思わず今日は抵抗してしまう。
温もりを知ってしまった僕は、あの冷たさに再び落とされるのを強く拒んでしまったみたいだった。
敦「ッッ、やめて…」
父「今日は珍しく抵抗するんだな。…その方が良い」
敦「…ッッッ、やだ、やだやだやだやだ」
僕の声なんてお構い無しに無理やり服を脱がされる。
今すぐ逃げたい。あの人の元に。
なのに、抵抗出来ない。僕の弱い身体は父さんの思うまま押さえつけられてまた嫌なあの感じがする。
案の定、それが中に入ってくる。
…嫌だ。
敦「ッッう、…、も、…やめてください…お願い…ッッ」
ぼろぼろととめどなく溢れる涙が太い手に乱暴に拭われる、何故かいつもより興奮しているような父さんが、僕の目に大きな化け物として映った。
父さんの舌が口に入ってきて、じゅぶじゅぶと僕の口を煙草と酒の味で埋めていく。
“父さんの”匂いが僕にうつるのがとても嫌だった。
ふと、頭の中に馬鹿げた考えが浮かぶ。
…、あの人なら。??
現実から目を背けるように、あの人だったらどうだろうと考える。
…嫌な気持ちが湧いてこない。
寧ろそれが乱暴でも構わないと感じてしまう。
…あの人だったら。
…太宰さんだったら。
目の前の化け物をあの人の姿に映し変えてみる。
痛くて苦しくて気持ち悪いだけだった筈の行為が何故か少しづつ快感に変わる。
敦「ん”ぅ”ッッ///♡はッッ///♡」
無意識に出してしまったその声に反応するように、“其の人”も激しく体を動かした。
辛いという感情から逃げるためにはこの方法しか無かったと考えると本当に最悪な気分になる。
嫌なのに、すごく嫌なのに、逃げ道に入ってしまったらもう引き返せない。
太宰さん、ごめんなさい。汚い僕でごめんなさい。
敦「ぐるしッッ///♡い”っちゃ、い”ぐッッ///♡」
体がびくびくと勝手に動いて自由が聞かない。
敦「ごめんなさいッッ、ごめんなさい」
誰に謝ってるのかなんて分からない。でも僕が今、確かにいけないことをしてしまってるのは理解出来た。
首にいつもより痛く、多く印を付けられて、気づいた時には気を失っていた。
最悪なことに、昨日父さんとの行為で初めて達してしまって、体力の無くなった僕は床で気絶するような睡眠を取ってしまったらしかった。
いつもより酷い隈も、この汚くて赤い印も、鏡に醜く写った。
お風呂に入って、昨日、中に出されたものを急いでかきだした。いつもよりも量が多くて気持ち悪い。
睡眠も、食事も取ってないのに、性交で体力だけが奪われて、身体も心も全てが限界に近かった。
風呂を出て、冷めきった残飯を口に流し込む。すると、口の中にまだ残っていた煙草の味がして、水道に全て吐いてしまった。
その後、歯磨きをいつもより長く、長くして、それでも気持ち悪い時は、吐いて全てを流した。
これで食べた分も全てすっからかんになってしまった。、
そそくさと学校に向かっては机の上で睡眠を取った。
いつも通り暴力を振るわれたけれど、どれだけ酷いことをされても、放課後あの人に会える事を考えて我慢できた。
どんなに辛くても苦しくても、今はあの人だけの事を考える。
会いたい。
…氷を抱き締めているように冷たい心を、早くあの人に溶かして欲しかった。
NEXT♡300(か、やる気が出たら)
コメント
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あつしくーん太宰さんのことすきになってきたのかなー?