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nkside.
nk「きんときっ!おはよう!」
kn「……朝から元気すぎ」
nk「もー!きんとき辛辣!素で接してくれるのは嬉しいけどさ」
kn「……変わってるね」
nk「えへへ……あ、それでさ、うちに来るかって話、したじゃん」
nk「ホントにうちに住んで大丈夫だって!」
kn「本当にいいの?」
nk「うん!うち、お父さんがいないから、お母さんが遅くまで仕事頑張ってくれてるんだ。」
kn「そうなんだ……知らなかった」
nk「だから、きんときがいてくれたら嬉しいなって」
kn「そっか。じゃあ、今日の夜にでも家を出る準備するから、明日から住まわせてもらっても大丈夫?」
nk「うん!お母さんに言っておくね!」
…………よかった……ちゃんと、“逃げ道”になれてるみたい……
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knside.
~放課後~
kn「ただいま」
母「あら、おかえりなさい。」
kn「……お父さんはいないの?」
……この空間にいる時は、笑顔で取り繕わなくちゃいけないのがやっぱり苦しい……
でも、あと少しでこの空間から解放されるなら……
母「今日はお父さんは遅くまで仕事なの。……それなのにあなたは、私のことを気遣って早く帰ってきてくれないのね」
母「本当に、使えない息子」
kn「…………ごめんね」
……あと少しの辛抱だ。
俺が、“俺”であるために……
─────逃げるんだ。
母「じゃあ、お母さんは町内会の方たちとお食事に行ってくるから。夜まで帰って来ないわ。掃除と片付け、しておくこと」
母「いつでも私とお父さんが生活しやすい空間をつくるのが使えないあなたの仕事なんだから」
kn「……うん。わかった。行ってらっしゃい、お母さん」
……よし、家を出る準備をして、掃除をして……
……手紙を書こう。
今まで思ってたこと全部、言葉にして伝えるんだ。
……ピロンっ
あ、メールだ。
…………Nakamuからだ。
『明日の朝、6:30くらいに来てね!待ってるよ!それで一緒に登校しようね!』
……やっとだ…………
逃げられるんだ……
あとは……手紙。
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お母さん、お父さんへ
今までありがとう。
俺は、2人にずっと迷惑ばかりかけていたと思う。
ろくに2人のために働けない。
でもそれは、俺自身の意思があったから。
納得がいかなかったから。
あなたたちには感謝できることはないです。
でも、1つだけ。
あなたたちに無理矢理受験させられた高校で、
これからずっと一緒にいたいと思えるような友達に出会えました。
それだけは感謝しています。
ありがとう。じゃあね。
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kn「…………よし、これで大丈夫」
─────よく見れば、本当に殺風景な家だ。
俺はアニメが好きだった……はずだから、
もっと色んなグッズを飾ったりしたかったんだろう。
でも、中学生の頃にこっそり買ったグッズを、
『無駄金だ』って捨てられたんだっけ。
それ以来、リビングには両親のものしか置いていない。
今ふと振り返ると、この家で過ごした全てが現実味がなく、けど妙にリアルな夢を見ていたように感じる。
─────不思議なもんだな……
……明日も早いし、もう寝よう……
kn「─────………………」
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nkside.
時刻は6:24。
そろそろきんときが来る時間だ。
……ピンポーン
あ、来た!
kn「お邪魔します」
nk「お、おはようきんとき!いらっしゃい」
kn「いきなりで申し訳ないけど、これからよろしく」
nk「うん!オレの方こそよろしく!お母さんまだ寝てるんだけど……朝ごはんは作ってあるから、一緒に食べよ!」
kn「うん。ありがとう」
~登校中~
kn「……あの、本当にごめん。いきなりNakamuの家に住まわせてもらうなんて……」
nk「ううん!全然!むしろきんときがいてくれて嬉しいよ!」
…………そうだ。オレはきんときが苦しみから解放されるためならなんだってする。
nk「これからもっと楽しくなるね〜!」
君の瞳に、いつか虹が宿るのを、
─────“逃げた先”で、待ってるから……
完結です!
長い。
完結はしましたが、この後バットエンド編も書こうと思ってますので、読んでくれたら嬉しいです♡
ハート、コメントお待ちしてます🌟