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家が嫌いだった
名家である私の家は
近所でも有名な存在だった
父は海外にも進出する大手企業の社長
兄はコンピューター関連の仕事のリーダー
男手一つで育てられた私は
昔の固定概念に囚われている父からは嫌われていた
母が私を生んですぐ死んだのも原因の一つだろう
父は母を愛していた
私達を愛していたんじゃない
父の口癖は脳みそにこびりつくほど鬱陶しいものだった
でもなにか物事を申せば
痛い拳で殴られる
けれど私は仕方がないと考えた
だって私のせいで母さんが死んでしまったのだから
父が八つ当たりするのは当然なんだと
兄も私を嫌い
誰も味方は居なくなった
どうにか自分が女の子と思いたくて
髪を伸ばして
スカートを履いて
女の子と仲良くしようとした
けれど結果は頭の中の理想通りにはならなかった
結果なんて見なくとも分かってたはずなのに
けれど今私は
目の当たりにしている
絶望への道案内だと分かっているくせに
ローデリヒ「ほらほら~wが~んばれっ!が~んばれっ!w」
ハル「はぁ゙ッ…はぁ゙ッ…」
死ぬかも知れないという危機も察知しているのに
ハル「チラッ…」
ローデリヒ「ニヒッw」
ハル「(あぁ…なんて…」
私はバカバカしいことを考えてしまっているんだろうか
ローデリヒ「ハルちゃん体力全然ないね~」
ハル「貴方が化け物すぎるんですよッ…」
ハル「容易に100段以上ある階段をひょいひょいとッ…」
ハル「また想像するだけでッ…!ウプッ…」
ローデリヒ「あっははははッ!w」
ローデリヒ「じゃあ抱っこしてあげっよか~?wスッ」
ハル「余計なお世話ですッ…キッ…」
ローデリヒ「ん…ハルちゃんはどーやったら俺ちゃんと仲良くしてくれるんだろう?」
ハル「仲良くするだなんてッ…私はしたくありませんッ…」
ローデリヒ「ふぅ~ん…でもいいのぉ?」
ローデリヒ「今ここでハルちゃんが逃げるんだったら…ムギュッ」
ハル「んぐッ?!」
ローデリヒ「クスッw」
ハル「ッ…(弱まるな私…相手は面白がってるんだ…」
ハル「(私が逃げられないことを知ってるッ…ならこっちもッ…」
ハル「キッ!」
ローデリヒ「へぇ…逃げれないって分かってるんだぁ~…スッ」
ハル「お前だってッ…私を殺したって何も手に入らないって分かってるくせにッ…!」
ローデリヒ「……」
ハル「だってッ…私はお前の言う不味い不味い餌だからッ…!」
ローデリヒ「うん、でもかといって生かす必要も俺ちゃんにはないジトッ…」
ハル「ッ!」
ローデリヒ「でもハルちゃんは反応面白いからいいよ~ニパッ」
ローデリヒ「ほんと…子兎みたいにプルプル震えててかぁいい~wナデッ」
ハル「なでッ…!」
ローデリヒ「それに…ハルちゃんは俺を見ても向き合おうとしてくれるしね…ボソ」
ハル「ッ?」
ローデリヒ「んふふ…w//」
彼の頬が緩むところは
普通の何処にでもいる好青年に見えた
そうだきっと彼が…
普通の好青年なら私は彼と仲良くなれたんだろうと
少し何処かで悲しむ自分が居た
ハル「……」
ローデリヒ「ついたよ~」
ハル「?証明…写真…?」
そこは古びたスーパーの裏側にある
一見何処にでもある証明写真だった
だけど身体が何故か行ってはいけないと叫んでいる
ローデリヒ「んじゃ入って~?」
ハル「何がッ…あるんですかッ…」
ローデリヒ「ん~…楽しいとこだよ~」
彼にとっての楽しいとこがわからない
恐怖でその後言い返す気にもならなかった
ただただ前に進むことだけしか出来ない
弱い自分はデメリット以外なにもない
だから嫌いなんだ
ハル「グッ…!」
ローデリヒ「はぁい!じゃあしっかり笑って!」
ハル「えッ?」
いきなりのフラッシュ音に大きく目を開けた
その瞬間だった
確か底が抜けて私は気を失った
ハル「ブクブクッ…」
ローデリヒ「ありゃ~、死んじゃったぁ?w」
__「おかえり、ローデリヒ」
__「また玩具でも持って帰ってきたの?」
ローデリヒ「あれ?ぴくにぃ今日はやめの帰宅じゃ~ん」
ローデリヒ「ただいまぁ♡」
pk「こら、今俺が質問してたでしょ?」
ローデリヒ「んぅ~…賭け相手ってとこかなぁ~」
pk「賭け…?まさかローデリヒ…こんなか弱い女の子と…」
ローデリヒ「違ういますぅ~、それにハルちゃん男だしね~」
pk「え!うそぉ~!見た目女の子まんまじゃん!」
ローデリヒ「ハルちゃんね~…俺ちゃん見ても逃げようとしないの~…」
pk「へぇ~…人間に情が湧いたの?」
ローデリヒ「ん−ん…ただ…」
pk「……」
ローデリヒ「向き合ってくれる人間…」
ローデリヒ「殺して殺して殺しまくって…スッ」
ローデリヒ「やっと向き合ってくれるような善人みたいな人間を見つけた…」
ハル『ツーッ…』
あの時見た
美しく泣く少女は
今も頭の中に残っている
綺麗で純白で
自分を痛めつけた相手が死んでるのを見ても
泣けてしまう綺麗な子
本当にこの世の悪を知らない少女
そんな人間がいたら誰だって
ローデリヒ「汚したくなるじゃんw」
pk「…ふ~ん……」
pk「ローデリヒは人間側につくの?」
ローデリヒ「まさかw言ったでしょ?」
ローデリヒ「クスクスッw」
pk「はぁ゙…程々にしなよ?」
ローデリヒ「ん~♪どーだろ…w」
ローデリヒ「あ、そうだ」
ローデリヒ「グルたちに手は出さないで~って言っといて~ヒョイッ」
pk「分かった分かった…w」
ローデリヒ「もし…俺ちゃんの獲物に手を出したら…」
pk「はいは~いwんじゃ部屋につれてきなよ」
ローデリヒ「あいよ~♪」
ローデリヒ「チラ…」
ハル「……ブクブクッ…」
ローデリヒ「……キョロキョロ」
ローデリヒ「……チュ…」
ローデリヒ「裏切らないでね…ハルちゃん…ギュッ…」
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