「ま、じで?」
「うん、ガチ」
「ウソだ……」
「ホントだよ、あとルキズのウンソクとスンハンも」
「え……」
親友だと思ってたウンソクに先を越されるとは……って、タロに恋しすぎて現実見てなかった。違う、そうじゃない。
「よかったね、ウンソクと一緒で」
「よくないよ、抜け駆けだ」
「ん? 話が見えないんだけど」
「僕はタロしか見てないよ」
タロは笑って、それはいいの、って。
よくない。僕にとっては何をおいてもタロがいちばんだから。
「だからね、僕たち一緒に行くの。ウンソクとスンハンも。わかる?」
「僕たちって……、ん? え?」
「まだ話が来てないみたいだね。僕はそう聞いてるよ。よほどのことがない限り、僕たち一緒のグループになるんだ」
出会ってからずーっと、尊敬の対象で。
いつのまにか大切な存在に変わっていたタロ。
恋人になってまだ日は浅いけど、一緒に過ごした日々は僕にとって宝物。その毎日がこれからもっと深くなるなんて。
夢みたいだ。
後日、正式に新しいグループへの移行と、タロの言う通り、ウンソク、スンハンとの合流を知らされた。ウンソクと抱き合ってデビューを喜び合う。
「うれしい。お前と組めるなんて」
「俺も。ショウタロウさんも一緒なんだな」
お。ウンソク、タロに目をつけてやがる。ここはビシッと言っておくべきか。
「タロヒョンは俺のだから」
「ああ、そうなん?」
「そうだよ。いくらウンソクでも譲れないから」
言うとウンソクは優しく笑った。
「大丈夫、俺のタロヒョンへの愛情は、ソンチャンのとは違うから」
その言葉を信じてはいるものの、実際にこのグループで始動するととにかく大変なことが身をもってわかった。
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