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💡機械if。ヒトに近いようで遠い。
ご本人様とは関係ありません。
💡視点
本当に最近のことだがオレには悩みがある。オレの大切な機械や工具などが無くなっていくのだ。毎回探すのは疲れるけど作業場に置かないわけにはいかない。なくなった機械はまた作り直そう。
今日もそうして作業場に行く。今日は何がないのか構えて。
でも今日は違った。
「は…?」
今まで無くなった機械、工具が壊されていた。なんて悪趣味なんだ。オレのことを受け入れてくれない人はいる。それにしてもやりすぎている。
疲れが溜まっているのが自分でも分かる。今日はもう帰ろう。作業はまた今度、ということにして。
「あ、充電もう切れそう…」
疲れが溜まるとそれに比例して充電の減りも早くなってしまう。オレの身体は機械の割にヒトに近いものだから。こんなことなら早く帰った昨日充電しておけば良かった。あとから後悔しても遅いが。
あ、本当にまずいかもしれない。身体は熱く、思うように動かなくなってきた。どうしよう、みんなの前なのに。もうみんなの会話は耳に入ってはこない。聞きなれた機械音がオレの身体から鳴る。またパーツ作り直さないと。
視界が暗転し、思考は途切れた。
👻🔪視点
Dytica全員招集だった会議の帰り。帰りにご飯を食べよう、なんて話になって店に向かっていた。店に向かう途中、こういうワイワイした賑やかが好きなライが珍しく会話に入ってこなかった。でもそれに気づいたのが遅すぎた。ライからは機械の音、それと微かなオイルの匂いがする。
「伊波、」
大きな音が鳴り響く。金属の音。倒れた、ライが。
「ライ?!」「ライ?」
手を触ってみる。温かかった。
💡視点
目が覚めると見慣れた部屋の中だった。身体はたくさんのコードに繋がれている。充電はほぼ満タン。誰かがオレのことをここに運んで全部コードを繋げたのだろうか。でも西にこんな機械を扱う技術はないはず。
「…ライ」
小柳の声。なんだか声を聞くのも久しいような。
「…ごめん」
「なにが」
何も言えず、部屋を静寂が支配する。
「ま、後で聞いてやる。まずは完全に回復しろ」
「うん、ありがと」
そうしてオレはまたシャットダウンする。首にある電源ボタンを押して。