湖は私の第二の故郷でもあった。父はここで死んだからだ。父の家は資産家で大変なお金持ちであった。そのため父を探すのに大変な資金をそうし、それに見合った捜査が進められた。だけど誰も父を見つけることは出来なかった。だって、父はここに眠っているのだから。あの三歳の幼い夜、父の運転していた車が転落した。その時の車に私も乗っていた。急に頭を打ち付けられる感覚に戸惑いながらも段々と意識を失っていった。
誰かの声で目を覚ますと目の前には白い服を着た天使のような女性がたっていた。「ここはどこ?」私がそう問うと彼女は笑顔を浮かべ私に手を伸ばしこういった、「貴方を救ったのも私、見つけたのも私。私に恩を払いなさい」そう言うと彼女はただじっと私のことを見つめていた。(おん?)当時三歳の私は恩の意味がわからず浮かんできた言葉を彼女に伝えた。「ぱぱ」そう言うと彼女は甲高い声をあげて笑った、「あはははは、いい対価ね。気に入った」そう言うと彼女は私の目を塞ぎ気づけばこんなことになっていた。
あたりは薄暗く前が見えない。でも何故かここで大切なものを失った気がする。そう思った頃には遅かった。私を見つけ出した警察官がいくらこの中への森、湖の仲間でも痕跡、また車の破片すらも見つからなかった。父は私を置いて逃げたのだ、皆はそう解釈した。でも私だけが知っている。ここで父が無くなったことを。
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