次の日の夜 , 私は昨日と同じように一人でパソコンに向かう 昨日とはまた別のワークに手をつけ , その姿は何も変わっていない
ふと , 時計を見つめる .
アメリカさんとの約束は午後9時30分だが , 今の時間はもう9時15分 .. 約束の場所までは歩いても20分はかかるのだ . もう間に合わないと思った私は , もう焦ることもなく , 淡々と作業を続けた .
アメリカさんに嫌われるだろうかと謎の不安が襲いかかる . あの人の事は好きでもなんでも無かった筈なのに… 支援してくれなくなるのが怖いのだろうか ?
そんな事を思っている間にも , 時間は過ぎていく . 過ぎていく …
もうすぐ9時30分になると言うときに , 誰ももう帰ってこないはずのオフィスの扉が勢い良く開けられた .
泥棒か ?! なんて思った私は焦るが , 顔をよーく見たら分かる . アメリカさんだ … ……?? 何故 , ここにアメリカさんが ???
❮ おーい !!! 居るか?! JAPAN !! ❯
うるさい声で耳がキーンとする . まぁ , そこが彼の良いところ……なのか ??
❬ はーい ……居ますよ…… ❭
取り敢えず返事をする . 問い詰めるのはそれからだ .
❮ おぉ ! ここに居たのか !! JAPAN!!! 全く , 探したんだぞ !! ❯
まるでお母さんみたい…… いや , この人の場合お父さんか … ??なんて思うが ,,,
いや , 今は関係ない . 何故ここに居るのか聞かなければ
❬ あ ,あの…… アメリカさん ……何故ここが …… ?? ❭
なんて少し不安そうに言うと . アメリカさんは笑顔でこう答える
❮ ん?? 嗚呼 . 昨日から親父やらGermany(ドイツ)やらに愛しきJAPANがどこで働いているのかを聞き回ってたからな !! haha!! ❯
流石の私も動揺する . そんな事して何になるのだろうかと …..
いい加減な人だな……と心の中で呟くが , 決して声には出さない .
この人には , 日本は善人というアピールをし続けていたからだ . 見捨てられないためにも . 自分に有利な手駒になるように .
❬ あっ … そ , そうなんですね …… すみません . 私, 仕事が終わらなくって … ❭
まだまだ終わらない仕事に目を向けては , アメリカさんからの誘いを断ろうとする …… が , アメリカさんは私の耳元でこう囁く
❮ そんなの , やめれば良いじゃないか ❯
少し強めの風が私の背中へと吹いた . それは , まるで私がアメリカさんの誘いに乗れと背中を押すようだった
仕事はとても大切で …… でも , だけれども , 私は , 耳元で囁くアメリカさんに
❬ ……はい ❭
と従うことしかできなかった .
アメリカさんはまるでアクマの様に笑うと , 私の手を引き , まだ電源の着いたパソコンだけを残し , 暗いオフィスを後にした .
私は , 抵抗せずにアメリカさんに着いていった ……
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どもです!北国です!
今回も短いんね… 気に入ってくれればさいわいです!
さいなら!!!