コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「殺したいやつがいる。手伝って欲しい」
会社の上司、新井さんに言われた。僕の答えは勿論
「お断りします」
精一杯の笑顔で言った。
「…キモッゴホンッ、お願いだよ。松林君。」
今、キモッと言ったな?酔ったお前の方がキモいだろバッ…
周りを見ろ‼️みんな引いてるぞ
「ハァ…誰を殺したいんですか??」
「おっ、それってOKってことか‼️」
「いや、違っ」
「じゃぁ、今日〇〇駅集合ねっ!」
「はっ、やらねぇ…」
「来なかったら給料9割引きなぁ。じゃぁ。」バンッ
拒否権ってないんですかぁ?うわぁぁぁぁんっ!
駅
「本当に来てる…」
「まぁ、依頼主だしな。ハハッ⤴︎ ⤴︎さぁ行くぞ!!」
「ここって…」
「墓地だ。」
「ここで人を殺すんですね…パワーワードかよ」
てゆうかなんで着いて来たんだ?警察に言えばよかったじゃないか。
「正確には人は殺さない。」
「えっ、じゃぁ誰を…」
「俺が殺すのは…」
新井さんは怪しげなでかい桑を、
「お前だ。松林」
僕に向けた。
「…えっ、ま、待って。どうして僕?」
「怨霊。」
「え?」
「お前は怨霊だ。」
なに、言ってるんだ?
「自覚はないのかもしれないが、お前は3人会社のビルの屋上から落とした…」
「さっきから何言ってるんですか!さっぱりわかりません‼️」
「証拠は今日もある。周りからお前が見えてない証拠が…」
そういえば最初の方に…
「僕は本当に…怨霊なんですか…?」
「お前は親に小さい頃、そして今も愛されなくて、その恨みから怨霊になったんだ」
「新井さんは…何者何ですか…?」
「俺は、悪霊を祓う、祓い屋だ」
「そう…ですか。」
桑が首に触れる。
「お前は…良い奴すぎて怨霊失格だなぁ」
なんだ…だんだんハッキリしてきたぞ…確か…会社からの帰り道…親からメールがきて、「早く帰ってこい」って。それでそっちが追い出したのに何言ってんだと思って、むしゃくしゃして…道路に出て、そして…記憶は無いが多分…車に轢かれたんだろう……。
全部、全部!親のせいだ‼️
「…お前の葬式…お前の地元でやったんだ。」
「…僕の…と、父さんと母さんは…?」
「出席したに決まってるだろ?……悲しんでたぞ。」
「嘘だっ!僕は、親の目に、うつったことも、愛されもしなかったんだ!?」
「ああ、そうだな。だから親御さんは後悔してたぞ。お前を、愛せなかったことを…」
「!嘘ー」
「嘘じゃない‼️本当だ。だから今度帰って来たら、家族旅行をしようと企画していたらしい。お前に内緒でな。」
「家族旅行…、後悔……?…………本当なんですか…?」
「本当だ。」
「でも…なんで今更…」
「お前の親御さんは小さい頃、お前と同じく愛されなかった。だから2人とも愛し方が分からなかったんだ。」
「…、ハハッ。」
「?どうした。」
「早く祓ってください。親を信用出来ず、挙句の果てに3人殺した‼️ハハッ、ハハハハッ!……お願いします。早く…楽にしてください」
「…分かった。」
桑が首を少し切った。痛みなど感じない。
「最後に1つ」
「…?」
「…、お前は、良い部下だった。」
「……貴方も面白い上司でしたよ」
新井さんが微笑んだ。ったく、そうゆうのは女の子がやるから可愛いんだよ。
首がはねた。逆さまになって落ちていく。僕の体が見えた。新井さんも見えた。
体がボロボロに粉のように崩れていく。生まれ変われたら…今度こそ…幸せになりた……い…なぁ……
松林が消えた。
「全く、お前みたいな怨霊は初めてだ。」
俺はバラバラに崩れていった松林の体があったところにそっと、百合の花を置いた。