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・irxs nmmn という言葉に見覚えのない方は閲覧をおやめ下さい。
・本作は🎲様の二次創作連載となります。その為、始めから見ることをオススメします。
・BL表現等❌
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No.2 はじめまして
賭け。
何か聞き覚えのある響きだが、正体のわからぬ人々に仮面から覗く顔が良いと判断されて踊り疲れていた為、少し面白そうだと思った自分がいた。
そうしてあっさり承諾すると、綺麗な白髪を持つ彼はこう名乗った。
「改めてご挨拶いたしますね、はじめまして。私はアーテルと申します。」
ああそういえば、名前を決めていなかった、とこの時気づき、ふと思いついた「アルカナ」という単語を今の俺の名前にすることにした。
その後彼から受け取った紙には、3つの色の点が描かれていた。
紙の中心には、俺の髪と同じ桃色の点。その点の左上には、青色の点があり、逆の右下には赤色の点があった。
また謎の既視感。だが考えても仕方がない上に必要性を感じなかったので、その思考を放棄した。
紙を受け取ってから十数分。俺は会場内をふらついていた。
あれから何度かステージをチラリと確認し続けているのだが、なにやらステージ上にある王様が座るような椅子、もとい玉座には顔のわからない誰かが座っているようだった。
赤と金で飾られた王冠を持ち、それでうまく顔全体を隠している。そしてきっと、あれは白基調の洋服。飾り気のない王族のようだった。
もっとも、会場内の人々はその誰かに見向きもしていないが。
そんなことよりも今はもっと大切な問題があった。
それは、いまだに何も手がかりを得られていないことだ。
舞踏会が終わるまで残り30分といったところだろうか。これで何も見つからなかった場合、俺のプライドが許さない。うん。
「すいません、失礼、通らせて…」
ふと聞こえてきた声。どうやら目の前、というか俺がいる人混みの中から聞こえてきた。
誰か埋もれてしまっているのだろうか。それとも、通り抜けたいのか。
だが、どうせ俺には直接の関係性はない。
ふわり。
ふと誰が隣を通り抜けた。
反射的に振り返る。
するとそこには、俺の身長を優に超える男性の後ろ姿があった。
ざっと180くらいだろうか。俺と5センチくらいの差だろう。
その人は、地毛に見えるほど綺麗な青髪だった。顔は見えなかったが、立ち姿が上品さを物語っていた。
目で追っていると、青髪は誰かに話しかけられていた。
うっすらと聞こえるその声は確かに低かったが、はっきりした声でよく響いていた。
それと同時に、その声が先程の人混みから聞こえてきた声であることが分かった。
直感的に彼を追いかけようとしたが、そこでタイムアップ。鐘の音がなった。
その時俺は気が付かなかった。
紙に描かれていた青い点が、じわりと滲んでいたことに。
あれ。
この景色。
なにか見た事がある気がする。
仮面をつける人々に、豪華な料理。それから、ステージ上の玉座。
相変わらず、王冠を持つ誰かが座っていた。
…相変わらず?
謎の既視感…と言うよりかは記憶。
そして、読み通りステージ上に人がたった。
その人は、白色の髪で…確か名前は、
アーテルだ。
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コメント
3件
やば、ミステリー感最高❤︎