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俺には、2つ上の兄ちゃんがいる
昔は仲が良かったけど、今はもう話したりはしていない
それは、あることがきっかけだった
俺はいつも弟だからってなにかやらかした時、親は兄ちゃんをいつも責めていた
兄ちゃんも我慢の限界で僕に対してこう放った
「お前なんか、死んじゃえ」
それが最後の言葉だった
そんな兄ちゃんと仲直りしたくて、認めてほしくて、見てほしくて
俺はテストで100点を取ってみんなの人気者になって、愛想笑いをばらまいた
なのに兄ちゃんはまだ俺と口を利いてくれない
自分っていうアイデンティティを壊してまでやった’’行為’’それが全部無駄になった気がした
だから壊れないように、見てもらうために自傷行為をしてる
グサッ🩸
水樹「あーあ、またやっちゃった」
たくさんの血と薬の瓶が置いてある
パキると制御できないんだよなー。困るなぁ。
こんなとこ見られたら嫌われちゃうよね
片付けよう
そう思っていると写真に目が入った
俺と兄ちゃんと、兄ちゃんの幼馴染
兄ちゃんは話を聞いてくれなくなった次の日からいつも幼馴染のところに行くようになっていた
親も、今はオーストラリアに行っていて今はいない
だから俺はいつも一人
ずっと、もうずっといつも一人
兄ちゃんは見てくれるかな、今日こそ
愛してくれるかな。
今日は学校だ
「あーあ。今日も寝られなかった。最悪」
もう3日は寝てないな。どうしよう
着替えをしてご飯も食べよう
「…行ってきます」ボソッ
まぁ。そんなこと言っても兄ちゃんは「行ってらっしゃい」の一言もくれないだろうけど
今日も一番乗りかな、学校は
ガラガラ🚪
まだ誰もいない教室だ
この雰囲気が好きだな…。
誰もいない教室はすごくきれいなのに、他の人がいると汚く見える
どうしてだろうな。
さあ、切り替えてテスト勉強でもしよう
おーい早くこっちにやれって!!
和樹ー!!いいぞいけ!!
「…兄ちゃん?」
今、兄ちゃんの名前が呼ばれてた
こんな早くに何やってるんだろ
「体育館の方から聞こえてきたような…?」
ここは体育館の真上にある教室だ、無理もない
ちょっと行ってみよう
俺は体育館を隠れながら覗いてみた
トントントン…パシッ
…バスケ?
「…そっか」
俺もバスケが上手になったらいいんだ
そうしたら認められる。
これから練習しよう
「「あ、」」
今、目があった。
兄ちゃんと。
こっち向いてくれた。うれしい。
ああ、じゃなくて逃げないと
ばいばい、お兄ちゃん
<家>
夕飯の頃だ。
下に降りよう
「…え?」
兄ちゃん….?
いつも夕飯は別々だったのに、なんでいるの?
とにかく笑顔、作らなきゃ
「どうしたの、兄ちゃん!珍しいじゃん。ここにいるなんて」
「,,,」
兄ちゃんは何も話してくれない
もっと笑顔に接すればいいのかな?
「お兄ちゃん!!どうs」
「…お前、なんか変だぞ」
変?変って何?どういうこと?いつもこんな感じだよ、お兄ちゃん
僕のどこが変なの?
????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
「俺のどこが変なの?おにーちゃん」
「…昔と違う」
「昔と今は変わるものだよ、おにーちゃん」
「…」
また何も喋らなくなっちゃった
お兄ちゃんだって俺のこと嫌いじゃん
昔は好きだったくせに
もっと俺のことを見てよ、苦しいよ、辛いよ
我慢とか、ずっとしてきたのにそれでもお兄ちゃんは見てくれないの?
お願いだから気付いて、見捨てないで、助けて
それももう、言えない
だって俺のことどーでもいいから、お兄ちゃんは
そうでしょ…..もういいよ
「ごちそうさま」
グサッグサッ
はぁっはぁっ
血が、綺麗だなぁ。
もっと、
もっと、、、
あ…。やっちゃった
なに、これ…血が止まらない
あーあ、死ぬのかな
視界がぼやけて….
バタンッ
「ん…」
「あれ、こ..こは?」
白い天井に俺は、たくさんの管で繋がれていた
「ヒック..ウグ…ウゥ…_涙」
なんでお兄ちゃん泣いてるんだろ
ああ、お兄ちゃんがいるからには僕が笑顔でいないと
「お兄ちゃん、!おはよう!なんで泣いてるの?」ニコッ
ほら、ちゃんと笑ったよ
笑う子は可愛いんでしょ
お兄ちゃんが昔言ってたじゃん、僕に
「笑ってるひまじゃねぇよぉッッバカッッッ_涙」
「なんで死のうとするんだよぉ.._涙」
…は?
俺はお兄ちゃんのために、お兄ちゃんのためだけに頑張ったのに。
なんだよ、今更
俺の努力は?水の泡ってことなのかよ
あーあ。もう、いいや
「お兄ちゃんが昔言ったんじゃん!!俺に死んじゃえって!!」
「俺なんか死んだほうが良かったんだろ?」
あーあ、今。可愛くない
「ッ…それはッ!!お前が羨ましかったんだ,,,」
「しょうが..なかったんだ、ごめん…ごめんな」
「…もういいよ、なにもないよ、もう」
「赤い糸も、緑の糸も、全部偽りでなくなったから」
「俺にはなにもないよ、、、」
だから
「死ぬね」
病院の管を絡ませて息を止めさせる
死ぬな!!水樹!!水樹!!!
どんどん声が遠くなっていく
死ぬんだ、俺
そうして俺は目を閉じた
ピッ…ピッ…ピッ…
「あ…れ、ここは…」
「水樹!!目が覚めたか!!」
「ん…?」
「あなた…誰ですか?」
「一時的なストレスによってできた記憶障害ですね」
「数年から十年くらいかかる場合のケースもあります」
「お薬もだしておきますね」
「…」
「あなたは…誰なんですか」
「俺はお前の兄貴だ。水樹はお兄ちゃんって呼んでいたな」
「…おにいちゃん」
この人は僕のおにいちゃん
..。優しい人だな
なんとかして、思い出してあげられたらいいな