフック「十年に一度ぐらいでございます。」

少ないのか、多いのかわからない。

ともかくハグリッドが足音を立て、何かを拾いに行ったことは確かだった。

ハグリッド「行くぞ。地獄のトロッコへ。帰り道は話しかけんでくれよ。おれは口を閉じてるのが1番よさそうだからな」

ハグリッド「まず制服を買ったほうがいいな」

ハグリッド「なあ、二人とも｡ちょいと『漏れ鍋』で元気薬を引っ掛けてきてもいいかな？グリンゴッツのトロッコにはまいった」

ハグリッドと別れ、ハリーに看板を読み上げてもらって初めて制服の仕立て屋さんの名前がわかった。

お店に入ると

マダム・マルキン「あら、坊ちゃん、嬢ちゃんホグワーツなの？全部ここで揃いますよ…もう一人お若い方が丈を合わせているところよ…嬢ちゃん、ちょっとおいで」

僕のことだろうか？マダムに手を引かれ、とりあえず歩く｡

マダム・マルキン「髪型から整えたほうがいいわね…でもいま私は忙しいから…エミリー！！」

間も無く慌ただしい足音を立てて、

エミリー「はい！マダム、何でしょう？」

若い女の人の声だ。自分とあまり年が変わらないような雰囲気だ。

マダム「この子の採寸と散髪お願い！」

エミリー「はいはーい！…ああ言うけど、貴方は髪の毛切りたい？」

ソイミュ「…前髪は、短くして…後ろは何でも」

エミリー「オーケー！」

快活な声。何だか安心するような香りと温もりが自分を包み込んでいるようだった。

エミリー「ホグワーツだっけ？私も通ってたんだよー…グリフィンドールにね」

ソイミュ「グリフィンドール…？」

エミリー「寮を知らないの？教えてあげるよ、勇気を求むグリフィンドール、清き忠誠心ハッフルパフ、豊かな知恵持つレイブンクロー、狡猾で野心的なスリザリン…とまあ、四種類さ」

ハサミの音が響く。

エミリー「どこに行っても楽しいよ！あと一年君が来るのが早ければ、君の先輩になれたかもなぁ…」

残念そうだ。

ソイミュ「僕はどこの寮に入りそうですかね？」

エミリー「そんな堅くならなくていいさ、そうだね…君は勉強好き？レイブンクローらしいけど…あ、あくまで私の感性だから！帽子が決めてくれるんだよ！」

エミリーは言ってしまった、という感じの声で言った｡

エミリー「気にしないで！あまり緊張するようなことではないし…はい、終わり！」

顔がスッキリした気がする。前髪は普通くらいになったはずだ。

エミリー「次は採寸だね！ピッタリかブカブカどっちがいい？」

ソイミュ「長い間着るだろうし、ブカブカかなぁ……」

エミリー「はいはーい！」

テキパキと採寸が行われ、ちょっと裾が長いものを買うことにした｡

エミリー「お待ちどうさまー！」

ローブを渡され、意外にもずっしりしていたそれに耐性がふらついたものの、何とかバックに詰め(いつから持っていただって？気にするな)お店を後にした。

エミリー「あ、ちょっと＿＿」

何か聞こえたが、ハグリッドに呼ばれたためとりあえず店を後にした。

ハグリッド「えれぇ時間かかったな？お、スッキリしたな！整えてもらってたんか」

ハリー「ソイミュ、とってもよく似合ってる！」

なぜだかはわからない。

いま自分が笑った気がした。

ソイミュ「…ふふ、ありがと…ところで、フクロウの鳴き声しない？」

恥ずかしかったので話題を逸らす。

ハグリッド「フクロウを買ったんだ、ハリーの誕生日祝いだ…それに、役に立つからな」

ソイミュ「本当に？誕生日おめでとう！」

ハリー「ありがとう…！」

ハグリッド「おまえさんの服の採寸をしてくれていた子は、エミリー・ローズヒップっつうんだ」

ソイミュ「知ってるよ、そう呼ばれてた…苗字は知らなかったけど」

ハグリッド「素直で良い子だったぞ…！しょっちゅうおれのとこに来てくれていてな…魔法生物が大好きでな、人一倍真面目だった…まあ、たくさんの二フラーを間違えて放ったりとやんちゃなとこもあったな」

昔を語るみたいにハグリッドは楽しげだった｡

ハグリッド「そうそう、杖はオリバンダーの店が一番だ」

店に入るとどこからかベルの音が聞こえた｡

オリバンダー「いらっしゃいませ」

急に声が聞こえたため、思わず飛び上がってしまった。おそらく老人なのか？

オリバンダー「おお、そうじゃ、そうじゃとも、そうじゃとも。まもなくお目にかかれると思っておりましたよ、ハリー・ポッターさん」

やはりハリーは有名なのだ。理由はわからないけど。

オリバンダー「お母さんと同じ目をしていなさる。あの子がここにきて最初の杖を買って行ったのが、ほんの昨日のことのようじゃ。あの子は二十六センチの長さ。柳の木でできていて、振りやすい、妖精の呪文にはぴったりの杖じゃった」

まさか一人一人の杖を覚えているのか？

オリバンダー「お父さんの方はマホガニーの杖が気に入られてな｡二十八センチのよくしなる杖じゃった｡どれより力があって、変身術には最高じゃ｡いや父上が気に入ったと言うたが……実はもちろん、杖の方が持ち主を選ぶのじゃよ」

オリバンダー「そして、これが例の……」

例の？

オリバンダー「悲しいことに、この傷をつけたのもわしの店で売った杖じゃ」

オリバンダー「三十四センチもあってな｡イチイの木でできた強力な杖じゃ｡とても強いが、まちがった者の手に……もしあの杖が世の中に出て、なにをするのかわしがしっておったらのう……」

オリバンダー「ルビウス！ルビウスハグリッドじゃ無いか！また会えてうれしいよ…四十一センチの樫の木。よく曲がる。そうじゃったな。」

ハグリッド「ああ、じいさま。その通りです」

オリバンダー「いい杖じゃった、あれは。じゃが、おまえさんが退学になった時に真っ二つに折られてしもうたのじゃな？」

ハグリッド「いや……あの、折られました。はい｡でも、まだ折れた杖を持ってます」

オリバンダー「じゃが、まさか使ってはおるまいの？」

ハグリッド「とんでもない」

オリバンダー「ふーむさて、それではポッターさん、拝見しましょうか｡どちらが杖腕ですかな？」

ハリー「あ、あの、僕、右利きです」

オリバンダー「腕を伸ばして。そうそう」

オリバンダー「ポッターさん｡オリバンダーの杖は一本一本、強力な魔力を持ったものを芯に使っております。一角獣のたてがみ、不死鳥の尾の羽、ドラゴンの心臓の琴線｡一角獣も不死鳥もドラゴンも、皆それぞれに違うのじゃから、オリバンダーの杖には一つとして同じ杖はない。もちろん、ほかの魔法使いの杖を使っても、決して自分の杖ほどの力は出せないわけじゃ」

小山くらいにはなっただろうか？あれからずっと試していて、杖の本数はもう覚えてない。

オリバンダー「難しい客じゃの。え？心配なさるな。必ずぴったり合うのをお探しいたしますでな。……さて、次はどうするかな……おお、そうじゃ……めったにない組み合わせじゃが、柊と不死鳥の羽根、二十八センチ、良質でしなやか」

その刹那。花火のような音がした。

ハグリッド「オーッ」

オリバンダー「ブラボー！」

杖が合ったのだろう｡

オリバンダー「すばらしい。いや、よかった。さて、さて、さて……不思議なこともあるものよ……まったくもって不思議な……不思議じゃ…不思議じゃ…」

不思議？

ハリー「あのう。なにがそんなに不思議なんですか」

オリバンダー「ポッターさん。わしは、自分の売った杖はすべて覚えとる｡全部じゃ｡あなたの杖に入っている不死鳥の羽根はな、同じ不死鳥が尾羽根をもう一枚だけ提供した……たった一枚だけじゃが。あなたがこの杖を持つ運命にあったとは、不思議なことじゃ｡兄弟羽が……なんと、兄弟杖がその傷を負わせたというのに……」

オリバンダー「さよう。三十四センチのイチイの木じゃった。こういうことが起こるとは、不思議なものじゃ。杖は持ち主の魔法使いを選ぶ。そういうことじゃ……ポッターさん、あなたはきっと偉大なことをなさるにちがいない……｡『名前を言ってはいけないあの人』もある意味では、偉大なことをしたわけじゃ……恐ろしいことではあったが、偉大なことに違いない。」

名前を言ってはいけないあの人…？

誰のことだろうか？

オリバンダー「さあ、それではもう一人の方…初めてじゃな？」

ソイミュ「あ、は、はい…」

前に出ると