𓏸 紫桃
𓏸 微:赤桃
𓏸 メリーバッドエンド
𓏸 Rなし
なっちゃんが好き。
優しい声もやわらかい表情も。
頑張り屋さんな彼だけど褒めると否定して、でも顔は赤くして。
ツンデレで素直じゃ無いけどお酒が弱くてかわいいとことか。
🌸「…..ごめん、俺なっちゃんが好きで…」
そんな俺にいるまは思いを寄せていたらしい。
告白されて嬉しかったけど、イエスを言う選択肢は無かった。
📢「…….は?」
🌸「…っい゙、…!?」
顔を思いっきり平手打ちされる。
ジンジンと痛む頬に気持ちが追いつけなかった。
🌸「…..へ、…?」
なんで今俺叩かれて───?
📢「…俺と付き合わないとなつ殺すよ?」
冷たく痛々しい目線と口調。
🌸「…..っ、…..!」
頭の悪い俺でもわかった。
これはギャグなんかじゃなくて、いるまはガチで言っていることを。
🌸「…..付き合うからなっちゃんに手出さないで、」
📢「…そんなになつが大事なのな。」
📢「まぁ惚れさせるから関係無ぇけど」
そんな告白を断った日からいるまは狂い始めた。
____数週間後。
📢「…新しいの。」
📢「外すんじゃねぇぞ」
🌸「…っ、…!」
カチッというなにかがハマる音と同時に首が少し苦しくなる。
🌸「な、にこ…れ…?」
📢「首輪」
渡されたバキバキの手鏡を見る。
移されたのは真っ赤な首輪。
🌸「…なんで赤色、?」
大体自分を彷彿とさせる紫色か俺のメンバーカラーであるピンクのどちらかだと思っていたが、どちらでもない。
📢「…なつの事考えながら俺に堕とされんのサイコーにいいじゃん?」
不敵な笑みを浮かべるその顔。
照明はついているというのに、目に光は宿っていないように見える。
🌸「………….」
📢「ちなみにこの首輪外したら___」
📢「…わかってんだろうな?」
🌸「…外さないよ」
📢「…..つまんねーの。」
最近、暴力を振るわれても全て受け身であるようにした。
抵抗するだけ無駄で疲れるだけだから。
犯されるのも文句言わず喘いだ方が面倒事にならないと悟った。
🌸「…..ごめんなさい、」
そんな俺がつまらないのか、ずっと不機嫌でいるまが家にいる時間が減っていった。
逃げ出す様子もない俺に飽きて繋がれていた鎖も全部撤去された。
📢「…そういえば俺出掛けてくるわ」
🌸「…..いってらっしゃい、」
つまり家にいるまが居ない?
俺ひとりだけ?
____いるまがいないうちに逃げることって出来ないのかな。
…なんてかないっこない思考を巡らせる。
いや、監禁とはいっても一見頑張れば脱出できやすそうな家のつくり。
パッと見人が監禁されてるとは思えなそうなただの一軒家。
🌸「…..っ、…!」
逃げれるのでは───。
このままいるまの思惑通りに精神崩壊して人生を閉じるよりも、失敗して死んだ方が残る悔いは薄い。
🌸「…っ、…….」
逃げよう。
この家から、いるまから。
がちゃ、と玄関が閉まる音を確認する。
🌸「………」
チャンスは一回だけ。
言い訳なんて効かないから絶対に成功させなきゃ行けない。
きっと俺の靴が無きゃ、いるまは直ぐにでも捜しに飛び出してくるだろう。
🌸「…っ、…..!」
だから俺は靴を置いて裸足で家を飛び出した。
足の裏に食い込むコンクリート。
この時期じゃ受け取る痛みの大きさも半端ないし、尋常ではない程に冷たい。
🌸「…っは、…ぁ゙…っ…..」
でももう一度いるまに捕まったら。
こんなかわいらしい痛みとは比べ物にならない、計り知れないほどの痛みを味わうことになる。
だから無条件で走り続けるしかない。
🌸「…っう、…はぁ゙…っ、…(泣)」
動いて、もっと動いてよ俺の足。
痛いなんていいからもっと早く走って。
とにかく遠く。
遠い場所にいかなきゃダメなんだよ。
🌸「っは、…ぁ…」
逃げて、逃げて。
いるまから逃げて。
🌸「…っ、…..!」
するとひとつ前の街灯からコツ、コツ…と人の足音が響く。
絶対的に人がいない道を選んだはずなのに。
___ゴクン、と息を呑む。
🍍「…あれ?らんじゃん」
🍍「こんなとこで何して…..」
街灯に照らされて姿が映し出されたのはなっちゃん。
優しい低音が耳に響いて離してくれない。
紛れもない、俺の好きな人。
🍍「…ってお前裸足!?」
🍍「ちょ、…なにしてんの!?」
🌸「…っ、なっちゃ…」
🌸「っ~~~~~゙、…..!」
安心感と一気に辛さから開放された感じがして、涙が溢れて止まってくれない。
弱々しく抱きしめた後、困惑しながらもぎゅっと俺を包み込んでくれる。
🌸「なっちゃ、…なっちゃ、ぁ゙…っ…(泣)」
とにかく今は人に会いたかった。
誰でもいいからこの身を隠して欲しかった。
いるまに見つからないように、俺を消し去って欲しかった。
その “ 誰でも ” を君が埋めてくれることの安心感と幸せが大きすぎて。
🌸「あの、ね…あのね…っ、…」
🌸「…っ、…゙…っ、…」
🍍「大丈夫か…?」
🍍「もっと落ち着いてからしゃべって大丈夫だよ。」
ううん、それじゃダメなんだよ。
とにかく幸せに浸っていたいけど。
長いこと浸っていたら俺は完全に手遅れになっちゃう。
🌸「…っ、なっちゃ、ん…」
🌸「た、すけて…っ…」
🌸「俺を…っ、…隠して…」
🍍「え?…か、隠す…?」
🌸「…っ、…….(頷)」
🍍「…..じゃ、俺の家行こっか。」
深堀はせずに俺の言うことを理解していなさそうながらも尊重してくれる。
大人びたロングコートは見た目だけじゃないようで。
🌸「…ぁりが、と…」
足の痛みが少し緩和されたような気がする。
…もし俺を閉じ込めるのがなっちゃんだったら、なんて。
🍍「…ん」
やっと、やっと助かるんだ。
ハッピーエンドで。
🍍「…ほら、入り?」
🌸「…っうん、ありがとう…」
案内されるがままについて行き、リビングに繋がる扉を引く。
もう家に帰ることは多分無いからこの先どうしようかな、なんて頭の片隅で考える。
🌸「っ…、…!?」
🌸「ぇ、な…..」
🌸「なん…っ…」
サーッと血の気が引く。
急に息の仕方をわすれてしまったように、上手く言葉を操れない。
指先から体温が奪われるように手が徐々に冷たくなって、震え上がるような感覚に陥る。
📢「…..らん。」
____だって今俺の目に映し出されたのは痛いほど見慣れた君だったから。
🌸「っ、…..!」
やだ、なんで?どういうこと。
🌸「いる、ま…なんで…っ、…」
俺はたしかに助かったはずなんだ。
なっちゃんは俺をいるまから隔離してくれたはずなんだ。
🌸「なっちゃ、…..」
逃れるために咄嗟に逃げ込んだメンバーの家にどうしているまがいるの。
あたかも俺がここに来るってわかっていた様な名前の呼び方で。
🍍「………」
🌸「…な、…っちゃ、ん…..?」
🍍「…ごめんな。」
俺の後ろにいたはずのなっちゃんは気づいたらいるまの横に移動して、ふたりして俺を見つめる。
ごめんってどういうこと?
🌸「な、…え…?」
もしかしているまとなっちゃんはグル?
もしそうだとしたら、俺が追いかけてきたこの恋は。
いるまから逃れるために出来たこの傷は。
🍍「…なぁ、らん。」
酷く冷たい目で俺を見る。
一歩前に出てきたなっちゃんは申し訳程度に口角を上げて、不敵な笑みを浮かべる。
🍍「…どうして今お前が付けている首輪が赤色だと思う?」
終わりです⭐️
みなさんはハッピーエンドかバッドエンドどっちだと思いましたか💮
考察でもなんでもコメント欄に書いちゃってくださいぜひ✍🏻✍🏻
見て頂きありがとうございました💖
コメント
9件
うわあああああ、めっちゃ好きですうううう😭😭😭 考察はあんまりしないけど、自分が勝手に妄想してるのは、 首輪に位置情報が分かるやつ付けてて、桃くんが逃げた時に気づいた紫さんが赤さんを送ったてきな……?つまりは監禁!束縛! 考察も出来て、推しカプも崇められるなんて最高すぎます🥹💖 ありがとうございました🫶🏻️💞 2個目のコメントごめんなさい( 、. .)、
赤さんが紫さんに堕とされて言う事従順に聞いてるっていう感じだったたら尊いなっていうただの妄想してるおたくです とにかくものすごく好き 最近緑黄ウィークだったから味変うれしいだいすきーーー😭💯
ほわぁ!考察苦手な民だからどちらかと言うと安直な回答しか出てこないけど📢🍍×🌸なのかな?分からなすぎるけどとりあえず尊い!監禁はとてもとても大好物なので美味しく咀嚼させて頂きました^^ほしのさんの作品本当に好きで全作品5回は見直しておりますのでこれからも作品を監視(?)させて頂きます^^頑張ってください!・:*+.(( °ω° ))/.:+