ある晴れた日のお昼時、桃色のワンピースと、オムライスを模したベレー帽を被った、オレンジの瞳を有する少女が、一人で広い草原を歩いていました。
少女はピクニックにでも行くのでしょうか、大きなバスケットを持っていました。そして、その上に、真っ白なチャボ(鶏の一種である。)を乗せていました。
少女はふと立ち止まり、バスケットに乗っているチャボに言いました。
「見て、フェニ!地平線の向こうが、光ってるよ!」
地平線の先では、強く、白い光が輝いていました。
光は、目を痛めるような強さでしたが、花火のような美しさがありました。
フェニと呼ばれたチャボが、応えることはもちろんありませんでしたが、構わず少女は続けました。
「わあ!きれい…これまでで、見たこともないような光ね!あの光は何の光かなぁ?」
視線の先で光り輝くそれに少女は見惚れました。
すると、光はゆっくりですが、どんどんと、確実に、少女等に近づいてきました。
「え」
少女は這い寄る光から逃れようとしました。
しかし、少女が光の移動に気づくのが遅すぎたのでした。
少女は光のエネルギーに押され、弾き飛ばされてしまいました。
気がつくと少女は、草の上に寝っ転がっていました。少女の近くには、手に持っていたバスケットと、フェニと呼ばれたチャボがいなくなっていました。
少女が、周りを見渡してみると、少女の近くに、バスケットは落ちていました。
しかし、どこにもフェニはいません。
「フェニ!どこにいるの!」
少女はフェニの名前を呼びましたが、応える声はありません。
その時、少女の背後に黒い影が現れ、少女の首筋に手刀を叩き込みました。
倒れながら少女は、己の背後に立つ人物を見ました。
少女の後ろに静かに立っているのは、少し控えめなゴスロリに身を包んだ、白髪の女が立っており、小脇に少女の鶏を抱えていました。
少女は、起き上がりながら言いました。
「お前…何者だ…フェニを返せ!」
女は応えました。
「…。お前は知らなくていいことだ。」
「…っ!!」
女はそれだけ言うと、
「サラダバー」
「おっ、お前!フェニを返せ!」
そう言い残し、どろんと消えました。
「フェニ─────────────ッ!!」
少女は、ベットの上で、上半身を勢いよく起こしました。
「はっ!夢か…。」
少女は額の汗を拭い、言いました。
「あぁ、びっくりした。」
少女は、ベットから起き上がり、
「フェニ〜」
フェニの寝床の方へ歩いていきましたら、なんてことでしょう。
「え」
フェニが居なくなってしまっていました。
───────
少女の名前は、オ厶・ラ亻ッス一(おむ・らいっすー)。
種族はエルフの、ラ亻ッス一一族で、家系魔法のラ亻ッス一魔法と基本魔法を主に使っています。
この世界は、エルフや妖精(此処では、エルフと妖精は別のものとして考える。妖精は、羽翅があり、耳がとがっていないものとする。)、魔法使いや、獣人も居ます。
この惑星は、約1,000年前、魔王が討伐され、今日に至るまで、女王が支配しており、そのおかげかものすごく平和です。
しかし、それは表の顔。全ての物事には、裏の顔があるのです。ダンジョンや、管理の行き届いていないような田舎では、争いや襲撃をする悪党が絶えません。
比較的平和な土地に家があるオ厶は、使い魔であるチャボのフェニ等と、楽しく毎日を過ごしていました。
そしてある日事件は起こりました。
───────
「うぅ…ゔ…フェニがっ!フェニがいないよおぉぉぉぉ!!」
オ厶はフェニの寝床の前で絶叫していました。
否。オ厶はフェニがいないのを知った後、部屋を隅から隅まで探し回ったのでした。
しかし、フェニは見つかりませんでした。
「フェニが、どこにも…どこにも…いないんだよぉぉ!」
オ厶はそう叫び、横にいる背の高く、逆三角形の形のサングラスをした女性の胸ぐらをひっ掴み、ゆっさゆっさと揺らしました。
女性は、軽い目眩を起こしながら言いました。
「どうしたのオ厶さん、そんな朝っぱらから。悪い夢でもみたの?」
オ厶は、女性に事情を話しました。
───────
「で?ちゃんと探したの?」
彼女の名前はKED。読みかたは
“けーいーでぃー”。
オ厶の相棒的存在です。
KEDの問いにオ厶は応えます。
「思い当たるところは全部…」
「時計の振り子の中は?」
はっとしたオムは振り子の中を見ました。
「ない!」
「ゴミ箱の中は?」
オ厶はゴミ箱をひっくり返し言います。
「ない!」
「屋根裏は?」
オ厶は天井に首を突っ込み、
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!いなぁぁぁぁぁいよぉぉぉぉ!!!」
泣き叫ぶオ厶をKEDは天井から引き摺り降ろしました。
KEDに降ろされたオ厶は半泣きで言います。
「家出かな…」
そんなオ厶を励ますようにKEDは言います。
「ほら、オ厶さん!あれ!あれあったでしょ!」
オ厶は首を傾げ、おうむ返しに言いました。
「あれ?あれ…あれ…
ああ!あれね!」
ようやくKEDの言葉を理解したオ厶は、目的の場所へすっ飛んでいきました。
オ厶はクローゼットの前に来ると、ポケットから取り出した鍵束の中の一つの鍵を差し込みました。
オ厶はクローゼットを開け、パンパンに詰まった荷物の隙間から腕を伸ばしました。
「うー…
あったー!」
オ厶は狭い隙間からひとつの巻物を取り出しました。
それをちゃぶ台の上で開きオ厶は言いました。
「これぞまさに伝説の…策視地図!
全ての物の場所を知っているのだ!」
オ厶とKEDは策視地図を覗き込むと、二人の表情は硬く凍りつきました。
「まさか…あの伝説の地図がこんなに大雑把だったなんて…」
そうKEDはため息をつきながら言いました。
「私もこれを使うような事は今までなかったからこんな大雑把だなんて思わなかったよ…」
オ厶も地図を失望の目で見ながら言いました。
そう、策視地図が示したフェニの居場所は…
“西くらい?”
策視地図は二つ名に反して、しょぼいやつだったのです。
しかし、今は策視地図しかフェニの居場所を知りません。オ厶等は策視地図に頼るほかないのです。
「西…」
「西ねぇ…」
「でも西って言っても…」
「大雑把すぎやしませんか?」
オ厶等は考えましたが、決定的な解決策が見当たらなかった為、とりあえず西へ向かうことにし、オ厶がどこからか取り出した羅針盤で西の方角を測ってみました。
「「え…」」
二人の声が重なりました。
二人の視線の先、窓の外に見えるのは、この世界で最も多い面積を誇り、最も水が集う場所。
─── 海でした。
「え…海?」
オ厶の呟きにKEDが応えます。
「対岸の島…とか?」
「島か…大丈夫かな…」
オ厶が心配して言うと、
「大丈夫だよ、オ厶さん!だって、フェニは不死鳥でしょ?最低限死んではいないよ!」
そう。オ厶の使い魔であるフェニはチャボの見かけをしていながら、れっきとした不死鳥なのです。
「そうだよね!弱気になってたら、いけないよね!」
気合いを取り戻したオ厶は言いました。
「よし!探しに行こうではないか!
フェニのためなら何処へでも!いかなる危険が待ち伏せようと、必ず見つけ出してやりましょう!」
「おー」
オ厶等は西へ向かう準備を始めました。
「えーと、海を渡るなら、これと…あと、これもいるかな…」
荷物の準備が終わったオ厶等は、筏作りに取り掛かりました。
KEDは、木を斧で切りながら、オ厶に問いました。
「オ厶さん、筏の魔法って持ってないの?」
「うん。大体海を渡る時は迎えの船が来てて、必要なかったから。」
納得したKEDは言いました。
「なるほどー。…これ、魔法できることってできないんですか?」
「あっ」
その後、オ厶が魔法を使い、一瞬で切り倒した木等を運んで、それ等を紐で結いて筏を作りました。
そして、帆の代わりに、大きな布を持ってきて、「フェニを知りませんか?」という文字と似顔絵を描きました。
そうして出航したオム等は、のんびりと筏の上に座っていました。
魔法により、パドルで漕ぐ必要がないので、二人は釣りをしたり、ゴロゴロしたりして過ごしていました。
オ厶は後ろを振り返って言いました。
「おー結構来たねー」
KEDも見て、言いました。
「ほんとだ。
…ねぇオ厶さん。」
「んー何?」
「たまには、海の上も、いいね。」
「そうだね。」
その時、二人の背後から、黒い影が伸びてきました。
筏の上が陰っているのに気づいたKEDが振り返りながら言いました。
「ん?なんか暗くね───────」
KEDの声でオ厶も振り向きました。
二人は自分たちの背後で大きな口を開ける巨大な生物と、目が合いました。
「「え゛」」
⭐︎第二話に続く
*───────あとがき──────*
Hey!こんにちは海月ちーでふ
えんおむ、どうでしたか?
ちーさん製の物語です!
ちーさんは、あとがきでのネタバレは、断固拒否なので、その周りの物語に干渉するかしないかの微妙なラインで話を進めていきたいと思います!
では、さっそく、この話ができるまでの話をしようと思います!
───────
マイフレンドどもは、私がきた時に話しておりました。
さ「────でね!」
佐「それじゃあ────」
T「つまり────」
なんか話してるなと覗いてみました。
さ「ちーさーん!漫画描けなーい?」
(当時は漫画で書いておりました。かなり低レベルの)
ち「え?別にいいけど、なにをかくの?」
疑問に思ったちーさんはさっくー(さ)に問いました。
さ「いまー、工ン卜゛口一ノレオ厶ラ亻スって いうやつの物語考えてるんだー」
ち「へーどんなやつー?」
さ「今考えてるの。ちーさんも一緒にやろうぜ」
ち「その話のった」
私たちはみんなであーやこーや言いながら主人公や話の流れなど大事なところを考えてゆきました。
その時、ちーさんはティーチャーからお呼びがかかったので、一時退室しました。
ちーさんはティーチャーと一緒に自由研究のやつを広用紙(一般的には模造紙っていうらしいな)にするために考えることになりました。
↑
(広用紙にしてこいって言われていたけれど、どうせ入賞しないだろと思って小さい紙にしてきていたら、何とびっくり学校より上のとこに行くことになった奴その1(その2の人募集中))
その間マイフレンドどもの話がどう進んでいるのかが、くっそ気になりましたが、ちゃんとやり遂げ、ちーさんは部室に戻ってきました(部活中だったのかよ)。
すると、
さ「ちーさん、話できたよーよろしくー」
話は終わっていました。いしなか。
漫画で描く際に、設定を掘り下げていたら、最初の設定から話の内容は大幅に変更してしまったけれど、話の軸と、キャラクター設定はあまり変わらなかった。最初主人公は、ボブだったけれど、今はボブより少し長いくらい(肩につくぐらい)になりました。
これにてあとがき終
誤字、脱字や表現の間違い等あった場合コメント欄にてお知らせくださいませ。
では、このへんでさようなら👋☺️
*──────協力者の人たち──────*
・作: 海月ちー
・制作協力
題名設定
☆テラーユーザー
※最後の方にリンクが貼ってあります。
さっくー⭐︎ ◻︎◻︎
キャラクター協力
☆テラーユーザー
※最後の方にリンクが貼ってあります。
さっくー⭐︎ ◻︎◻︎
田んぼ
海月ちー
佐々木冬和
たこさんど@投稿遅い
ツルメイト
☆My friends(ニックネーム)
TOKMO
中谷P
その他の協力:
☆テラーユーザー
さっくー⭐︎ ◻︎◻︎
田んぼ
海月ちー
佐々木冬和
☆My friends(ニックネーム)
TOKMO
お米の田んぼ
(田んぼとは関係ありません。)
…
コピペして、お邪魔してみてください!
もちのろんぐ、御本人に載せていいかOK貰いました(嘘じゃ無いよ)。
・さっくー⭐︎ ◻︎◻︎ ↓下記リンクより
https://teller.jp/user/WfOiqq2ulsVXfgMWKd2S6ELMn1
・佐々木冬和 ↓下記リンクより
https://teller.jp/user/r6jgAUN0PT7bCf01lTOiYtwc2
・田んぼ ↓下記リンクより
https://teller.jp/user/hrxhoVG8thOhhVlD5EzTLfU1eW23
・たこさんど@投稿遅い ↓下記リンクより
https://teller.jp/user/F6WAGJORdNTRCQlJZhbfFBrEJDR2
・ツルメイト ↓下記リンクより
https://teller.jp/user/dYXhP6NHHcgf4fplWdjx7BGE2
二次創作はOK #えんおむ二次 で投稿してね!
物凄い低い確率でいいね押します
センシティブもいいです⭐︎
Bud、田んぼは私の作品の二次創作禁止〜
コメント
3件
一応此処に協力者のリンク貼っときます。 さっくー https://teller.jp/user/WfOiqq2ulsVXfgMWKd2D2S6ELMn1 池内田んぼ https://teller.jp/user/hrxhoVG8thOhhVID5EzTLfU1eW23 佐々木 https://teller.jp/user/r6jgAUN0PaRT7bCf01lTOivYtmc2 たこさんど@投稿遅い https://teller.jp/user/F6WAGJORdNTRCQIJZhbfFBrEJDR2 ツルメイト https://teller.jp/user/dYXhP6NHHcgf4fpIWdjxPw7BGBE2
すげーなちーさん 憧れるぅ🤩