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※ちょっとしたメタ表現っていうのかな?そんな感じの所が1箇所だけあります。
※人物設定は1話「お祭りまだかな」に載ってます
セリフが多め^-^
誰が誰か分からないかもしれませんが、暖かく見守ってください。
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「」セリフ
「()」心の中
()状況や場面
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はぁ……(ぶつぶつ何かを言っている)
「……。…あー……あのー…?その〜……なんかすんません笑」
「…空き家だと思ったんすけど…違うんすね。笑」
「あ、いえ……。」
「(どうしよう…)」
・・・
─────────数十分前─────────
「ぎゃゃゃゃゃゃゃゃあ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
・・・
・・・
待って状況を整理しよう。
まず私は家に帰ってきた。
そして荷物にぶつかった。それが見知らぬ人。
ええ!?何そのファンタジー世界でしか許されない状況!?…………じゃなくて、これってお母さんや先生が言ってた “不審者” ってやつなのでは?
そしたら凶器とか持ってるの……?
え、あ……どうしようどうしよう
(俯いたまま固まり、冷や汗がダラダラ流れてくる様子)
「おい……」
「は、はいいいいい!?」
「…… あ、生きてたんすね。良かった。」
「あ、いや……?死んでた方が都合は良かったか。」
は……?は……?
この不審者……今なんて言いました?
人の家に不法侵入して、挙句の果てには 死んでた方が良かった だなんて……。
12歳の私でも分かります。これは所謂 頭のおかしい人 なんですよね。
そして不審者と。最悪な組み合わせですね。
「なぁ……また無視かよ?」
「わっ……急に大きな声出すなよ……。耳がキンキンする……。」
──────────回想終了────────
「あ〜あ、これからどうしよ」
「めんどくせぇことなったし……」(気だるげ)
「…………ってください」
「ん?なんだ?聞こえねぇよ」
「…………ってください」
「だから聞こえねぇって。ちゃんと喋れよ」
「出てってください」(睨みつける)
「……ッあ……?ふぅん。あっそ……」
「まぁこんな所、居るだけで虫唾が走るしな。」
「じゃあな。ちびっ子」
ガラガラ……(玄関のドアが閉まる)
(ドサッ……)
明花はその場に膝から崩れ落ちる。
無理もない。
凶器を持っているかもしれない “不審者” がさっきまでそこにいたのだ。
明花はどっと疲れが出てきて、倒れ込むように寝てしまった。
「……か」
「…いか」
「あ、お母さん……。」
「ほら?鐘がなってから1時間経ってるわよ。」
「そんなとこで寝てないで、お祭り行きましょう?」
「あ!忘れてた!行く!」(着いてく)
「てか、お母さん!おかえりなさい!」
「ただいま」
──────────広場──────────
市場と広場はとても賑やかだ。
そして予想通り、星がめちゃくちゃ綺麗に見える。やはり、今日は最高の祭り日和なのだろう。
そんな楽しい楽しい祭りで明花は、食べ物を片っ端から食べ尽くして行った。
「このフルーツ飴も……この焼きそばも……めちゃくちゃ美味しい!!」
「お母さんにもあげる!」
「あ、ごめんね。お母さん、ちょっと屋台手伝ってくるわね。」
「1人で大丈夫?」
(モグモグ)「あ……うん!大丈夫だよ。もう12歳だもん」
「そう?それなら、任せるわ」
「あ、あとこれね」(明花の手に何かを握らせる)
「……?」
「それはお小遣いよ。ちゃんと考えて使いなさいね。」
「……ありがとう!お母さん!」(キラキラ目が輝く)
母親と明花はここでわかれた。
そういえば、美味しくて忘れていたけどあの出来事は夢だったのだろうか?寝てたし。
「(…………と思いたいけど、きっと現実なんだろう。夢を こんなに鮮明に覚えてるわけないものね)」
お母さんといる時に思い出してれば……!と悔しがる明花。でも殺されはしなかったし、もしかしたら夢の可能性もあるよねと考えることにした。
その時、広場の中央で誰かが喋り始める。
「え〜……これから生贄の選別を始めます」
(広場の中央には4人の 生贄 が立っている)
みんなが楽しみにしているこのお祭りは5年に1度開催されては、神様をおもてなしするために1人が犠牲になる。 任命される基準は分からないが。
そして生贄は1人だけじゃない。
いざ困らないように、常に3~5人は決めておいて、そこから村民によって特別な1人が選ばれるのだ。
「え〜……生贄の1人、 “紅粋 燐” は脱走し、準備不足のため今回は投票除外します。」
「ふぅん……って……え。」
「あ、あの人……」
発表された脱走者には見覚えがあった。
そうだ、1時間前ぐらいに家にいた不審者だ。
生贄だったのね。どうでもいいけど。
除外者が発表された瞬間……ブーイングの嵐が始まる。
「不公平だ!」「ちゃんと全員に投票させろ!」
(村民がわーわー騒いでいる)
・・・
「(どうでもいいじゃない。なんでこんなに怒ってるのよ?やっぱり嫌われてるのかな?)」
いや、私に関係ないか。
明花はくるりと別方向に向き直し、貰ったお小遣いでどら焼きを食べに行くことにした。
だって、関係ないし。
──────────────────────
「どら焼きひとつ下さい」
「はいよ。150円ね」
(設定は昔ですが分かりやすいように円表示)
「……ありがとうございます。」
明花はどら焼きを貰い、人気のない屋台裏に座り込む。誰もいないしいいよね。
「あー……」(口を大きく開ける)
「それどら焼きか?腹減ったから俺にくれ」
「あ…………?」(口を開けたまま目線を横にずらす)
隣にいたのは、あの不審者そして生贄の…… “紅粋 燐” だった。
彼はてをひらひら振っている。
明花は口を開きっぱなしになった。
2話完