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僕のリボンをほどくのは

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僕のリボンをほどくのは

5 - 第4話 「好きなように」

♥

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2023年07月26日

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shaside.


sha「おはようございま……っ……!?Broooock!?」


br「はぁ…………っ……は……ぁ、っ……か……は……っ……」


br「……ひゅ……っ……はぁ……っ……」


教室に入るとそこには、苦しそうにうずくまり、過呼吸になっているBroooockがいた。


え……もしかして、クラスのヤツら全員……


……そうか。朝比奈さんはきっと、昨日の放課後だけじゃなく、昨日1日かけてクラス中にBroooockのことを言ったんだ。


でもなんで?


なんで朝比奈さんは、Broooockのことを知ってる?


きっとBroooockは、誰にも言っていないはずだ。


『……そいつ、小学校の時、男のくせに女が着るような服、着てたのよ』


────小学校の、同級生。


朝比奈さんは、Broooockの小学校のときの同級生なんだ。


────オレも同じようなこと、


あったなぁ……


そう思うと、オレはBroooockをクラスのヤツらから庇わずにはいられなかった。


朝比奈「シャークんさん?わざわざこんなヤツ気にかけなくてもいいのよ?」


sha「……お前らには……関係ない……」


sha「……Broooockが何が好きでも、それが紛れもない“Broooock自身”だ。オレは気持ち悪いだなんて思わない」


sha「……Broooock、立てる?保健室、行こう」


br「……ご、めん……ありがとう……」


……大丈夫。お前は1人じゃない。


オレだって、“同じ”だから。


✧• ───── ✾ ───── •✧


brside.


br「…………ん……」


sha「……Broooock……!よかった……」


sha「落ち着いたか?」


br「うん……もう大丈夫……」


br「……ごめんね……朝からあんな姿見せちゃって……」


sha「気にするな。あれはクラスのヤツらが悪い」


sha「……朝比奈さんから聞いたんだけど」


sha「……お前、可愛いものが好きなんだな」


…………やっぱり、シャークんにも知られてたんだ……


br「……っ……気持ち、悪い……よね」


sha「……クラスのヤツらはそう思うかもしれない」


sha「けどオレは、違う。絶対にBroooockのことを否定なんてしない」


sha「…………オレの話、聞いてくれる?」


br「……うん」


sha「……オレさ、Broooockと同じで、可愛いものが好きだった……いや、正直今も好きだな」


br「え…………」


シャークんが……可愛いものが好き……?


sha「オレ、お姉ちゃんがいてさ。お姉ちゃんがたくさん可愛い服とかアクセサリーを持ってて、オレはそれに憧れた」


sha「その時オレは中学生だった。1人でこっそり買い物に行っては、可愛いものを買って。」


sha「……でも、バレたんだ。買い物してるところを、たまたま同級生に見られてさ。」


sha「それで、クラスでハブられて、陰湿ないじめを受けて。」


sha「それが、学校だけでも辛かったのに、お母さんがオレの部屋のクローゼットを勝手に見たことがキッカケで、家族からも嫌われた。」


sha「……可愛いものが好きなのがオレなのに。」


sha「周りに合わせて生きる必要なんて、ないのに。」


sha「そう分かっていても、やっぱり、苦しくてさ」


sha「結局、周りに合わせたよ。可愛いものは全部捨てて、身なりも男の子らしくして」


sha「でもさ、たまたまここの高校に転校してきて」


sha「Broooockもそうなんだな、って分かって、嬉しかったよ」


sha「……オレはもう、可愛いものを好きって言うのも、可愛い服を着るのも怖いから、このままでいるけど」


sha「……Broooockは、好きなようにしていい」


sha「今のままのBroooockだって、紛れもない“Broooock”だけど、可愛いものが好きなのだって、“Broooock”だろ」


sha「お前が苦しい思いをする必要なんて、全くない」


sha「好きなように生きろ」


br「………………」



僕が欲しかった言葉は、きっと、この言葉だったんだ。



今のままでも、



可愛いものが好きなのも、



全部、“僕”。



────好きなように生きる……



好きなように……好きな……ように……



なら、シャークんに伝えても……?



過去のことも、話していいのかな……



「好きだよ」って、伝えても、いいのかな……



br「…………ねぇ、シャークん。僕……」


『────気持ち悪い』


br「……っ…………」


sha「……ゆっくりで、大丈夫だから。言いたいこと、言ってみろ」


br「……僕……」




br「好きな人が、いるんだ」

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コメント

12

ユーザー

神…

ユーザー

アァァァァスキ...!! 🦈ちゃんかっこいいね( ^^) 🍖さん頑張れ...! この作品を見てからずっとにやにやが止まりません責任とってください(嘘ですごめんなさい(にやにやが止まらないのはほんとです)) 今後の展開楽しみです...!

ユーザー

Shやっぱり好きだったんだ() 可愛いもの好きって可愛すぎません?((( Br…早くくっつけ

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