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捏造捏造大捏造!ご本人様とはなーんの関係も無いからね!
モブというか、架空のキャラが数人出てきますご注意を。夢ではないです。
こうだったらいいなの妄想。長い目でお楽しみください。
ざぷん、ざぷん。
絶えず寄せる波、小さな蟹がからからと歩く。
静かな昼下がり、砂浜に、1人の男が立っている。
「あ゙ぁ~遠いぃわ~。サメ多いし…。」
ぐしょぐしょのシャツを脱ぎ、雑巾のように絞る。
パンッとシワを伸ばすように振り下ろし、同じように帽子やズボンも水気を落とす。
「変わってないねェ、この街も。」
濡れた前髪を掻き揚げて、口端を上げてニヒルに笑う。
その男の名は、レダーヨージロー。
「さてと。自首しますかぁ。」
かつては住み慣れた街の、住み慣れた警察署に向かって歩き出す。
一体ここはどの辺りだろうか。半年以上離れたとはいえ、記憶が鈍ることはないと思うのだが。
(あぁ、なんか大型やってら。)
街へと踏み入れば明らかなスピード超過の車が数台、目の前を走り抜ける。頭上には3台ほどのヘリがトンボのように列を成して飛んでいた。(最も、トンボはあのように荒々しくぶつかって飛ぶことは無いだろうが。)
大型中なら署は出払っているかもしれないな。と思いつつ、足は止めない。
どんな処罰でも、受けるつもりだった。
何も言わずに後輩や同僚を置いていき、突如として姿を消した警察の精鋭たち。
その1人がのこのこ現れるのだ。それこそ、夕コの汚職を問い詰められるだろう。覚悟は出来ている。
あるいは、即戦力になるからとあっさり復職出来るかもしれない。少しくらいなら仲良くしていた署員もいた。当時の副署長なんかは、頭のイカれたやつだが優しかったので、快く出迎えてくれるかも。
今の自分に出来ることから、この街を変えていく。腐りきった政治戦力、虐げられる白市民、怯える救急隊を、正義を貫かんとする仲間を。
(もう一度、最初から。)
(今度は、もう迷わない。)
そもそもロスサントスへの逃避も、過去の後悔からだった。
思い出すのも苦く苦しいあの事件。激情で顔を歪ませたのが懐かしい。
あの人の涙を、理不尽な暴力を、自らの苦しい心境を、忘れることなど無かった。
(必ず、変えてやるさ。あんだけカッコつけたんだし。)
辿り着いた警察署。
人がいないかとも思ったが、かつて見知った顔が。
「…?え、うそ。レダー…?」
「おーっす。久しぶりぃ。」
前述した当時の副署長、夕コが辞めたことで、署長に繰り上がったのであろう彼。
「いやいやいやえぇ…今かよぉ今じゃ無いだろぉ…お前ぇ!」
「わは、元気してた?」
「してたよばか!まあとりあえず事情は後でいいや。中おいで。」
「おじゃましまーす。いや、ただいまか?」
見慣れた署内へと入る。
自分のいた頃と、何一つ変わっていない。まあ自分の座っていたデスクは人のものになっているが、大きく見れば、
「変わってねぇ~ほんと。」
「そりゃまあねぇ、でも結構大変だったよ?」
「そうだろうね、うわ、ウケるw」
「ウケんなし、性格悪ゥこいつ。」「わははw」
「…で?なんで帰ってきたの?あっちの生活、悪くなかったんじゃない?」
署長の彼の耳には、隣町で悪名を轟かせる彼らの事が入ってきていた。
かつての仲間には幸せに生きていてほしい、と願う程には彼もお人好しなのだ。
「……まぁ、ね。目標達成のため、かな。」
「……お前らしいわ。夕コさんは?反対されなかったん?」
「黙って帰ってきたw」
「うわサイテーw」
穏やかな時が流れていた。辞めてしまえば、この街の忙しさはあまり伝わらないのだと、後から知った。
「てかアンタサボりかよ。大型やってんじゃないの?」
「行って5分でダウンしたw」「ザコやんw」
瞬間、彼の胸元の機械から聞きなれた音。
ーアーティファクトー
青ざめた顔から察するに、大型か。
「え、お前警察戻る?いいよ?すぐ権限渡せるけど。」
「話早くて助かるわ。そのために来た。」
「よっしゃ最強戦力ktkr」「古!」
バタバタと2人ヘリポートへ。
「アーティファクト、これ俺と臨時で1人強いの連れてくんで、余裕あるやつおいで!イイもん見れると思うよー!」
「ンなこと言ってる場合かよ。予備の無線頂戴。」「OK」
使い慣れたヘリ。たくさんの人に触れられた、擦り切れた操縦桿を握りしめる。
やっぱりバザードで帰ってくれば良かったな、と頭の隅で思う。どう足掻いても自分はヘリが、空が好きなのだ。
「レダー行ける?」
「OKよー、レダー現場向かいまーす。」
1人、また1人と無線に人が増えていく。
知らない名前が増えたもんだと溜息をつきながら、全速力でかっ飛ばす。
無線に乗る自身の名に驚く声が聞こえたが、今はそんなことより。
「報告しまーす!船着1、メイン2、橋上ラークが2、いや3!」
情報を落とす。
「船着の人!後ろ来るよー!そう、緑の車、テザラクトかな?2人乗ってる!ナイス!」
情報を。
「金持ちでるよー!闘技場方向!あ、10…の人、かち合うかち合う!おけナイス!」
情報を、落とす。
「後はラークが2台と…あメイン動いた!飛行場方面10…の大橋から出るよー!」
「さっすが、鈍らないねぇ…。オレのヘリ要らんやん。地上にしよ。」
古き友人は苦笑いをする。懐かしさと、久しぶりの確かな勝利の感覚に、彼は顔を綻ばせた。
ガシャン!ガガガガガ!
1人署員の間を掻い潜り、逃げおおせた犯人をブレードキル。
「ウッソだろマジぃ!?」
「はい確保ー。残念だたねェw」
「クッソムカつくwテメェ誰だよ!?」
「はいはい、それはまた後でねー。」
ギャンギャン騒ぎ立てる犯人を護送し、ヘリに乗り込む。調子が良かった。ヘリの耐久は2割も削れていない。
そういえば、俺今私服なんだが。まあいいや。参加の許可を出したアイツの責任になるだろう。着替える時間も余裕もなかったのだ。
ただそのおかげで護送されている男は激昂。
「テメェ警察かぁ!?」
「市民だったらタダじゃ置かねぇからな!?」
「出所したら即殺しに…!」
「はーい着いたよー。」
うんざりしながら署に辿り着き、たまたますれ違った知らない警官に明け渡す。戸惑いつつも、アーティファクトの犯人だと伝えれば渋々といった様子で牢屋へ連行してくれた。生憎だが制度が変わりでもしていたら牢屋対応はできない。任せた。
「レダーおつかれ。いやー変わらんな、さすが。」
「そうだろうそうだろう。フフン」
入口近くのベンチに座る署長に得意げに胸を張ってみせる。
今回の戦績は警官ダウン2名の全逮捕。聞けば2ヶ月ぶりの好成績だという。
「その様子じゃあ、向こうでも大活躍だったんだろうな。」
「まあー…ね。こき使われてたわ。」
「ふは、なんだそれ。満更でもねーんだろ。」
「いやいやいや…。」
「お前夕コさんと仲良かったもんな。てか教育係?」「そーね。」
置いてきた彼らを思い出す。別れを告げた彼らはともかく、夕コや芹沢、刃弐、牢王蓮、なんなら紫水にも黙って出てきてしまった。
別れの日、ジョアは最後まで帰ることに苦い顔をしていたし、トピオはいつもより声が低かったか。ケインには全て任せてしまった。音鳴は…あー…いいや。
3人に託したヘリは、無事に渡っただろうか。
「…やっぱ未練あんじゃないの?」
「…まさか。無いよ、大丈夫。」
「ふーん…じゃ、これからはオレがこき使わせてもらうわw」
「はあ!?お前なぁ、いや、お前の座も奪ってやるからな?」
「お、昇進意欲が湧いたか。いいねぇ渡さんよ?」
俺は変える。この街を、ギャングを。
そのために、今は力をつけなければ。
もー帰っちゃったよ…。やっぱ寂しいね。でも終わりをしっかりと用意してくれるのは最高ありがとう。でもやっぱみんなと一緒がいいだろーー!!(手のひら大回転)
まだ燻ってるんで書き続けると思います。
気長に待っててね。
読まんでもいい裏設定
闘技場→サーカスみたいなニュアンス
現署長元副署長さんは小峯さんモデル
名前はバークス ビフォット(BARX BIFOT)
アナグラムで…?
手紙を書くシーンを入れたかったが、こいつはそんなん忘れそう&熱中したことに打ち込むタイプ&今回はレダ無双を書きたかったので断念