後日,放課後
『梅雨明け…』
杉野「アウトドアの季節ですな
どっか野外で遊ばねー?」
渚「うん,何しよっか」
カルマ「じゃ釣りとかどう?」
渚「いいね」
スカーレット「カルマ君,今だと何が釣れるのかしら?」
カルマ「夏場はヤンキーが旬なんだ
渚君をエサにカツアゲを釣って逆にお金を巻き上げよう」
メアリー「…………ヤンキーに旬とかあるの?」
モブ「ナイスボールキャプテン!!」
?野球…だっけ?
其れともクリケット?
進藤「ん?」
キャプテンと呼ばれた人が杉野君に気付き声を掛けた
彼は進藤というらしい
進藤「なんだ,杉野じゃないか
ひさびさだな」
杉野「……おう」
杉野君に大勢の人が話し掛けた
モブ「…しかしいいよな杉野は」
モブ「E組だから毎日遊んでられるだろ?」
モブ「俺等勉強も部活もやんなきゃだからヘトヘトでさ」
進藤「よせ傷つくだろ
進学校での部活との両立
選ばれた人間じゃないならしなくて良い事なんだ」
其の言葉に赤羽君が反応する
カルマ「へーえすごいね
まるで自分らが選ばれた人間みたいじゃん」
其の言葉に進藤君は素直に答えた
進藤「うんッそうだよ
気に入らないか?なら来週の球技大会で教えてやるよ
人の上に立つ選ばれた人間とそうでない人間
この歳で開いてしまった大きな差をな」
ボクは一つ咳をした
一悶着あるぞコレは
〜翌日〜
殺せんせー「クラス対抗球技大会…ですか…
ただトーナメント表にE組が無いのはどうしてですか」
三村「E組は本戦にはエントリーされないんだ
1チーム余るって素敵な理由で
その代わり…大会のシメのエキシビションに出なきゃなんない」
殺せんせー「エキシビション?」
『要するに見せ物だよ,殺せんせー…ケホ
全校生徒が見てる前で男子は野球部の…ゴホ
女子は女子バスケ部の選抜メンバーと戦らされる…ゲホッゴホッ』
銀「一般生徒のための大会ですので部の連中も本戦には出られない
だから其処で…皆に力を示す場を設けたもの
トーナメントで負けたクラスもE組がボコボコに負けるの見てスッキリ終われる
そしてE組に落ちたらこんな恥かくと警告にもなると考えていると思います」
殺せんせー「なるほど“いつもの”やつですか」
片岡「そ
でも心配しないで殺せんせー
暗殺で基礎体力ついてるし良い試合して全校生徒を盛り上げるよ
ねー皆」
律「お任せを片岡さん
ゴール率100%のボール射出器を製作しました」
『律が出るには四角過ぎるかな…
ね,片岡さん…ゴホッゲプッ』
片岡「うん,まぁ…
後吐血したから拭くね?」
片岡さんはボクの血を拭いてくれた
ありがとう。何時も御免なさい
寺坂「俺等さらし者とかカンベンだわ
おまえらで適当にやっといてくれや」
出てっちゃった…
磯貝「寺坂!…ったく」
前原「野球となりゃ頼らんのは杉野だけど
なんか勝つ秘策ねーの?」
杉野「……………無理だよ
最低でも3年間野球してきたあいつらと…
ほとんどが野球未経験のE組(おれら)
勝つどころか勝負にならねー
それにさ,かなり強ぇーんだうちの野球部
とくに今の主将進藤
豪速球で高校からも注目されてる
…俺からエースの座を奪った奴なんだけどさ」
渚「…!!」
…野球…ボール…投げる…
中也さんが異能使って投げたら…
でも皆が耐えれないか…
杉野「勉強もスポーツも一流とか不公平だよな人間って
だけど…殺せんせー
“だけど”勝ちたいんだ殺せんせー
善戦じゃなくて勝ちたい
好きな野球で負けたくない
野球部追い出されてE組に来て…むしろその思いが強くなった…
E組(こいつら)とチーム組んで勝ちたい!!
…まぁでもやっぱ無理かな殺せんせー」
中也「無理じゃねぇよ
俺も鍛えてやっし殺せんせーは寧ろやる気満々だ」
杉野「おっ……………………おう
殺せんせーも野球したいのはよく伝わった」
殺せんせー「…ヌルフフフフ
先生一度スポ根モノの熱血コーチをやりたかったんです
殴ったりはできないのでちゃぶ台返しで代用します」
全員「用意良すぎだろ!!」
中也「最近の手前(テメェ)等は目的意識をはっきり云う様になったよな
殺りたい,勝ちたい
どんな困難な目標に対しても揺るがずに,だ」
雫「その心意気に答えて殺監督と中也監督が勝てる作戦とトレーニングを授けるよ!」
中也「なんで手前が云うんだ雫」
其の日から中也さんと殺せんせーによるスパルタ指導が始まったのは云う迄も無い
そして来る球技大会の日
皆,体操服に着替えて体育館に居た
ボクは体質の関係上という理由で休みベンチで座って見ていた
バスケが始まる
だけど雫と片岡さんとの連携プレーで15点の差をつけてE組の勝利
ボクは出てないけれど,嬉しい
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