いつもありがとうございます
そこから3人で毎日少し練習をし、体育祭当日を迎えた。
…今日が本番。
全校生徒が集まった校庭はいつも以上に賑わっている。
当日のためみんな各色のハチマキを頭に巻いている。
それは若井もだ。
…こんなに赤いハチマキが似合う人いる?
そう思いながら僕が送る視線に若井が気づいた。
「元貴!晴れてよかったなー!最高の体育祭日和!」
「だね〜」
「リレーがんばろうな!」
「そうだね!」
練習をきっかけに僕と若井、もちろん涼ちゃんも含めて仲がより一層深くなった。
でも、練習したから絶対に成功させないといけない。
そんな自分のプレッシャーが重かった。
玉入れ
「元貴すご!ねぇ若井みてよ!元貴投げたのほぼ全部入ってるよ!」
「ほんとだ…!正確性ハンパなっ!」
綱引き
「いけ若井!全力を出して引けぇ!」
「これで力尽きないようにねー!笑」
障害物競走
「うぉぉ!涼ちゃんよけろー!」
「足元注意してねー!」
若井が出る時は涼ちゃんと見て、涼ちゃんが出る時は若井と見て、何事もなく過ぎて行きついにリレーになった。
「ううう…きんちょーする!」
「さっきまで大丈夫だったじゃん!練習もしたし!」
「たくさん練習したからこそ緊張するよぉ〜」
「涼ちゃんなら大丈夫だよ。ほら、もう行かないと!」
前は引っ張ってくれた涼ちゃんを今度は僕が引っ張っていく。
ついにこの時が来た。
絶対に若井にバトンを渡す。
「位置について、よーーーーい…ドン!」
深呼吸だ。練習したから大丈夫。
心を落ち着かせている間に涼ちゃんがもうすぐ近くにいる。
「元貴ッ!!!」
涼ちゃんの手の中にあるバトンを受け取る。
あとは走って若井に渡すだけー
「っ!」
「うぐっ…!」
「元貴!!」
様々な競技をしている間にできた地面のでこぼこに僕は転んでしまった。
あぁ、なんでこうなっちゃったんだろう。
もう、さいあく、、
「もときーーー!!!走れーーー!!」
コメント
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競技中の3人の姿が微笑ましくて青春してて大好き〜〜〜!!! おわぁぁぁ転んじゃった大森さん…… 最後の声は若井さんかなぁ……無事若井さんにバトンを渡せると良いなぁ……