そのあと俺は藤澤くんと学校へ行った
人からの目線は倍以上。
「あれって大森くんだよね…?」
「なんで藤澤くんといるの…?」
「こわ、」
なんて声がちらほら聞こえてくる
職員室に遅刻届を出したあと、教室を開けると
視線は一気に俺たちの方へ
まあ無理もない
全くと言っていいほど学校に来ていない俺と
ヤンキーの藤澤くんが一緒に来たら
そりゃあびっくりするよね
席についた瞬間、後ろの席の女子が話しかけてきた
「ねえ、なんで藤澤くんと一緒にきたの?」
どう答えようか…
迷っていると横から藤澤くんが
「たまたま道であったから。なんか文句ある?」
威圧感のある声で放つ言葉にその女子は何も答えず去っていった
さっきとは大違いの藤澤くんに俺もびっくりする
と思った途端若井が俺の机に激突してくる
「痛っ!!」
俺が声を上げると若井はごめんごめんと言いながら
「今日は来れたんだ!嬉しい〜」
と笑顔で言ってくるそして
「え、友達…?」
藤澤くんに目を配りながらこそっと言う
「う、うん、まあ」
「え、どこで知り合ったの?」
「道…?」
朝犯されそうになりました、なんて言えないから適当に嘘をつく
若井は全然納得してないけど
「ふーん、まーいいや!」
「元貴が良いならそれでいいじゃん?」
こいつのこう言うところが好きだ
「でもなんかあったら言えよ?友達なんだから!」
「ふふ、ありがとう」
そんなくだらない話をするのが楽しい
でもなかなか学校に来れないのは
〝例の事件″があったからだ
その話は…またにしよう。
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