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「お前、こんなことしてる場合じゃねえだろうが。早く白鳥のところに行かねえと……!」
青木の口の中で、暴力的に勃ち上がったソレとは裏腹に、赤羽は青木を諭すように言った。
「いいから感じてろって……」
青木は舌を這わせながら、まじまじと赤羽のソレを見た。
(……でけえ。それになんか、熱い……)
その硬さも大きさも熱でさえ、自分がそうさせているのだと思うと、自分の股間も熱くなるほど興奮した。
「ああ……もう……」
赤羽が熱のこもるため息をつき、青木の髪の毛を撫でる。
その息遣いも声も、自分の舌の動きに合わせて僅かに上下する腰も、全部が艶めかして眩暈がする。
(――おかしいな。俺、ゲイじゃなかったはずなのに)
青木は赤羽を見上げた。
(今、俺……)
「お前が欲しい……」
気が付くとそう囁いていた。
「は……。馬鹿言ってんなよ。ここで俺とシてどうする。白鳥の前で勃たねえぞ」
「それでもいい。お前をちゃんと、身体で覚えていたい……」
「――――」
赤羽は迷ったように眉間に皺を寄せると、
「……俺は知らねえからな」
そう言って青木の両腕を掴んで、自分の上に乗せた。
「――あっ」
赤羽の大きな手が、スラックスの中に入ってきて、ソレを撫でおろしながら臀部に伸びていく。
「……赤羽……!」
昨日黒崎にさんざん弄られたそこが、ヒクヒクと痙攣をする。
「俺に抱きついてケツ浮かせて」
耳元で赤羽の低い声が響く。
それだけで股間に集まった熱が爆発しそうになる。
「……ァアッ……!は……あぁッ……!」
青木は赤羽のがっしりとした首に腕を回しながら、優しくかつ的確に刺激してくる赤羽の指の愛撫に耐えた。
「意外とほぐれてるな」
赤羽が青木のズボンを脱がしながら囁く。
「――時間もないし、挿れるか」
赤羽はまだ青木の唾液が渇いていないソレを、入り口にあてがった。
「痛かったら言えよ。やめるから」
どんなに痛くても、
どんなに苦しくても、
絶対に言わない。
そう決めた青木の中に、
赤羽が入ってきた。
「……ぁあッ!!!」
自分の口から出たとは思えない方なあられもない声が境内に響く。
赤羽が突き上げるたびに、身体の中心の一番熱くて痛い場所が擦られ、全身が激痛と快感に痺れていく。
「あ……赤羽……!俺……」
激しい抽送に耐えながら、青木は赤羽を見つめた。
「お前のこと……絶対忘れない……!絶対…絶対……!一生忘れない……!」
「――ああ」
赤羽は口の端を上げて微笑んだ。
「忘れさせるかよ……!」
2人の激しい息遣いと、低い喘ぎ声は、杉の葉の向こうにある星空に消えていった。
◆◆◆◆
「……はい」
呼鈴を鳴らすと、扉の向こうの白鳥は、緊張した声で応対した。
「白鳥?俺」
短く言うと、彼は慌てて解錠し扉を開けた。
「青木!?なんで……」
「緑川先輩は来れなくなった」
驚いた顔をしてこちらを見上げる白鳥を抱きしめた。
「――青木?泣いてるの……?」
白鳥が戸惑った声を出す。
泣いてはいけないと思うのに、
自分が泣いては、抱いてくれた赤羽にも、これから抱く白鳥にも失礼だと思うのに、
熱い涙が止まらなかった。