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ここはたくさんの小学生達が通う「七色小学校」
ここに通う小学生は皆、個性が強い生徒ばかりだ
今日も小学生達の声が学校から響く
原野said
俺は原野貫太郎
どこにでもいる普通の小学生男子だ
金曜日の冬の朝
ランドセルを背負った小学生達が次次へと教室に入ってくる
賑やかな小学生達の声がこの5年1組という教室から聞こえてくる
俺もその5年1組の一員だ
今日は金曜日だし、今日の給食のデザートはプリンだしで、俺は教室に入ることにした
「おはよー、かんちゃん」
「おはよっ、よっしー!」
こいつは三田村義長
あだ名は「よっしー」
昔からの幼馴染だな!
簡単に説明すれば、消しカスにとにかく夢中になってる奴だ
消しカスで色々な作品を作っている職人だと勝手に思ってる
…よっしーって言うけど、マ◯オの奴じゃないからな…?
「かんちゃん、また半袖半ズボンなわけ?」
「そうだけど、文句あるかい?」
「別にないけど、今日結構寒いよ?等々イカれた?」
「ひっど」
…可愛い顔してるくせに酷い奴だな
そう、俺はこの真冬の日に半袖半ズボンで来ているのだ!
まぁ、寒くないし別にこのままでいいだろって気持ちでこの格好で着ている
だけどなぜか1組の奴らには頭がおかしいだとかいう辛辣なコメントをもらっている
まぁ、そんな俺だが、この俺にも気になる女子がいるのだ
「…おはよ」
「おはようございまぁぁす!!」
「朝っぱらからうるさいって」
そう、青髪のポニーテールの女子、速水早夏さんだ!!
綺麗な顔をしており、どこか凛々しい雰囲気が漂う美人さん
だがそれだけではない
速水さんは1組の中でもトップクラスに足が速いのであーる!!
その速水さんの足の速さがわかるのが50m走の最速記録
速水さんの50m走の最速記録はなんと、驚異の「7秒7」!!
まぁ、陸上選手になるのが夢って言っていたし、本気で目指しているんだろう
「はーい、朝読書しましょう」
先生からの呼びかけが入った
呑気に説明しているうちに時間が過ぎたというのか…
全然準備していないし、早くしないとヤベェって!!
というか俺全然本読まないんだよなぁ
そんなことを考えながらさっさとランドセルを片付け、適当に教科書を開いて読む
本なんか持って来てないからな!!別に先生は教科書でもいいって言っていたし
時は進み、2時間目の地獄の図工の時間へと
え?なんで図工の時間が地獄だというのかって?
絵が苦手だから?違うね
工作が嫌いだから?これも違うね
答えはただ一つ…
図工の先生がクソだからなのさ!!
何描いても怒るし、図工は楽しくねぇよ!!
だから図工がある日はいつも憂鬱だったんだ
1組の奴らもみんなウンザリ
その図工の先生は陰で「ウルトラクソババア」と呼ばれている
俺も一緒にそう呼んでいる
「今から図工かぁ…やだよねぇ、かんちゃん」
「マジ最悪やわぁ〜!!早く家に帰ってゲームしたぁーい!!」
よっしーと一緒に図工に対する不満を口に出しながら図工室へと向かう
図工室に着くと、教卓の前には噂をしていたウルトラクソババアがいた
「はーい!みなさん、楽しい楽しい図工の時間ですわよ〜!」
お前のせいで楽しくないっつーの
そう思って心の中で舌打ちをした後、狂気の時間が始まる
内容的には自由に絵を描いていいとのこと
みんなは自分が好きなものなど、それぞれ違うものを描き進めている
ちなみに1組にはとんでもない神絵師の女子がいるのだ
「あら?篠崎さんは動物さん達を描いているのね?」
「は、はい…そうですぅ…」
あの人が1組屈指の神絵師、篠崎えみりさんだ!
赤髪で、かなり小柄な体格をしている
恐らくこの中で一番絵が上手いんじゃないか…?
特に水彩画が得意らしく、水彩画でもセンスが爆発している
しかし、この図工教師ときたら…
「ん?何これ、何このウサギの色は」
「なんでウサギを真っピンクで塗ってんの?」
「え、えっと…そっちの方が可愛いから…だなんて…」
するとババアは篠崎さんの絵を乱暴に取り上げ、ビリビリと破り始めた
「えっ…何するんですか…!?」
「あんたねぇ、ピンクのウサギなんて現実にいるわけないでしょ?アニメだけなの」
「もっと現実を見なさい、絵をナメるんじゃないわよ!!」
そう言ってババアは篠崎さんを怒鳴りつける
篠崎さんは涙を必死に堪えているが、今にでも泣きそうな表情を浮かべている
すると…
「生徒の感性を尊重しないんですか?それって教師としてどうかしていると思うんですが?」
1組の論破王、藤久保詩朗がやって来た!!
こいつは豊富なボキャブラリーで矛盾を論破してくる論破王!!
一見するとウザいけど、こういうクソ教師にも怯えずに立ち向かって論破をしてくるから、救世主でもある
「なんなのよ、生徒が教師に口答えしないでよ!!」
「あのさ…先生、絵ってもっと自由なものなんじゃないんですか?」
「これが正解、というものはないはずですよね?例えば、今回のように篠崎さんが現実にはいないピンク色のウサギを描きました」
「確かに現実にはいないのだが、篠崎さんの世界にはそのピンク色のウサギは存在する…意味、わかります?」
物凄い早口で藤久保が先生に問い詰める
先生はほとんど何も喋れなくなっている
「絵に現実性を求めるな、それでも図工の教師か!!」
「わ、わかったよ!!もう今日は終わり!!」
降参した図工の教師は、逃げるように去っていく
「えっと…藤久保君!!」
「ん?」
「さっきは…ありがとう!!」
「別に、大したことねぇよ…(照)」
…人の前でイチャつきやがって…このリア充め
あ、言い忘れていたが、篠崎さんと藤久保は両片思い的な関係だ
情報屋である「あの人」から得た情報なんだけどな