「お兄ちゃん、どうしたの?そんな怖い顔しちゃってさぁ。」
吉田日哉のふわふわした声が、LINE越しに響く。
しかし、その声とは裏腹に、画面越しの彼の目は冷たく、鋭く、刃のようだった。
「日哉…ふざけるな。どうしてライアなんかとつるんでる?」
「ふざけてないよぉ?」日哉は首をかしげる。「だってさ、ライアくんってめちゃくちゃ面白いんだよ?ねぇ、ライアくん?」
ライアが笑う。その笑いは、まるで壊れたおもちゃのようだった。
「俺、壊すのが大好きなんだよねぇ…。でもさ、吉田さん、アンタの弟くんはさぁ…“一番壊したいものがアンタ”だってさ?」
翔太が震えた声を漏らす。
「…なんだよ、これ…。なんで家族で殺し合おうとしてんだよ…!」
美咲が怒鳴る。
「父上!弟様、完全にイカれてるじゃないですわ!」
「やめろ、美咲。」吉田武史は低く言った。「これは俺の問題だ。」
日哉は嬉しそうに笑った。
「そーそー!兄弟の問題!ねぇ、お兄ちゃん、久しぶりにさぁ…僕と本気で遊ぼうよ?」
「…お前、まさか会社の解雇も…。」
「ピンポーン♪」日哉が陽気に指をさす。「だってさぁ、お兄ちゃんが働いてるの、つまんないんだもん!だからさ、ちょーっとライアくんに頼んで、会社に圧かけてもらったんだ♪」
「テメェ…。」
霧島がスマホ越しに声を上げる。
「お前、兄貴を潰して楽しいのかよ!?」
「楽しいよ?」日哉はケラケラと笑った。「だってさぁ、僕の目的は“兄を殺すこと”なんだからさ♪」
その瞬間、吉田武史はスマホを切った。
「父上…。」美咲が心配そうに見上げる。
「大丈夫だ。」吉田は静かに言った。「…俺が全て、終わらせる。」
______その目は、“最強の殺し屋”と呼ばれた目だった。____
コメント
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今回も神ってましたぁぁ!!! 弟くんライアっちとめっさ相性いいですねえぇん??(??? 兄弟での殺り合いが始まってしまうのか、、!? 次回もめっっっさ楽しみだぜぇ!!!!!!!!!