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第2話『1年間』
蒼音(いや、生きた証を見届けるって…
何を言ってんだ!?僕!)
傍から見ればただのヤバい奴認定だ
早く訂正しなければ…!
蒼音『い、いや!今のは違くて!』
慌てながら彼女に訂正しようとするが彼女は
また涙を流していた
蒼音『ど、どうしたの!?』
瑚珀『優しいなぁって…思って…』
蒼音『や、優しい?そうかな…』
どこをどう聞いて優しいと思ったのかは謎だが…
蒼音『あ、もうこんな時間だ…』
『君、早く家に帰りな。家族が心配するよ』
瑚珀『……居ないの。家族』
蒼音『え?ご、ごめん!』
亡くなってしまったのか…なんてそんな
不謹慎な事は流石に聞くことは出来なかった
蒼音(どうしようか…警察に届けるべき?)
なんて事を頭の中でグルグルと考えていると
瑚珀『ねえ…良かったら泊まらせてくれない?』
蒼音『え?僕の…家に?』
瑚珀『行くとこ無いもん。だから…ね?』
蒼音『いやいや!僕、成人してる!』
『こう見えて25歳なんだよ!?』
瑚珀『嘘。……私と同じくらいだと思ってた…』
蒼音『逆に君は何歳なんだよ』
瑚珀『それは…おにーさんの家に行ってから!』
と、彼女に無理やり手を引っ張られ
家へと案内してしまった
蒼音(だ、大丈夫かな…年下の子連れてきて…)
瑚珀『あ、遅くなったけど』
『私、鈴風 瑚珀。18歳!』
彼女の自己紹介を聞いて僕は青ざめた
蒼音『……さぁ、家に帰ろうか…』
瑚珀『ま、待って待って!』
『18は成人してるでしょ?犯罪にはなんないよ!』
蒼音『いやいや!それでもまだ学生の子が』
『社会人の大人の家に居ますなんて知られたら!』
瑚珀『親戚…の子…とでも言えば…大丈夫…うん!』
蒼音『うん!じゃない!!』
瑚珀『……てかおにーさん名前なんて言うの?』
蒼音『今聞く!?』
僕はそれどころではないって言うのに…
瑚珀『私は…言ったのになぁ…』
蒼音『……グッ……はぁ……。真島 蒼音』
瑚珀『蒼音さんって言うんだ!』
『じゃあこれから宜しくね。蒼音さん!』
蒼音『宜しくって…いつまでいる気なの?』
瑚珀『え?そんなん私が死ぬまでだけど?』
蒼音『な、なんで!?無理だよ?』
瑚珀『なんでって…蒼音さんが言ったんだよ?』
『君の生きた証を見届けるって…』
蒼音『はい。確かに言いました。』
過去の自分をぶん殴りたい気分だ…
瑚珀『と、いうことで…1年間宜しくね!』
そういって僕は
本日初めて出会った彼女…瑚珀と住むことに。