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目を薄ら開ける。
もそもそと起き上がって暫くぼんやりしていたけど、自分の服を見て昨日の事を思い出してしまう。
あああ、折角覚悟決めたのに…
気を失ったのかな…
ククル…呆れてるよね。
本当の恋人になれるハズだったのに。
私のばか。
とりあえずシャワー浴びちゃお…。
溜息をついて髪と体を丁寧に洗って、お風呂に浸かる。
ほっとする温かさに私は随分ぼーっとしていた。
「そういえば…」
私はククルの事、実は何も知らない。
好きな食べ物はサクランボ。それは知ってる…
でも異世界から来たって言うのに私は何も言及しなかった。
ククルは、どんな世界から来たのかな。
色々聞いてみたいな。
私はお風呂から上がってパジャマに着替えた。
あ、いやいや何でパジャマ持ってきてるの?朝だよ?
う〜…ククルに出くわしませんように…
タオルを巻いて脱衣所から出ると、バッタリとククルに出くわしちゃった。
昨日の今日だから恥ずかしさで、今すごく顔が赤くなってる、私…。
「おはよう、まり。
ふふ、朝から刺激的だね」
「あうう…着替え、間違えちゃって…
見ないでぇ」
自室の方へパタパタと走っていく。
後ろできっとククルは笑ってそう。
服を着てリビングに行くと、後ろからふわりと抱き締められた。
びっくりしちゃったよ。
「まり、今日はお寝坊さんだったね」
「ご、ごめんなさい…
あっ仕事…3時間も遅刻…」
「職場には連絡入れてあるから大丈夫だよ」
「そんな訳にはいかないよぉ、ちゃんとしなくちゃいけないのに…お金だって稼がなくちゃ…」
そう言うとククルは私の頭を撫でた。
「それは俺の役目だよ?心配しないで」
「えっでもククル…髪だって凄い長くて…出掛けてるところ知らないよ?」
私はキョトンとしてしまった。
「あ、見て」
ククルは雑誌を私の手に持たせた。
表紙には神秘的な黒髪短髪の男性が。
「この雑誌がどうしたの?」
「ふふ、それ、俺なんだよ」
「ええーー?!だって全然違う…っ」
私が素っ頓狂な声をあげるとククルは笑いながら、その姿を雑誌の男性へと変えた。
「ええっえー?!」
「クスクス…、まり、驚きすぎ。
俺は姿を変えられるんだよね。元々が触手だし
だからモデル、俳優なんかをしてるんだよ。」
言われてみれば確かにテレビとかで良く見かけるような…
「木蓮って名前聞いたことない?」
「あるー!」
「それ、俺だよ。だから俺の事は秘密にしてもらってたんだよね、黙っててごめんね。でも稼ぎは良いと思うから、直ぐにお嫁さんに来てもいいんだよ」
ふふっと柔らかく笑うククルにドキドキしながらも照れてしまった。お嫁さんなんて言うから…。
でも少しだけククルの事知れて嬉しい。
彼氏が、異世界の触手さんで、ここの世界では俳優さんだなんて凄すぎるね。
あれ…
私、もしかして釣り合ってないかも…
かも、じゃなくて絶対釣り合ってない…
たまたま私の家のベランダに来ちゃったから、ここに居るけど…
何だか、
そう考えてると悲しくなってきちゃった…。
ククルは、私で良かったのかな…