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…2時間目が終わった…てことは…
「大休憩だー!!ひゃっほーい!!」
チャイムの音と共に俺は喜んだ
早速ロッカーに教科書を置いて外へと向かう
グラウン ドに着いた
この広いグラウンドで、俺達はドッジボールをする予定になっている
ちなみにドッジボールへの参加者は、俺とよっしー、速水さん
そして、あの「ドッジボールの帝王」もいる
数多くいる中からチーム分けをし、チームが決まった
「かんちゃん!」
「ん?」
「速水さんとチーム一緒でよかったね♪」
よっしーが俺に囁くように言う
「うるせぇし!」
「…?」
速水さんにはこの会話が聞こえてなかったようで、なんのことかがわからないので、首を傾げている
合図と共にドッジボールが始まる
最初は俺が投げたが、即ドッジボールの帝王の異名を持つ強い奴にキャッチされ…
当たったらヤバそうな豪速級のボールが飛んできた
「うわぁっ!!」
「チッ…当たんなかったか…」
こいつが谷ツ田雷士
凄まじい勢いのボールを投げ、ドッジボールでは無双して来たヤベェ奴
さらに1組の問題児でもある
谷ツ田は敵チームだから、終わったかもしれないと俺らのチームは固まっていた
チーム内にこいつがいるだけでほぼ勝ち確と言っても過言ではないだろう
谷ツ田がまたボールを投げ、今度は二人を連続で当てるという神技を披露しやがった
「あだっ!!」
「いてっ…」
よっしーと他のクラスメイトが当たってしまったか…
一応言っていなかったが、これは戦争ドッジボールである
なので、当たった人は相手のチームに行かなければならない
やばいぞ…
そんな中、戦争ドッジボールはチャイムの鐘が鳴るまでずっと続いた…
キーンコーンカーンコーンとチャイムの鐘が鳴る
結局、俺らのチームは向こうのチームに負けてしまったが、俺自身は谷ツ田神技と横顔の速水さん見れて楽しかった
帰ろうとすると、横から物凄い勢いの風が吹いてきた
「うおっ…!!」
なんだ?竜巻かと思い、横を見ると、それは竜巻なんじゃなく、俺のクラスメイトである加波光が凄いスピードでだるま回りをしているだけだった
加波は鉄棒の達人で、鉄棒の技を次々へと習得したプロである
「お前風神かよ!?風エグかったぞ!?」
「あっ、ごめんごめーん!つい夢中でっ!」
そう言って加波は手を合わせる
「別に大丈夫だけど、むしろ涼しかったし」
「えぇー!?寒かったんじゃないの!?今日真冬よ!?」
「みんなよく言うなぁ、そんな寒いか?」
「寒いわ!!」
帰りは加波と雑談をしながら帰った
1組の教室の前を通ると、綺麗なピアノの音が聞こえた
音楽の先生が弾いているのか?いや、だったら音楽室から聞こえるか…
そう思い、教室に入って見てみると、ピアノの魔術師とも呼ばれている百瀬織羽さんがピアノを弾いていたのだ
百瀬さんはピアノがとにかく上手
子守唄のようなゆっくりの曲や疾走感溢れる速い曲までほとんどなんでも弾ける
「あっ、おかえりー!」
「ただいま!」
「ただいまー!!」
「織羽ちゃん、今日もピアノ弾いていたのー?」
「うん、休憩時間にはこれかなって思ってさ(笑)」
百瀬さんはそう言って微笑む
すげぇや、俺には特にずば抜けたことないからな…特に…
いや、寒さに対する耐性ならあるか
「今日も俺はドッジボールで無双していたぜ!!」
「お前机は立つものじゃないぞ、上靴で汚ねぇし、そもそもそれ学校のだから降りたらどうだ?」
「うるせぇよ藤久保!!お前ウゼェんだよ!!」
「その言葉をそっくりそのままお前の返してやるぜ、モンキー野郎が」
「んだとこの紫メガネ!!」
また言い合ってんなぁ、谷ツ田と藤久保がこんな風に言い合いをするのはもはや日常茶飯事だ
仲悪いどころかむしろ仲良しに見えて来たぞ
「あんた達仲良いじゃん!!」
「「どこがだ!!」」
加波が冷やかすように言うと谷ツ田と藤久保が揃えて叫んだ
「そういうところが仲良しなんじゃん♪」
「ゲッ、野崎じゃん…」
「何の用だ」
「え、二人とも冷たくなーい?」
1組の情報屋である野崎多恵子がやって来た
こいつはクラスメイトの恋愛情報から友達関係までありとあらゆる情報を知り尽くしている情報屋だ!
まだ何も言っていないことを知っていたりするから、ちょっと怖いんだよな
「いっつも言い合いしてるから仲悪いように見えるけど、いっつも喋ってるから本当は仲良しなんじゃないのー?」
「ウゼェって!!んなわけねぇだろ!!」
「どこにそんな根拠があるんだ?明確な理由を述べろ」
まぁ、かなーり長くなってしまったが、この9人が俺のクラスにいるすげぇ奴らだ!!
俺を含めると10人になるけどな
このいつも通りの日常が終わった後の土曜日のこと…