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「……っ、な、つき……、うしろからは、……やだっ、……まえからが、いい。なつきのかお、……みてたい……っ」
「――っそういうの、マジで反則!」
「あっ――」
私の言葉を聞いた夏輝はそのまま体位を変えずに強く腰を打ち付けてくる。
「やっ、……あっ、あっ、……なつ、き……ッ」
「――っく、……マジで無理……こんな状況でこれ以上出来ねぇって……」
夏輝も気持良いらしく、余裕が無さそう。
「――っあ、……やだ、……ダメっ、あぁっ――」
「――っ」
あと少しでイキそうだと思った瞬間、夏輝のモノが私のナカから引き抜かれて背中からお尻辺りに熱いものが放たれていく。
「……っ、はぁ……はぁっ、」
「……、マジでヤバかった……。未來ちゃん、凄すぎ」
「…………そんな、こと……」
「風呂場は風呂場で良いけど、最後まで出来ないのが難点だな。洗い流して早く出よう」
「え?」
「流す程度でいいでしょ。どうせ出たらすぐ抱くんだから」
「えぇ?」
「え? 未來ちゃんは今ので満足出来たの? 俺は無理なんだけど」
「そ、それは、そうだけど……時間も時間だし、そろそろ出る準備しないと……」
「あー、そうか。未來ちゃんさ、今日暇?」
「え?」
「予定、ある?」
突然聞かれた今日の予定。
というか、そんなのある訳無い。
私は昨日彼氏に振られたのだ。
本来なら幸せな誕生日を過ごして今日もまったり過ごす予定だったはずだけど。
「……無いけど……」
「それじゃあ、ホテル出たら俺の家に来なよ。今日一日俺と過ごそう。ね?」
「え……」
「俺はまだまだ未來ちゃんを堪能したいんだよね。だからさ、良い?」
そんな風に言われたら、断れない。
それに、私だって、まだ夏輝と一緒に居たいから。
「……いいよ」
「よし、それじゃあ仕方ない、一旦準備するか。未來ちゃん、先にシャワー使っていいよ」
「あ、ありがとう」
こうして私たちはホテルを出たらさよなら――じゃなくて、昨日は断ったくせに結局夏輝の部屋に行くことになった。
ホテルを出て、すぐに夏輝の家に行くのかと思いきや、お互いにお腹が空いたということでカフェで遅めの朝食を食べることに。
昨夜出逢ったばかりの人と一夜を共にして、こういう場合、ホテルでさよならをするのかと思っていたからこうしてカフェで共に朝食を食べていることが不思議で仕方ない。
それに、ああいうのは夜だし、お酒も入っていたから流れでそうなって一緒に居たけど、今は思考回路も至って正常だし、何なら昼間だし……。
昨夜のことを思い出せば出す程恥ずかしさが蘇る。
「――未來ちゃん?」
「は、はい!?」
「どうしたの、ぼーっとして」
「えっと、その……ううん、何でもない」
「そお?」
「うん」
思えば夏輝は全く動揺している様子も無いし、何なら普通だと思う。
やっぱり、こういうの、慣れてるってことなのかな?
考えても見れば夏輝はイケメンだし、背も高いし、セックスだって、上手かった。
何ていうか、女の子の悦ぶところを熟知しているような。
私に声を掛けてきたときも慣れた感じだったし、ホテルに誘う流れも完璧だったように思う。
まあ、聞かないけどさ、そんな野暮なことは。
そもそも私と夏輝は恋人でもなければ友達ですらない。
あくまでも、一夜を共にしただけの仲だ。
今日もこれから夏輝に抱かれる……。このままいくと、私と夏輝って……セフレになるのかな?
「――未來」
「!」
「大丈夫? 具合悪い?」
「あ、ううん、平気。ちょっと、眠いのかも」
「あー、まあそうだよな、そんなに寝てないもんな、俺ら」
「う、うん……」
「ま、とにかく早く食べちゃおうよ。ね?」
「うん、そうだね」
いつの間にか料理が運ばれて来ていて、私たちは「いただきます」と挨拶を交わして食べ始めた。