北斗side.
「…!?」
思ってもみないタイミングで聞こえた、俺がずっと探していた人の名前。
もう、居ても立っても居られなかった。
[おい松村、どこ行くんだ…!?]
いつもは無視なんてしない先生の言葉も、今は少しも気にならない。
「大我!大我…!」
『…?』
「覚えてない?ほら、小学生の頃仲よかったさ、北斗ってやつなんだけど…」
『…ごめんなさい』
「!?」
嘘だろ、向こうは覚えてすらなかったの…?
状況を飲み込みきれず、ていうか飲み込みたくなくて呆然とその場に立ち尽くす。
〈すみません、京本さんと昔関係のあった方ですか?〉
「…え?」
お医者さん…?
突然話しかけられ、
〈お伝えしなければならないことがあるんですけど、〉
と一言。
「…分かりました」
一体どういうことだ?
大我が俺のことを覚えていないのには、なにか理由があるのだろうか…?
〈こちらへ〉
「あ、はい」
〈京本さんは…〉
〈記憶をなくしてしまったんです〉
コメント
2件
やばい...続きが気になりすぎる✨ 最ッッッッ高‼️