*第七話* . 大事な子 _ 。
数時間後 、 僕は目覚めた 。
… また 、 何も覚えていない 。
どうして眠りに就いていたのかも分からない
一体僕に何があったんだろう … ?
征四郎はどこ ?
どうして居ないの ?
僕のこと … 置いて行ったの … ?
征四郎と誰かが僕の部屋へ入ってきた
つい最近 … 見たような気がするのだが … 。
… ダメだ 、 思い出せない …… 。
その誰かが僕のところへ近づて来て …
「天城先生 ? 僕のこと 、 覚えてますか ? 」
そう言った
覚えていない … 。
だが 、 見たことはあるんだ … 。
思い出そうとするほど 、 忘れていく 。
その誰かが僕の手を握ってきた
突然の握手 ?
僕が治療をした患者かい … ?
とりあえず僕は手を握り返した
“ 僕はジュノです ” その子はそう言った 。
ジ … 、 ジュ …… ノ … ? 誰だい … ?
見たことはある気がするのだが …
この子は … 、 誰だい … ?
征四郎のお友達かい ?
でも 、 白衣を着ているよ ?
研修医 … ?
僕はポカンとした顔をした
ジュノ ? くんは征四郎と話している
僕に何か用があるのかな ?
すると次は征四郎が近づいて来て
“ 忘れたのか ” と言った 。
忘れた … ? ん ?
そもそも僕の知り合いなのかい ?
征四郎が忘れたと言うのなら 、 僕に関係のある子 ?
… 僕は征四郎以外の名前を忘れてしまったのかもしれないね 。
ジュノくんもその一人なのかもね 。
「ジュノくんは 、 僕の知り合いかな ? 」
僕はそう征四郎に尋ねた
ジュノくんは驚いた顔をしている
征四郎は表情が何一つとして変わらない
僕 … 、 忘れた … ?
ジュノくんも 、 大事な人なんだよね …
きっと … 。
… 誰なんだい …… ?
ジュノくんが僕の手をもう一度握り 、 言った 。
「僕は研修医のジュノと申します 。 渡海先生に指導医をしてもらっています 。 これからよろしくお願いいたします ! 」
……… !
違う … !
ジュノじゃないか ! ! !
思い出した ! 思い出せた … ! (泣
「ジュノ ! ! ! 」
僕はジュノに飛びついた
“ 思い出してくれたんですか ! ” ジュノもそう言って喜んでいる 。
征四郎はなぜか僕に背を向けている … 。
ジュノは僕の大事な子じゃないか !
僕 ! 忘れてはいけないよ … !
思い出せた安心感から 、 僕はホッとした 。
コメント
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天城先生ジュノの事思い出せて良かった~ 八話見に行ってきます!