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目が覚めると、僕はアントンの腕の中にいて。アントンは安らかな寝息を立てていた。
雨音はさほど聞こえない。拍手のような音の中で気を失ったのだろう。祝福にも似た甘い余韻に、僕は深いため息をついた。
幸せかと問われれば即座に頷くことはできる。でも愛しているかと問われたら即答する自信はない。今好きな人は間違いなくアントンで、恋人ももちろんアントン。
でも心の真ん中にはまだ、あの笑顔がある。
自信満々に僕を振り回す悪魔のようなひと。
事務所へ行くたび、移動するたび、いつも、どこにでもいる。
当然だ、同じグループのメンバーなんだから。
初めて見た時、こんなにかっこいい人がいるなんて、と驚いた。当の本人はそんなのお構いなしに淡々としている。
ウンソクから離れたのは僕の意思なのに。
いまだに僕は、ウンソクに囚われている。