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「なるほど…」
そして、園田さんと面会を行った。
彼女は髪の綺麗な30代くらいの美人だった。
「初めまして。
弁護士の宇賀神と、アシスタントの姫川です。」
「先生!
私は殺してなんていません!
信じてください!」
「もちろん、最善を尽くしますよ。
しかし、なぜ死亡した今井さんはあなたのイヤリングを握りしめていたのでしょうか?」
先生は穏やかに尋ねる。
「それは…
私、実はイヤリングの片方を今井さんの家に落として帰ってしまったみたいで…
それを真犯人が利用した、としか…」
園田さんは言う。
「なるほど。
あなたは真犯人にはめられた、そう言いたいわけですね?」
「その通りです!
それにね、先生?
その日今井さん宅に招かれていたのは、私だけでは無いはずですわ!
今井さんはお友達が多くて、自宅のお茶に招待するのにハマっていました。
基本的には同じ日に時間をずらして招待していたはずです。」
園田さんは言う。
「なるほど、それは重要な情報ですね。
その他のお友達に心当たりは?」
「いえ、それが…
今井さんの交友関係は広くて…
共通の友人は居ませんけれど…」
「分かりました。
こちらで、招かれた人を探し出すよう努力します。」
そして、面会は終わった。
「招かれた人ですか…」
「えぇ、とにかく今井さんの自宅に現場検証に向かいましょう。
その日招待した人のリストでもあれば御の字ですからね。」
先生は言ってタワーマンションに向かった。
「うーん、造りは先生のマンションの一室とほぼ同じですよね。」
私は言って広いリビングを見渡す。
「そうですね。
とりあえず招待された人のリストや手がかりを探しましょう。」
私がアンティークの戸棚を開くと、あるメモ帳が出てきた。
どうやら、電話番号をメモしたもののようだ。
そこには、30以上の電話番号とフルネームが書かれていた。
「先生!
これ…!」
「確かにこれは招待した人のリストかもしれませんが、多すぎますね…
多分この中の何人かを招待したのでしょうけど…」
「片っ端から当たるしか無さそうですね。」
「はぁぁぁあ…
そのようですね…」
♦︎♦︎♦︎
片っ端から電話をかけた結果、6名の人物が2月20日のお茶会に招かれていた事が分かった。
「先生、お茶会に招かれた人は園田さんを含めて7名ですよね?
だったら、最後に招かれた人が犯人なのでは?」
私が言うと、先生は頷いた。
「その可能性が高いでしょうね。
1人ずつお茶会の時間を聞き出しましょう。」
私たちは6人にお茶会に行った時間を聞き出す事にした。