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「ズク先〜 ここ教えて~」
『ん、ここはね〜…』
ふわりとズク先が寄ってくる。
なんだか今日のズク先は暖かかった
「今日なんかズク先あったかいね」
『そぉ~? 気のせいでしょ』
.
部活前にズク先を見つけ、駆け寄る。
「センセー、もしかしなくても熱あるよね」
『ぁぇ… ばれてた?』
「流石にズク先今日フラフラしすぎ」
『みんなにはバレなかったんだけどな~』
『よくわかったね、フロイドには花丸あげようね~』
わしゃ、とオレの頭を撫でる
なんだか暖かい感情が溢れてくる。
「勝手に撫でんな」
『嬉しいくせに』
『さ、部活いこっか』
「は でも」
ズク先が動き出す。
『大丈夫 こんなんで死なないし』
「そーゆー問題じゃないんだけど」
オレは引き止める。どうしても部活に行かせたくない。無理させたくない。
ズク先が澄んだ瞳でこちらを見てくる。
「…ハァ わかった」
「でもウミヘビくんに診てもらってね」
『うん ありがとね』
.
「先生これはヤバいですよ。あまり動かないでください」
『はーい…』
「ほらね~」
残念がるズク先。いじるオレ。苦笑いのウミヘビくん。
「え、なに ズク先今日熱? オレが看病してあげますよ」
サボろうとするカニちゃん。
『エースは体育館5周してきなさい』
「え~!? オレだけすか!?」
『はいはい 走ってこーい』
今日もバスケ部は平和。